54歳

きょう、５４歳になった。

父が亡くなったのは、１９８０年６月２５日。
５３歳１０カ月と１８日だった。
私が１９歳、１浪して大学に入学した年だった。
あれから３４年１ヶ月と２７日。
きょう、私は５４歳になった。

仕事もせずに飲んだくれて、時に暴力をふるう父を、私は憎んでいた。
ああはなるまいと思っていたのだが、「仕事もせず」「飲んだくれて」「時に暴力をふるう」と、ひとつひとつに分解すると、あら不思議、私もそんな男になっていた。
カエルの子はやっぱりカエルなのであった。

そんな私がささやかな目標にしていたのは父を超えること。
超えるなどといっても、定性的な基準では主観にすぎない。
定量的な基準で、誰が見てもわかるもの、それは年齢だろう。
きょう、私は間違いなく父を超えた。

さて、当面の目標は達成した。
次の目標はいまのところ見つからない。