「ロシア幽霊軍艦事件」 島田荘司
お薦め度:☆☆☆+α
2006年6月21日読了
かなり以前になるが、島田荘司の作品を讀み漁つた時期がある。
最後に讀んだ作品が何で、いつのことだつたか思ひ出せない。
それほど以前のことになる。
今囘、實に久しぶりに讀むことにしたが、島田荘司の世界に入りこめるか心配だつた。
彼の作品世界には一種獨特な暗さといふか重さといふかがあると思ふ。
それに今の自分がうまく適應できるかが心配だつたのだ。
しかし、讀みすすめていくうちに、この心配が杞憂であつたことがわかつた。
スケールの大きな謎に壓倒されてしまひ、暗さはほとんど氣にならないどころか、むしろ作品の雰圍氣に相應しいやうに思へてくるのであつた。
蘆ノ湖にロシアの軍艦が現はれて、すぐにまた消えていつた。
そんな言ひ傳へが殘されてゐる。
御手洗潔ははたしてこの謎を解くことができるのだらうか。
どこまでが史實であるか、私にはわからないが、ロマノフ王朝の終焉に際して生き殘つた皇女がゐるといふ。
その名をアナスタシアといふのださうだ。
最後の皇帝ニコライ二世が殺された時に、皇族はすべて殺されたといふのが定説である。
しかし、實際に、自分がアナスタシアだと名乘り出た女性がゐたらしい。
もちろん、その眞僞のほどは定かではないが、ロマンを掻き立てられる話である。
そのアナスタシアが日本に逃れて來てゐたとすれば・・・
ミステリーといふよりも、歴史のロマンを感じさせてくれる作品だ。
2006年6月21日讀了
お薦め度:☆☆☆+α
2006年6月21日読了
かなり以前になるが、島田荘司の作品を讀み漁つた時期がある。
最後に讀んだ作品が何で、いつのことだつたか思ひ出せない。
それほど以前のことになる。
今囘、實に久しぶりに讀むことにしたが、島田荘司の世界に入りこめるか心配だつた。
彼の作品世界には一種獨特な暗さといふか重さといふかがあると思ふ。
それに今の自分がうまく適應できるかが心配だつたのだ。
しかし、讀みすすめていくうちに、この心配が杞憂であつたことがわかつた。
スケールの大きな謎に壓倒されてしまひ、暗さはほとんど氣にならないどころか、むしろ作品の雰圍氣に相應しいやうに思へてくるのであつた。
蘆ノ湖にロシアの軍艦が現はれて、すぐにまた消えていつた。
そんな言ひ傳へが殘されてゐる。
御手洗潔ははたしてこの謎を解くことができるのだらうか。
どこまでが史實であるか、私にはわからないが、ロマノフ王朝の終焉に際して生き殘つた皇女がゐるといふ。
その名をアナスタシアといふのださうだ。
最後の皇帝ニコライ二世が殺された時に、皇族はすべて殺されたといふのが定説である。
しかし、實際に、自分がアナスタシアだと名乘り出た女性がゐたらしい。
もちろん、その眞僞のほどは定かではないが、ロマンを掻き立てられる話である。
そのアナスタシアが日本に逃れて來てゐたとすれば・・・
ミステリーといふよりも、歴史のロマンを感じさせてくれる作品だ。
2006年6月21日讀了
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