狂詩曲はRhapsodyで、狂想曲はイタリア語でcapriccio。英語でcapriciousまたはwhimで気まぐれを意味する。とちょっと調べたことを列記してみる。
そういう言語的な話ではなくOLE(D), OELについて苦言を呈してみる。
auの携帯電話に登載されて私もInfobar 2で堪能している。だが、上記の通り苦言はある。
【1】数十秒で画面が真っ暗になる。
【2】明るいところでは見えん。
【1】は恐らく寿命対策。自発光ディスプレィは点灯時間に比例して輝度が低下する。当然高輝度で点灯するほど輝度が低下する。半永久的なのは無機材料のLED。
なぜ輝度が低下するのか。
有機ELは電子が励起状態から基底状態への遷移でそのエネルギー差に応じた波長の光を発光する。これはE = hν = hc / λで表され、短波長ほどエネルギー差が大きい。
ま、山の上から平地までジャンプすると思えばよい。位置エネルギーを光として放出するわけだ。
ところがだ。励起状態というのは電子が不安定な状態である。ラジカルに近い。先の「山の上」と考えると山上から発光して平地に行くだけじゃなく、隣の山に行くヤツもいる。裏道に行って迷うヤツも出てくる。これが有機ELの寿命の短い根本的理由となる。
1)電子を注入されて分子が励起状態になる。
2)注入された電子の量(電流)に応じて励起状態の分子の数が増える。
3)励起状態の分子の殆どが発光して基底状態になる。
ここで一部の分子は光らずに「熱」を放出したり、他の分子(不純物)にエネルギーを与えたり、酸素と出会って酸化されたり、光らない会合体を作ったりする。
こういう「副反応」で徐々に光るはずの分子が光らなくなる。つまり思惑以外の道を辿る副反応を避けられないから寿命が短くなる。
特に有機物は電子の数が少ないから(d電子を持たない)結合が切れることも容易い。
というわけで、長期にわたって製品を愛用する人には向かない。
【2】は自発光表示体の宿命。
コントラスト比というものが「明輝度」÷「暗輝度」で定義されていることに注目。
もし、有機ELの明輝度が100単位(ルックスでもカンデラでも良い)で、暗輝度が0.1単位とするとコントラスト比は100÷0.1で1,000になる。
ある星の明るさが100単位で夜空が0.01単位だとコントラスト比は10,000だ。しかし、日中の明るさが100,000単位だと・・・
有機ELの明輝度100単位はコントラスト比10,000の暗輝度だ。その黒はコントラスト比10,000,000となるが、これは数値のマジック。絶対差を考えてみよう。
明:100,000-100=99,900。
暗:100,000-0.01=99,999.9。
コントラスト比は0.9999となり、その差はほぼ1。そう、明るいところでは黒はみんな黒なのだ。
この絶対差で考えたらこれは液晶だろうがOLEだろうが、プラズマだろうが・・・。みんな暗い。
高輝度のLEDディスプレィだけが唯一屋外表示が可能だ。(オーロラビジョンとかいうやつ)
ただし、発光時の発熱はすごいのでモバイル用途には向かない。
しかし、最近の日経等には有機ELは液晶よりも・・・とあるがこれはコントラスト比に騙されている。
暗輝度が0.00000000000000001(笑)だとコントラスト比はスンげー値になるが絶対差を基に考えると明輝度が明るくないとドウしようもない。
なお、新聞紙で白反射率50%,黒反射率7%程度でコントラスト比7となるが、明るいところ100,000で考えると
明:100,000*50%=500,000
暗:100,000*7%=7,000
コントラスト比は7を維持する。故に反射型表示素子が屋外にはもってこいなのだ。
しかし、どこかの思惑に新聞記者が乗せられて有機ELが凄い凄いと連呼している。でもよく考えて記事を書いて欲しい。明るいところではダメなんだよ。
そういう言語的な話ではなくOLE(D), OELについて苦言を呈してみる。
auの携帯電話に登載されて私もInfobar 2で堪能している。だが、上記の通り苦言はある。
