フライフィッシングにおいて、引っ張りというジャンルがある。
フライを漂わせるのではなく、動きで誘うので、ちょっとルアーっぽい。
まず、ドライフライのナチュラルドリフト。
フライフィッシングの王道。水面に漂う餌生物を吸い込む様に捕食する魚を狙う。魚が固執する捕食対象が水生昆虫の様に小さくなると、ルアーも餌も太刀打ちできない。ルアー(スピニングタックル)はキャストできないし、餌となる虫は、鈎を刺すと体液が失われ、捕食対象とは全く異なる姿・形・色になり、水面に浮かぶ事も無く沈んでしまう。すると魚は見切る。だからフライだけがそういう場で面白い釣りができる様になる。
フライの餌生物へのイミテーション能力(サイズ、色、モシャモシャ感)に大きく依存する。基本的に動かさない。
マーカーを付けたルースニングも基本的に同じで、水中を漂わせる。応用編としてロングリーダー(LL)ニンフィングがある。
基本的に水面、あるいは水中を漂っている餌を吸い込む様な喰い方が基本なので、ティペットは細く、柔らかくする必要がある。太く、または硬いと吸い込む時に抵抗となるので、うまく吸い込めずに抜ける。
この「餌等を漂わせる釣り」について自然界に目を向けて考えてみよう。
餌生物は保護色を身に纏って基本的にじっとしている。動くから目について餌として襲われる。何かのトラブルで水中を漂ってしまった水生昆虫の幼虫(ニンフ)は、自らの力で泳ぐのではなく、ゴミのフリをすることで、したたかに水底へ戻ろうとする。でも、魚はそれを見逃さない。ところがいわゆるハッチの時は全く異なる戦略を取る。これはアフリカのサバンナを大移動する草食動物がワニの泳ぐ川を渡るときと同じ戦略だ。一時に大量に川を渡ることで、いくらかの犠牲を伴うが、全体は川を渡る。産卵期を迎えた生物の殆どがこの戦略を取る。目立つとか、目立たないとかじゃない。大量に同時に同じ行動をとる事で全体はその捕食危機から逃れる。これがダラダラとやってると、片っ端からしとめられてしまう。捕食側もそれを本能で知っているのだろう。だから大量発生したときはそれに集中する。違うものに目を向けない。結局、大量発生することで個々はカモフラージュしているということになる。
漂わせる釣りは、被捕食生物のイミテートを含んだ生存戦略、捕食側の特性を考えると、ロングリーダーのドライフィッシングの優位性が見えてくる。
さて、本題の引っ張りの釣り。
RapalaのパッケージにはStop and Goが記載されている(た?)。
以前にも書いたと思うが、このStop and Goが引っ張りの釣りの真髄だ。
これは餌釣りではまずやらない。ルアーでは、クエクエメソッド、ツイッチ、デジ巻き・・・.様々な呼び方があるが、ルアーを一定の速度で引いてくるのではなく、Stop and Goでメリハリを付ける、ヒラを打つ、イレギュラーアクションを与える方法。
餌生物が一定の速度で泳いでいると風景に溶け込む。ここで餌生物がイレギュラーな動きをすると捕食生物はそこに注意が走る。
なんらかのトラブルが餌生物に発生した。他の魚に襲われて負傷したのかもしれない、いずれ逃避能力が低下している可能性が高いので、捕食しやすい。これを襲う。
フライフィッシングではシンキングラインを用いるが、これは引っ張る泳層を固定するため。フローティングラインに重いフライの組合せでも不可能ではないが、引っ張ると浮く。適切なシンクレートのラインを用いる方が良い。
シンキングリーダーを併用する方法もあるが、これは好きずきで。
フライの場合、ルアー程極端なヒラを打つ事は難しい。だがルアーの強烈なアピールは魚をすれさせる効果も高い。ここでフライの程よいアピール力が功を奏しているのだろう。
ゆっくりよりも速く。これは非常に面白い。ゆっくり引くと見破られるが速いと本能的に襲ってしまう様だ。猫じゃらしとおなじかもしれない。これは自分よりも小さくて逃げようとするものは餌。という捕食本能に従っているのだろう。ついつい食いついてしまうと考えられる。ただし、水温が低いとかで活性が低い時は追いかける体力が無いので目前を漂うものをついばむ。
こういうことを考えて戦略を立てると面白いことになりそうだ。
フライを漂わせるのではなく、動きで誘うので、ちょっとルアーっぽい。
まず、ドライフライのナチュラルドリフト。
フライフィッシングの王道。水面に漂う餌生物を吸い込む様に捕食する魚を狙う。魚が固執する捕食対象が水生昆虫の様に小さくなると、ルアーも餌も太刀打ちできない。ルアー(スピニングタックル)はキャストできないし、餌となる虫は、鈎を刺すと体液が失われ、捕食対象とは全く異なる姿・形・色になり、水面に浮かぶ事も無く沈んでしまう。すると魚は見切る。だからフライだけがそういう場で面白い釣りができる様になる。
餌生物が小魚の様に鈎に対して十分大きい時は、小魚に鈎をつけて放っとく呑ませ釣りで、小魚が弱ったら水面放置の釣りになる。
