仙丈亭日乘

あやしうこそ物狂ほしけれ

「バビル2世」(全8卷) 横山光輝

2007-07-29 11:28:43 | 讀書録(コミック)
「バビル2世」(全8卷) 横山光輝
お薦め度:☆☆☆☆ /
2007年7月28日讀了(再讀)


私が小學校の5年の時から「少年チャンピオン」で連載が始まり、毎週かかさず立ち讀みをしてゐた。
中學1年の時にはアニメにもなつた。
「砂の嵐に隱されたバベルの塔に住んでゐる超能力少年バビル2世・・・」

讀み返して見て思つたこと。
ヨミがバビル2世と同じくバビル1世の子孫だといふことを思ひだした。
これは、いまのいままで、まつたく忘れてゐた。
お互ひに超能力者なのだが、バビル2世には相手のエネルギーを吸收するといふ能力があるが、ヨミにはそれがないといふこと。
これも忘れてゐた。
30數年の歳月は、さすがに伊達には經過してゐないといふことだ。

ヨミが何故、世界征服を目論んでゐるのか、子供の頃には考へたことすらなかつたが、いま讀み返してみると不思議な氣がする。
ヨミは決してバカではない。
世界征服に伴ふリスクとベネフィットを比較考察する能力は持つてゐる筈だ。
少年ものの漫畫なので、そんな疑問は本來無用なのだが、いまの私にはどうしても納得が出來ない。
ヨミに感情移入してしまふ部分があつたからかもしれない。

自分がバビル1世の後繼者として認められず、バビル2世が認められたこと。
しかもその判斷を下したのは、コンピュータなのだ。
あらかじめバビル1世が判斷基準をプログラミングしてゐたのだらうが、納得出來ない氣持ちはよくわかる。
そして、その何故ヨミが不的確だと判斷されたかについては明確には描かれてゐないのだ。
子供の頃は、ヨミが惡いヤツだから、單純にさう思つてゐた。
でも、いまはさほど單純な話でもなからうといふ氣がする。

細かいことさへ氣にしなければ、いまでも大人が讀むに耐へられる作品だと思ふ。
私にもロデムがゐてくれたら、そんな空想をしてしまつた。
きつと仕事はすべて、私に化けたロデムにさせるだらうなあ。



「バビル2世」について (Wikipedia)



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横山 光輝
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