【昔の手帳から】 １２月２４日 （82年：Ｈと梅田、83年：加藤登紀子）

【１９７９年】（浪人）

冬期講習（～２８日）
午前：世界史（西）、午後：地學（東）

月曜日。
共通一次試驗を目前に控へ、最後の一次對策講座。
午前は西校舍で世界史、午後は東校舍で地學。
一日中、罐詰になつて勉強した。




【１９８０年】（１囘生）

バイト ￥4,480

水曜日。
大家さんの實家、鞍馬にある 「京・くらま 林」 でのバイト。
１１月２６日から始めて、この日で１９日目。




【１９８２年】（３囘生）

18:00 梅田
Beethoven Sym. No.9

金曜日。
Ｈと第９を聽きに行くことになつてゐたのだが、どういふわけか中止になつた。
音大では教師や友人の關係でコンサートやリサイタルのチケットを買はされることが多いらしい。
この時もさういふ事情だつたのが、買はずにすむことになつたのかもしれない。
ともあれ、私はクリスマスイヴをＨと過すことが出來て倖せだつた。
ところが、殘念なことに、この日のことを殆ど覺えてゐない。
覺えてゐるのは、プレゼントを貰つたこと。
プレゼントと云つても洒落のやうなもので、メモを貼るコルクボードと大きなエンピツのカタチのペンケース。
友人が彼氏へのプレゼントを買ふのに付合つてソニープラザに行つた時、ついでに買つたらしい。
ちと複雜な心境だつた。
あ、さういへば思ひ出した。
Ｈはフードのついたコートを着てゐて、そのフードに荷物を入れて怒られた。
まるで子供だ。
思へば、色氣もくそもなかつたものの、クリスマスイヴを女の子と過したのは、これが初めてのこと。
少し浮かれてゐたのかもしれぬ。
さらに思へば、こののちもクリスマスイヴを女の子と過すことはなかつた。
これが最初で最後になつてしまつた。




【１９８３年】（４囘生）

集中講義終了
加藤登紀子コンサート with ヤマムラ

土曜日。

集中講義が終つた。
と云つても、私は講義に出たわけではない。

前日はヤマムラと燒き肉を喰ひ、この日は加藤登紀子のコンサート。
ヤマムラには彼女がゐたのに、どうして男同士でクリスマスイヴを過すことになつたか。
きつと私のはうもＨにはふられたのだらう。
加藤登紀子のコンサートは、確か先斗町の歌舞練場だつたやうな氣がする。
「ほろ醉ひコンサート」と銘打たれ、客には紙コップで酒が振る舞はれた。
加藤登紀子も酒を引つ掛けて歌つてゐた。
かういふコンサート、彼女らしくていい。
樂しいコンサートだつた。