仙丈亭日乘

あやしうこそ物狂ほしけれ

「すすめ!!パイレーツ」 (全11卷)江口寿史

2007-08-08 15:05:55 | 讀書録(コミック)
「すすめ!!パイレーツ」 (全11卷)江口寿史
お薦め度:☆☆☆☆ /
2007年8月7日讀了(再讀)


オリジナルのジャンプコミック全11卷本をヤフオクで2100圓でゲット。
10卷を除き、すべて初版本だからか、意外と高くついた。

再讀して感じたこと。
作者・ 江口寿史 は、やはり天才だつた、といふこと。
少年ジャンプに連載されてゐた期間は1977年から1980年にかけてであるから、私が高校から浪人、大學に入るあたり。
當時はやつてゐた言葉のいくつかが、この作品から生まれたらしいことが再讀してみてわかつた。
扉ページのイラストがギャグマンガには相應しくないほどセンスのよいものが多いといふのも、再讀してみて氣付いたことだ。

ギャグのセンスもいい。
高校生の頃ショックを受けた、「ワラシ、通リスガリノポキ星人アル」といふのも、いま讀んでも新鮮でありながら、懷かしかつた。
私は大學に入るまでは千葉に住んでゐたため、リアルな千葉とオーバーに描かれた千葉との差異に敏感だつたが、30年近くもたつたいまとなつては、あの頃の泥臭い「千葉」が懷かしい。
千葉にああいふ球團があつたら、さずや面白かつたことだらう。
いまはロッテが千葉をフランチャイズにしてゐるが、パイレーツとは違つて、はるかに格好が良いといふのは殘念だ。

それにしても、いろいろなパロディが多い。
「地球か、なにもかもが懷かしい」、「古代くんが死んじゃう」などの「宇宙戰艦ヤマト」ネタや「銀河鐵道999」ネタなど、いまだと少しヤバイかもしれない。

連載開始からすでに30年。
世の中も移り變り、時代にそぐはない部分も多いかと危惧したのだが、杞憂だつた。
むしろ、「杉田かおる」や「石野まこ」など、當時のアイドル?をネタにしたギャグが懷かしく思へて、良かつた。



「すすめ!!パイレーツ」について (Wikipedia)


すすめ!!パイレーツ (第1巻)
江口 寿史
角川書店

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
懐かしいなあ (ゲコゲコ)
2007-08-08 16:21:17
「すすめ!!パイレーツ」懐かしいです。
私も学生時代によく読みました。
そして、よく笑いました。
実家に今でも単行本が何冊かあるはずです。
千葉に流山っていうところがあるのを知ったのも、この漫画でです。
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ゲコゲコさん (仙丈)
2007-08-08 22:16:41
懷かしいですねえ・・・
犬井といふキャッチャーは流山産業大學のOBなんですが、この大學、略すと流産大なんですよ。
妊婦には縁起のよくない名前ですね~

いま、この年になつて讀み返してみても、かなり笑へました。
さすがは名作です!

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笑いました~☆ ()
2007-08-10 13:23:11
『パイレーツ』にはお腹を抱えて笑いましたね。
近く『マカロニほうれん荘』なども隣で同じように
兄が爆笑していた覚えがあります。
「白いワニ」には参りましたが
その後の『ひばりちゃん』も好きでした(^-^)

江口 寿史氏は簡単な線での人の描き分けが上手くて
感心しました☆

☆.。.:*・°麗 °・*:.。.☆
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麗さん (仙丈)
2007-08-10 14:27:36
さつそくのお運び、ありがたうございます!

>「白いワニ」には参りましたが

あれ、どうやら、本物みたいですね。
江口さん、クリニックに入院されてゐたらしいです。
やはり、天才は紙一重なんですねえ。。。

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