「のだめカンタービレ」 (第23卷) 二ノ宮知子
お薦め度:☆☆☆☆☆ /
2009年11月28日讀了
のだめもこの卷が最終卷となつてしまつた。
私が初めてのだめを讀んだのが2005年の正月だから、約5年が過ぎてゐる。
その間、私にもいろいろなことがあつたが、のだめにもいろいろなことがあつた。
いはば、のだめの成長記録のやうな作品だつたと思ふ。
さて、23卷だ。
やはり父親は、腐つても父親。
ヴィエラに瞞されて千秋と會つた千秋(父)、千秋のため息に惱みを汲み取つて、相談に乘つてやる。
絶縁親子が、千秋の惱みによつて、少しは理解し合へるやうになつた(らしい)。
父:「どうした?そんなに深い惱みなのか?」
ここまではよい。
父:「面白い話なら、お父さんに話してみろ」
千秋:「面白くないから!」
こんな千秋(父)が私は好きだ。
のだめはエジプトから飛行機でミラノ、ミラノからTVGでパリを目指してゐた。
しかし、着いたのはブリュッセル。
寢過したらしい。
私も阪神電車で寢過して、梅田・西元町間を1往復半したことがあるが、國境を越えてしまふとは、いかにものだめらしい。
プロ・デビューしたのだめに、日本にゐる仲間からお祝ひのファックスが屆いてゐる。
ほんの一コマなのだが、この一コマで音大時代の樂しい日々が頭の中に甦へつた。
彼らがみんなパリに來て、また演奏會が出來たら良いのに。
ストーリーはもう追はない。
千秋眞一と野田惠、黒木くんとターニャ。
みんなお倖せに。
ユンロンも中國で頑張れ!
アイヤー、きみのキャラは大好きだつたよ。
<附録>
音樂について。
のだめが子供たちに「ヘタクソ」と云はれて、彈いてみせるのがベートーヴェンのピアノソナタ31番。
この曲は、20卷で千秋とのだめがキスする時にも登場した。
實は、このところ毎晩、眠る時にウォークマンで子守歌代はりに聞いてゐた曲なのだ。
俗に「ラスト3」といはれる30,31,32番のなかで、一番柔らかで眠る時にちやうどいい。
聞いてゐるのは、バレンボイム、バックハウス、グルダ、グールド、ギレリス、リヒテル(70年代、90年代)。
もちろん、これらは全て素晴らしい演奏だ。
リヒテルファンの私としては、リヒテルが一番と云ひたいところだが、最近はギレリスがベストだと思ふやうになつた。
ギレリスと云へば、デビューしたての頃は、「鋼鐵のタッチ」と云はれてゐたらしい。
しかし、ここでのギレリスには、そんな面影はない。
誠實に音樂に向合ひ、一音一音を丁寧に紡ぎ出す、そんな彼の晩年の録音である。
この曲の、優しさ、柔かさが、しみじみと心に沁みてくる。
<既刊のレビューはこちらをどうぞ>
第1卷
第2卷
第3卷
第4卷
第5卷
第6卷
第7卷
第8卷
第9卷
第10卷
第11卷
第12卷
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第14卷
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第17卷
第18卷
第19卷
第20卷
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2009年11月28日讀了
のだめカンタービレ #23 (講談社コミックスキス)二ノ宮 知子講談社このアイテムの詳細を見る |
のだめもこの卷が最終卷となつてしまつた。
私が初めてのだめを讀んだのが2005年の正月だから、約5年が過ぎてゐる。
その間、私にもいろいろなことがあつたが、のだめにもいろいろなことがあつた。
いはば、のだめの成長記録のやうな作品だつたと思ふ。
さて、23卷だ。
やはり父親は、腐つても父親。
ヴィエラに瞞されて千秋と會つた千秋(父)、千秋のため息に惱みを汲み取つて、相談に乘つてやる。
絶縁親子が、千秋の惱みによつて、少しは理解し合へるやうになつた(らしい)。
父:「どうした?そんなに深い惱みなのか?」
ここまではよい。
父:「面白い話なら、お父さんに話してみろ」
千秋:「面白くないから!」
こんな千秋(父)が私は好きだ。
のだめはエジプトから飛行機でミラノ、ミラノからTVGでパリを目指してゐた。
しかし、着いたのはブリュッセル。
寢過したらしい。
私も阪神電車で寢過して、梅田・西元町間を1往復半したことがあるが、國境を越えてしまふとは、いかにものだめらしい。
プロ・デビューしたのだめに、日本にゐる仲間からお祝ひのファックスが屆いてゐる。
ほんの一コマなのだが、この一コマで音大時代の樂しい日々が頭の中に甦へつた。
彼らがみんなパリに來て、また演奏會が出來たら良いのに。
ストーリーはもう追はない。
千秋眞一と野田惠、黒木くんとターニャ。
みんなお倖せに。
ユンロンも中國で頑張れ!
アイヤー、きみのキャラは大好きだつたよ。
<附録>
音樂について。
のだめが子供たちに「ヘタクソ」と云はれて、彈いてみせるのがベートーヴェンのピアノソナタ31番。
この曲は、20卷で千秋とのだめがキスする時にも登場した。
實は、このところ毎晩、眠る時にウォークマンで子守歌代はりに聞いてゐた曲なのだ。
俗に「ラスト3」といはれる30,31,32番のなかで、一番柔らかで眠る時にちやうどいい。
聞いてゐるのは、バレンボイム、バックハウス、グルダ、グールド、ギレリス、リヒテル(70年代、90年代)。
もちろん、これらは全て素晴らしい演奏だ。
リヒテルファンの私としては、リヒテルが一番と云ひたいところだが、最近はギレリスがベストだと思ふやうになつた。
ギレリスと云へば、デビューしたての頃は、「鋼鐵のタッチ」と云はれてゐたらしい。
しかし、ここでのギレリスには、そんな面影はない。
誠實に音樂に向合ひ、一音一音を丁寧に紡ぎ出す、そんな彼の晩年の録音である。
この曲の、優しさ、柔かさが、しみじみと心に沁みてくる。
ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ 第27・28・30・31番ギレリス(エミール),ベートーヴェンポリドールこのアイテムの詳細を見る |
ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第30・31・32番リヒテル(スビャトスラフ)マーキュリー・ミュージックエンタテインメントこのアイテムの詳細を見る |
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第19卷
第20卷
ベートーヴェンのピアノソナタ31番。
つい、マンガを読みながら聴いちゃいました。
頭の中でのだめと千秋が演奏するシーンが浮かんじゃいました。
20巻も読んでみます。
さうなんですよね~
「のだめ」を讀んでゐると、登場する曲を聽きたくなるんです。
私も、ブラ1やラフマニノフPコン2番の時など、聽きながら讀みました(笑)
終つてしまつて、寂しいです・・・
千秋&千秋父の会話が良かったというか好きです。
とうとう終わってしまい、本当に残念ですね。
私も寂しいです。
あれだけ絶縁状態にあつたのに、千秋が惱んでゐると千秋(父)は手を差し伸べるのですから。
ま、二人とも變人だとは思ひますけど、ね!