仙丈亭日乘

あやしうこそ物狂ほしけれ

【1979年度】 知者であることの證據

2011-02-24 21:56:20 | 昔の手帳から
いまから32年前、私が浪人だつた頃の手帳に、こんな言葉が書かれてゐた。


「知者であることのいちばんはつきりした證據は、いつも陽氣でゐられることだらう」(モンテーニュ)


どのやうな状況のもとで、何から引用したのかはわからない。
ただ、あの當時は、自分の力に自信が持てず、いつも陽氣でゐられるやうな状態ではなかつた。
だからこそ、こんな言葉をメモしたのだらう。


いまの私も陽氣でゐられる状況ではない。
大學入學と就職といふ違ひはあれども、浪人といふ意味では、32年前と何ら變ることはない。
ただ、變つたことと云へば、いまの私は自分が知者でないことを知つてゐることだらう。

かつては、陽氣であることを自分に課してゐたやうなところがあつた。
自分がいつでも陽氣であるかのやうに振る舞つてゐたのだ。
でも、「うつ」になつた4年前からは、そんな努力をしようとは思はなくなつた。
自分はどんなに背伸びしてみたところで、所詮、自分でしかない。
それをまず認めなくてはならないのだ。


若い頃の自分の手帳を讀んでゐると、いろいろと面白い。
私の手許には、浪人時代から大學4囘生までの5年分の手帳がある。
何らかの形で、このブログに記録として留めておきたくなつてきた。








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