秋の釣りは難しい。淡水はあまり良い思い出がない。
過去のバス釣りデータを繰ってみても秋は尾数が少ない。
例:全て七色ダムの陸っぱり
92/07 17尾/日
92/09 2尾/日
93/07 18尾/日
93/08 31尾/日
93/09 6尾/日
同じポイントから抽出しているので秋は良くないことが判る。
これはターンオーバーで説明できると考えている。
表水温4℃近傍での強烈なターンオーバーは有名だが(水の比重は4℃が最も大きいから表水温が4℃近傍の時、表層水がダウンバーストする。)秋口のターンオーバーもなごみの湖の様な「池」では重要だ。
まず添付図の深さ方向の水温分布を見ると8mまでの水温差が2℃以内であることが判る。温度帯別に色づけしているので薄いオレンジ色の層が広くなっていることがよく分かると思う。その下の黄色い層が8m以下から6mまで拡がっていることも判る。これは表層が冷却されて中層と混じっていること、底の水が中層に上がってきていることを示す。
なごみの湖の様に大量のマスが放流されている管理釣り場の底は死魚が大量にあると思われる(だから底水を抜くと真っ黒)。浮いている死魚は鵜とカワムツについばまれているが、沈下途中の死魚は鯉と鱒の共食いだけでは処理が追いつかないだろう。(案外カワムツ天国かもしれないが)
なお、鱒は共食いなどしないと思われているかも知れないが、大きい鱒は小さい鱒を丸飲みするしニジマスもイワナのように底の何かをついばむので「空腹」になれば蛋白源を摂らないはずがない。実際、鮭の死骸はニジマスについばまれているし、養殖所でも見かけるものだ。
さて、なごみの湖の対流を考えてみよう。
朝方は表水温が下がって沈下する。じゃ、その沈下対流はどのように生じるか?湖底に沿って沈下するのだ。地面の熱伝導率が水よりも高いから浅瀬が冷え込み(温まりやすく冷めやすい)。沈下は浅瀬から湖底に沿って深みへと向かう。そして湖の中央から底水が噴き上げる。だから真冬の氷も岸辺ほど厚いのだ。
なごみの場合は湖底桟橋あたりの水温が下がって湖底に沿って沈降。対岸に向かって底の温かい水が湧き出す感じだが、対流が元の川の流れ(リバーチャネル)とぶつかる事を考えると中央桟橋から下流へ温かい水が流れていくと思う。
一方第二桟橋とその上流の堰堤でも同じ様なことが生じているでしょう。
堰堤の水は澱んでいる。砂防ダムの構造上表層水が流れ落ちるようになっているが、上流から冷やされた水が流れ込むと底に上流の水が溜まる。本来ならバックウォーターの酸素の豊富な冷たい水を求めて鱒は遡上するのだが、なごみの湖は堰堤だから話は変わる。
堰堤の底に冷たい水が溜まると、以前から澱んでいた温い水が上層に押しやられる。なおこの水はBODやCODの高そうな水。これが表層から流れ落ちる。だから上流の堰堤の下に「白い泡」ができている。当然酸素不足なので鱒はこの水を避ける。
だから第二桟橋から中央桟橋にかけては非常に釣りにくい状況となる。朝方は湖底桟橋周辺に魚はいると思われる。
第一桟橋周辺は水の絶対量が多いので冷えた表層水は流れに沿って堰堤周囲から沈下するだろう。または風の影響が大きいと思われる。というのも浅瀬らしきところは第一桟橋上流に向かって右側の流れ込み跡程度であとは殆ど垂直でカバー付。つまり水温低下しにくい状況だ。
逆に堰堤近傍から沈下することで温かい水が流れの中央にぶつかって吹き上がると考えられる。
ならばもう少しすると対流圏内の水がうまく吐き出されていくと予想される。
しかし、昼になると急に状況は変わる。堰堤近傍とかが一気に温められる。こうなると表層が中層よりも温かくなり、対流は止まってしまう。温められた表層水は流れ落ちる。
上流の堰堤も同じ。昼になると温められた表層水が流れ落ちる。しかもその表層水は上流からの冷たい水で押しやられた「もと温かい底水」だが、これも徐々に上流の水に置き換わるだろう。
結局、朝の対流で水をかき回すことて魚が居づらい状況を作っているのだが、これも大雨などで水が入れ替わると一気に状況が変わるだろう。台風が必要だ。
次のターンオーバーはもっと劇的に生じる。表面温度が4℃に近づくと表層が中層を突き破るように沈下するだろう。この対流は結構激しいモノになると思われる。
案外、なごみの対流は雨の時に見えるのかも知れない。というのはちょっと前の雨の時、池の中央を境界として雨の滴跡に差異があった。上流に向かって右側と左側で雨滴の跡が異なっていた。
写真に撮れば良かったのだが、湧き水っぽい現象が生じていたのかも知れない。