1980年代のトップウォータープラッギングはキャスト後長時間放置する辛抱の釣りが主流であったこと、現在もミノーやソフトベイトのほっとけメソッドがある。
フライの優位性は餌生物が小さい時により強調されるが、ドライワカサギや、一部のストリーマーを使うと小魚に対しても適用できる。
1980年代のトップウォータープラッギングはキャスト後長時間放置する辛抱の釣りが主流であったこと、現在もミノーやソフトベイトのほっとけメソッドがある。
フライの優位性は餌生物が小さい時により強調されるが、ドライワカサギや、一部のストリーマーを使うと小魚に対しても適用できる。
フライの餌生物へのイミテーション能力(サイズ、色、モシャモシャ感)に大きく依存する。基本的に動かさない。
マーカーを付けたルースニングも基本的に同じで、水中を漂わせる。応用編としてロングリーダー(LL)ニンフィングがある。
基本的に水面、あるいは水中を漂っている餌を吸い込む様な喰い方が基本なので、ティペットは細く、柔らかくする必要がある。太く、または硬いと吸い込む時に抵抗となるので、うまく吸い込めずに抜ける。
ティペットの要求事項は細くて、柔らかいこと。
・細くすると切れるので、魚のサイズに合わせて太くせざるを得ない。
・太いと水の抵抗が大きく、硬いティペットと同じ様に魚がフライを吸い込む水流に逆らう。
・柔らかい(コシが無い)ティペットはキャスト時に面倒なことが起こり易い。
これらを考えると、ティペットはある程度の太さで少々長めにして、適度な硬さが要求される。
・細くすると切れるので、魚のサイズに合わせて太くせざるを得ない。
・太いと水の抵抗が大きく、硬いティペットと同じ様に魚がフライを吸い込む水流に逆らう。
・柔らかい(コシが無い)ティペットはキャスト時に面倒なことが起こり易い。
これらを考えると、ティペットはある程度の太さで少々長めにして、適度な硬さが要求される。
この「餌等を漂わせる釣り」について自然界に目を向けて考えてみよう。
餌生物は保護色を身に纏って基本的にじっとしている。動くから目について餌として襲われる。何かのトラブルで水中を漂ってしまった水生昆虫の幼虫(ニンフ)は、自らの力で泳ぐのではなく、ゴミのフリをすることで、したたかに水底へ戻ろうとする。でも、魚はそれを見逃さない。ところがいわゆるハッチの時は全く異なる戦略を取る。これはアフリカのサバンナを大移動する草食動物がワニの泳ぐ川を渡るときと同じ戦略だ。一時に大量に川を渡ることで、いくらかの犠牲を伴うが、全体は川を渡る。産卵期を迎えた生物の殆どがこの戦略を取る。目立つとか、目立たないとかじゃない。大量に同時に同じ行動をとる事で全体はその捕食危機から逃れる。これがダラダラとやってると、片っ端からしとめられてしまう。捕食側もそれを本能で知っているのだろう。だから大量発生したときはそれに集中する。違うものに目を向けない。結局、大量発生することで個々はカモフラージュしているということになる。
漂わせる釣りは、被捕食生物のイミテートを含んだ生存戦略、捕食側の特性を考えると、ロングリーダーのドライフィッシングの優位性が見えてくる。
さて、本題の引っ張りの釣り。
RapalaのパッケージにはStop and Goが記載されている(た?)。
以前にも書いたと思うが、このStop and Goが引っ張りの釣りの真髄だ。
これは餌釣りではまずやらない。ルアーでは、クエクエメソッド、ツイッチ、デジ巻き・・・.様々な呼び方があるが、ルアーを一定の速度で引いてくるのではなく、Stop and Goでメリハリを付ける、ヒラを打つ、イレギュラーアクションを与える方法。
餌生物が一定の速度で泳いでいると風景に溶け込む。ここで餌生物がイレギュラーな動きをすると捕食生物はそこに注意が走る。
なんらかのトラブルが餌生物に発生した。他の魚に襲われて負傷したのかもしれない、いずれ逃避能力が低下している可能性が高いので、捕食しやすい。これを襲う。
フライフィッシングではシンキングラインを用いるが、これは引っ張る泳層を固定するため。フローティングラインに重いフライの組合せでも不可能ではないが、引っ張ると浮く。適切なシンクレートのラインを用いる方が良い。
シンキングリーダーを併用する方法もあるが、これは好きずきで。
フライの場合、ルアー程極端なヒラを打つ事は難しい。だがルアーの強烈なアピールは魚をすれさせる効果も高い。ここでフライの程よいアピール力が功を奏しているのだろう。
ゆっくりよりも速く。これは非常に面白い。ゆっくり引くと見破られるが速いと本能的に襲ってしまう様だ。猫じゃらしとおなじかもしれない。これは自分よりも小さくて逃げようとするものは餌。という捕食本能に従っているのだろう。ついつい食いついてしまうと考えられる。ただし、水温が低いとかで活性が低い時は追いかける体力が無いので目前を漂うものをついばむ。
こういうことを考えて戦略を立てると面白いことになりそうだ。