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著者名 恩田陸 発行年(西暦) 2004
出版社 新潮文庫 値段 600-800円
お薦め度 :☆☆☆☆☆
「異色のラブストーリー」、文庫の裏表紙にはさう書かれてゐた。
確かにその通りなのだが、そんな通り一遍の表現では語りきれない作品だと思つた。
以前から恩田陸の作品では割切れる説明を求めてはいけないと思つてゐたが、
それはこの作品でも云へることである。
「なぜ」、なんてことは考へなくて良い。
ただ、この状況そのものを受け容れて、物語の世界に身を委ねれば良い。
この作品は「時間もの」の範疇に入る。
「時間もの」といへば、北村薫の3部作や、最近讀んだグリムウッド『リプレイ』を思ひ出すが、
このジャンル、やはり「メロドラマ」に向いてゐるのかもしれない。
「メロドラマ」、これは恩田陸本人がこの作品について書いてゐる表現である。
こんな素敵な「メロドラマ」、私はこれまでに讀んだことがない。
最後の「記憶」を讀んで、人生捨てたものではない、と思つた。
2004年2月11日讀了
トラックバックありがとうございました。
こちらからも沢山トラックバックさせていただきました。
私もこの作品大好きです。確かに異色なのだけど、
一言で言えない深いものが溢れていますね。
恩田さんらしいといえばらしい作品だと思います。
また寄らせていただきますね♪
これからよろしくお願いいたします!
コメント&たくさんのTB返し、どうもありがたうございました!
恩田陸が好きなもので、調子に乘つて、たくさんTBしてしまひました。
お手數をお掛してしまひましたね。
申し譯ないです。
「ネバーランド」は讀まれましたか?
私はこの作品が大好きです。
まだでしたら是非ご一讀ください。
素敵な高校生たちが登場します。
「物語の渦」、そんな感じですね~
恩田陸の作品のなかでは異色かもしれませんが、とてもロマンティックな作品だと思ひます。
すべての人に讀んで貰ひたい作品ですね!