第46回衆議院議員総選挙

２００９年の選挙では、「政権交代」というキャッチのもと、民主党が政権を担うこととなった。
当時の私は、 民主党政権に危惧を覚えていた 。
特に外交と安全保障。
その危惧は、残念ながら的中してしまった。

今回の選挙で、民主党が単独過半数を占めるようなことはないだろう。
もしも、そんなことになったなら、私は日本国民のアホさ加減を嘆くばかりではなく、日本国民に絶望するだろう。

ところが、もっと怖いのは、振り子の原理。
民主党に絶望するあまり、対極にあるかのように見える「維新の会」が躍進するのが怖い。
いや、じつは、それもいいなかなと思っている自分がいたのだが。
でも、いざ投票する段になって、私は「維新の会」に投票することが出来なかった。

別に石原慎太郎が好きなわけではないが、彼の主張は理解できる。
日本という国を再生させるには、いや、そもそも日本という国のありようを考えるに際しては、「保守」というスタンスが必要だと私は考えている。
ところが、橋下には「保守」の思想がない。
彼の考えのベースにはソロバン勘定があり、ソロバンに合わないものは切り捨てるという考え方のようだ。
「保守」の必要条件である（と私が考える）日本の伝統や文化を守ろうとする考えは、そこにはない。
大阪でいえば、大阪フィルへの補助を切り捨て、「国立文楽劇場」への補助すら切り捨てようとした。
そんな橋下の考えには同調できない。

保守中道。
結局、私の選択はそこに落ち着いた。
ベストではない。
まったく満足できる選択ではないのだが、ほかに選択肢がない。
ともあれ、民主党政権が終わること。
それだけを期待しての投票であった。