【1】数十秒で画面が真っ暗になる。
【2】明るいところでは見えん。
【1】は恐らく寿命対策。自発光ディスプレィは点灯時間に比例して輝度が低下する。当然高輝度で点灯するほど輝度が低下する。半永久的なのは無機材料のLED。
なぜ輝度が低下するのか。
有機ELは電子が励起状態から基底状態への遷移でそのエネルギー差に応じた波長の光を発光する。これはE = hν = hc / λで表され、短波長ほどエネルギー差が大きい。
ま、山の上から平地までジャンプすると思えばよい。位置エネルギーを光として放出するわけだ。
ところがだ。励起状態というのは電子が不安定な状態である。ラジカルに近い。先の「山の上」と考えると山上から発光して平地に行くだけじゃなく、隣の山に行くヤツもいる。裏道に行って迷うヤツも出てくる。これが有機ELの寿命の短い根本的理由となる。
1)電子を注入されて分子が励起状態になる。
2)注入された電子の量(電流)に応じて励起状態の分子の数が増える。
3)励起状態の分子の殆どが発光して基底状態になる。
ここで一部の分子は光らずに「熱」を放出したり、他の分子(不純物)にエネルギーを与えたり、酸素と出会って酸化されたり、光らない会合体を作ったりする。
こういう「副反応」で徐々に光るはずの分子が光らなくなる。つまり思惑以外の道を辿る副反応を避けられないから寿命が短くなる。
特に有機物は電子の数が少ないから(d電子を持たない)結合が切れることも容易い。
というわけで、長期にわたって製品を愛用する人には向かない。
【2】は自発光表示体の宿命。
コントラスト比というものが「明輝度」÷「暗輝度」で定義されていることに注目。
もし、有機ELの明輝度が100単位(ルックスでもカンデラでも良い)で、暗輝度が0.1単位とするとコントラスト比は100÷0.1で1,000になる。
ある星の明るさが100単位で夜空が0.01単位だとコントラスト比は10,000だ。しかし、日中の明るさが100,000単位だと・・・
有機ELの明輝度100単位はコントラスト比10,000の暗輝度だ。その黒はコントラスト比10,000,000となるが、これは数値のマジック。絶対差を考えてみよう。
明:100,000-100=99,900。
暗:100,000-0.01=99,999.9。
コントラスト比は0.9999となり、その差はほぼ1。そう、明るいところでは黒はみんな黒なのだ。
この絶対差で考えたらこれは液晶だろうがOLEだろうが、プラズマだろうが・・・。みんな暗い。
高輝度のLEDディスプレィだけが唯一屋外表示が可能だ。(オーロラビジョンとかいうやつ)
ただし、発光時の発熱はすごいのでモバイル用途には向かない。
しかし、最近の日経等には有機ELは液晶よりも・・・とあるがこれはコントラスト比に騙されている。
暗輝度が0.00000000000000001(笑)だとコントラスト比はスンげー値になるが絶対差を基に考えると明輝度が明るくないとドウしようもない。
なお、新聞紙で白反射率50%,黒反射率7%程度でコントラスト比7となるが、明るいところ100,000で考えると
明:100,000*50%=500,000
暗:100,000*7%=7,000
コントラスト比は7を維持する。故に反射型表示素子が屋外にはもってこいなのだ。
しかし、どこかの思惑に新聞記者が乗せられて有機ELが凄い凄いと連呼している。でもよく考えて記事を書いて欲しい。明るいところではダメなんだよ。
元気に発光する分子の数が使っている内に減っていく。
点灯時間内の励起状態から副反応に行く確率が問題。更に点灯しなくても酸素に攻撃されたりする。
発光分子の一部は先に述べたように光らないモノに変化する。だから強く光らせるほど寿命が尽きる時間は短い。
だから有機ELは直ぐに暗い表示に変わる。
なお、明示されていないが「焼き付き」は根本的に防ぐことが出来ない。
ただし、携帯電話のように製品寿命の短い製品では上記の問題は大したことではないが、エコロジーに反する問題だ。