ならおうは穏やかに語る

Fly Fishingを中心に難しい話からヨタ話まで支離滅裂な雑文。
(09/08/23カウンターを付けました。)

信州サーモン

2007-02-21 20:45:12 | Weblog
信州サーモンは長野県の温泉旅館等で出てくる。結構おいしい。だがサーモンという名称が気に入らない。長野県に流れる河川水系は大きく、千曲川水系と天竜川水系に分けられるだろう。千曲川は信濃川となって日本海へ注ぎ、諏訪湖から天竜川が太平洋に注ぐ。信州でサーモン(鮭)が獲れるものじゃないし、獲れても食えたモノじゃない。だからサーモンという名前を与えない方がよいと思った。
まず、信州で鮭が獲れないのはそこまで遡上する鮭がいないし、サクラマスがそうであったとしてもダムだらけの川で長野県まで遡上することはありえない。
最近は千曲川の鮭遡上作戦がなされているようだが・・・

さらに旨い鮭は河口から海で獲れたモノ。遡上した鮭は余り旨くない。これは定説であり、北海道でも鮭鱒漁は河口から海がメイン。

つまり料理に出てくる「信州サーモン」は遡上した鮭ではない事が容易に推察される。

何者なのかというと信州サーモンという養殖の鱒である。ブラウントラウトとレインボートラウトの掛け合わせでしかも3倍体(またはこちら)(染色体の数が多い事)。
生殖能力がないから放流しても増殖しないし、生殖エネルギーを自らの巨大化にしか使わないためアングラーには向いているかも知れない。
だが、今日のコメントはそういう「釣り」の話ではなく、食い物の話。

養殖物だからアニサキスの心配もない。おいしく頂けるので非常に喜ばしいことだ。

冒頭に戻ってサーモンと名付けたのはブランド名としてもあまりよくない。ブラウントラウトもレインボートラウトも決してサーモンとは扱われていない。降海性のブラウンをSeaTrout、レインボーをスチールヘッドと呼ぶが、決してサーモンとしては扱っていない。それを考えると信州サーモンは違和感があり過ぎる。(サーモントラウトと同じ)。何でもかんでも「・・・タイ」としたいのと同じ気持ちだろうが。(・・・富士もか(笑))

嘘をつくな。かな。鮭でないモノにサーモンと名付けるのは客を騙す事になる。

信州サーモンという名称で想像したのは赤い色素を持つエビカニ粉末飼料を食わせた養殖のニジマスだった。
そこで仲居に尋ねたら「ニジマスの様なモノ」と応えた。だがよくよく調べると「の様なモノ」ではない。おいしくするために品種改良を重ねた交配種ではないか。
単にニジマスとブラウンのアイの子ではない。詳しいことは信州サーモンを見てもらうとよく分かると思うが。特にQ&A
が良いと思う。
仲居の勉強不足というか、まがい物意識を持っているのか判らないが、もっと的確に応えて欲しかった。

ただ、ブラウントラウトが美味いかどうかは微妙なところで、代わりにブラウンが病気に強いことを上手く利用しているので、薬漬けじゃないことが重要ではないかな。

おいしいニジマスと病気に強いブラウンを掛け合わせたものです。遺伝子操作ではないバイオテクノロジーを使って不妊化しているので旨味が凝縮されています。
病気に強いので薬が少なくてすむのです。とかね。

こういう説明が欲しかったなぁ・・・。


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