涼風 （ D80 & 18-50mm ）

７時半頃に目が醒めたので、穗高の散歩は８時半を廻つてしまつた。
私が朝食をとるのを大人しく待つてゐる穗高には、申し譯ないことをした。
やはり遲くとも７時には目を醒ますやうにしなくては・・・

公園へ向ふ。
梅雨のなか休みといつた天氣で、雲が切れてお日さまが顏を出してゐる。
なかなか氣持ちのよい天氣だ。

しかし、そのいい氣分がだいなしになつてしまつた。
「參道」は歩行者專用で、入口にはクルマ止めが３つ立てられてゐる。
それなのに、ワゴン車が私の背後から近づいて來たので、びつくりした。
慌てて避けたのだが、ひどい話だ。
そのクルマはグラウンドの入口のところで止まつてゐた。
子供達を降ろして、荷物などをグラウンドに運んでゐる。
そのうちのコーチらしい３０代の大人を捕まへて、文句を云つた。
「ここは歩行者專用道路なのに、わざわざクルマ止めを引拔いてクルマで走るとはどういふことか」
すると答へて曰く。
「いや、ここに止めるやうに云はれたもので・・・」
いつたい誰にさう云はれたといふのだらう。
「それは、市の公園管理課の人がさう云つたといふ意味か？」
「・・・・・」

子供たちは野球をすることで、協調性や練習に耐へる忍耐や試合に勝つ達成感などを學ぶことだらう。
しかし、それ以前に、かういふことを大人、それもコーチらしき人物が平氣でするのを見てゐれば、公衆道徳の何たるかをまつたく理解できないだらう。
本末顛倒もはなはだしい。
イヤな世の中になつたものだ。

イヤな氣分のまま、穗高の散歩を續けた。
ベンチのところで穗高はひとやすみ。


＜トップの寫眞＞
ベンチの上で座りこむ穗高。
寫眞ではわからないのだが、後ろ足もちやんと「伏せ」になつてゐる。
穗高を見てゐると、イヤな氣分も次第にをさまつて來た。



＜寫眞１＞

涼しい風が吹いて、氣持ちがよい。
穗高の横顏も、氣持ちよささうだ。



＜寫眞２＞

この寫眞は、じつに穗高が凛々しく撮れてゐる。
實物よりもハンサムかもしれない。
撮影者のウデが良いからに違ひない。



＜寫眞３＞

コンビニの横にある木陰で休む。
「穗高、尻尾が垂れてゐるぞ！」
注意するのだが、「馬耳東風」ならぬ「犬耳西風」。
西風が通拔けて、ここは最高に氣持ちのよい場所だつた。
廣角端（18mm）で撮つてゐるので、遠近感が強調されて、尻尾が妙に大きく見える。
これでは、まるでキツネだ。
襟卷にしたいやうな尻尾だなあ・・・




＜カメラ＞ ： Nikon D80
＜レンズ＞ ： Sigma 18-50mm F2.8 EX DC MACRO