いずれ、この釣れない9月を攻略する必要がある。
過去のバス釣りデータを繰ってみても秋は尾数が少ない。
例:全て七色ダムの陸っぱり
92/07 17尾/日
92/09 2尾/日
93/07 18尾/日
93/08 31尾/日
93/09 6尾/日
同じポイントから抽出しているので秋は良くないことが判る。
これはターンオーバーで説明できると考えている。
表水温4℃近傍での強烈なターンオーバーは有名だが(水の比重は4℃が最も大きいから表水温が4℃近傍の時、表層水がダウンバーストする。)秋口のターンオーバーもなごみの湖の様な「池」では重要だ。
まず添付図の深さ方向の水温分布を見ると8mまでの水温差が2℃以内であることが判る。温度帯別に色づけしているので薄いオレンジ色の層が広くなっていることがよく分かると思う。その下の黄色い層が8m以下から6mまで拡がっていることも判る。これは表層が冷却されて中層と混じっていること、底の水が中層に上がってきていることを示す。
なごみの湖の様に大量のマスが放流されている管理釣り場の底は死魚が大量にあると思われる(だから底水を抜くと真っ黒)。浮いている死魚は鵜とカワムツについばまれているが、沈下途中の死魚は鯉と鱒の共食いだけでは処理が追いつかないだろう。(案外カワムツ天国かもしれないが)
なお、鱒は共食いなどしないと思われているかも知れないが、大きい鱒は小さい鱒を丸飲みするしニジマスもイワナのように底の何かをついばむので「空腹」になれば蛋白源を摂らないはずがない。実際、鮭の死骸はニジマスについばまれているし、養殖所でも見かけるものだ。
さて、なごみの湖の対流を考えてみよう。
朝方は表水温が下がって沈下する。じゃ、その沈下対流はどのように生じるか?湖底に沿って沈下するのだ。地面の熱伝導率が水よりも高いから浅瀬が冷え込み(温まりやすく冷めやすい)。沈下は浅瀬から湖底に沿って深みへと向かう。そして湖の中央から底水が噴き上げる。だから真冬の氷も岸辺ほど厚いのだ。
なごみの場合は湖底桟橋あたりの水温が下がって湖底に沿って沈降。対岸に向かって底の温かい水が湧き出す感じだが、対流が元の川の流れ(リバーチャネル)とぶつかる事を考えると中央桟橋から下流へ温かい水が流れていくと思う。
一方第二桟橋とその上流の堰堤でも同じ様なことが生じているでしょう。
堰堤の水は澱んでいる。砂防ダムの構造上表層水が流れ落ちるようになっているが、上流から冷やされた水が流れ込むと底に上流の水が溜まる。本来ならバックウォーターの酸素の豊富な冷たい水を求めて鱒は遡上するのだが、なごみの湖は堰堤だから話は変わる。
堰堤の底に冷たい水が溜まると、以前から澱んでいた温い水が上層に押しやられる。なおこの水はBODやCODの高そうな水。これが表層から流れ落ちる。だから上流の堰堤の下に「白い泡」ができている。当然酸素不足なので鱒はこの水を避ける。
だから第二桟橋から中央桟橋にかけては非常に釣りにくい状況となる。朝方は湖底桟橋周辺に魚はいると思われる。
第一桟橋周辺は水の絶対量が多いので冷えた表層水は流れに沿って堰堤周囲から沈下するだろう。または風の影響が大きいと思われる。というのも浅瀬らしきところは第一桟橋上流に向かって右側の流れ込み跡程度であとは殆ど垂直でカバー付。つまり水温低下しにくい状況だ。
逆に堰堤近傍から沈下することで温かい水が流れの中央にぶつかって吹き上がると考えられる。
ならばもう少しすると対流圏内の水がうまく吐き出されていくと予想される。
しかし、昼になると急に状況は変わる。堰堤近傍とかが一気に温められる。こうなると表層が中層よりも温かくなり、対流は止まってしまう。温められた表層水は流れ落ちる。
上流の堰堤も同じ。昼になると温められた表層水が流れ落ちる。しかもその表層水は上流からの冷たい水で押しやられた「もと温かい底水」だが、これも徐々に上流の水に置き換わるだろう。
結局、朝の対流で水をかき回すことて魚が居づらい状況を作っているのだが、これも大雨などで水が入れ替わると一気に状況が変わるだろう。台風が必要だ。
次のターンオーバーはもっと劇的に生じる。表面温度が4℃に近づくと表層が中層を突き破るように沈下するだろう。この対流は結構激しいモノになると思われる。
案外、なごみの対流は雨の時に見えるのかも知れない。というのはちょっと前の雨の時、池の中央を境界として雨の滴跡に差異があった。上流に向かって右側と左側で雨滴の跡が異なっていた。
写真に撮れば良かったのだが、湧き水っぽい現象が生じていたのかも知れない。
いずれ、この釣れない9月を攻略する必要がある。