F1は音だ

三年ぶりの鈴鹿サーキットでF1を見に行った。
マシンはまさに怪獣だ。それはS字を駆け登って行く加速と高速コーナリングという見た目ではない。
ピットロード出口で待機するマシン。アイドリングの唸りにも力と生命感が溢れている。回転数が我々のクルマの高回転近傍なのか。アクセルに呼応する嘶き、咆哮、この音は現場でしか感じられない。耳ではなく身体で聴く音だ。

コースインは甲高い排気音と共に駆けていく。その咆哮は満ち溢れる力を解放した喜びではなく切ない響きを伴いもの哀しい。哀愁漂う爆音というのはSLの汽笛に近いかもね。似たような音色は甲子園の試合終了時のサイレンにも感じる。哀愁感のある音色。短調？オーバードライブしたエレキギターのチョーキングも近いかな。

そして駆け抜けていくマシンはドライバーが操っている。まさに怪獣使いだ。
有り余るパワーを制御するものすごさを是非体験して欲しい。ゲームじゃだめよ。