ホーチミン街歩き3日目の午後、「フーンライ」を後にした私たちは、スコールの間隙を縫って「戦争証跡博物館」に向かいました。
国内だけでも200万人の犠牲者を出したベトナム戦争に関する写真や保管物を展示している博物館です。歩いても10~15分ぐらいで行けそうです。小ぶりの中を傘をさしながら地図を頼りに進みましたが、聖母マリア教会を抜けた辺りから雨がひどくなり、統一会堂の手前でどしゃ降りになってしまいました。
しばらく地元の皆さんと一緒に雨宿りをしましたが、いっこうにやむ気配がないので、ズボンをまくりあげて強硬突破しました。
戦争証跡記念館…目を覆いたくなるような悲惨が写真が展示してあるだろうことは覚悟して館内に入りました。
数々の記録の中に、頭に銃を突きつけられた夫人、少年の死体をもてあそぶ米軍兵士、枯葉剤により奇形で生まれた子供たちの写真の他、ベトナム戦争を世界に伝えようと奔走したカメラマン達の足跡の数々。一之瀬さんの他にも多くの日本人カメラマンがいたことを知る機会にもなりました。戦後40年近くが経過しましたが、これらの記憶を風化させてはいけないと思いました。
さて、雨に濡れた衣服を着替えるために、夕食前に、一度ホテルに戻ることにしました。タクシーを拾い、ホテルを目指しましたが、途中からメーターの上がる速度がどんどん早くなっているような気がしました。観光客用のメーターを使用しているのかとも思いましたが、距離的にそれほど遠くなかったのでそのまま支払ってしまいました。(チームのひとりは、運転席横のラジオの周波数をじっと見ながら、このタクシー、メーターぜんぜん上がらないよ…とつぶやいていましたが)
本日の夕食は、やはり事前にチョイスした高級ベトナム料理店「マンダリン」。雨が降りやまず、ホテル前からまたまたタクシーを利用。ドアマンに行き先を告げてもらいましたが、ホテルからすぐ近くのはずなのに、えらい遠回りをされたような気がしました。
「マンダリン」でもお高めのコースを勧められましたが、言われるままに「それでお願いします」。
確かにとてもおいしかったです。ひと品ひと品美しく盛りつけられ、お姉さんがテーブル側で実演して作ってもらった揚げ春巻きもカリッとし揚がっていました。
<揚げ春巻きができるまで>
お会計は日本円に換算しないことにしました。「美味しかった」でいいじゃない!
ただ、このお店で残念だったことがひとつありました。
ひとつ上のフロアで、日本人の団体客が大騒ぎをしていました。まるで居酒屋気分です。周囲のテーブルの人も皆顔をしかめていました。「大宴会」が終わって団体さんが降りてきた様子から、どこかの会社の慰安旅行のような感じでした。
静かに落ち着いたお店ということで選んだのですが、同じ日本人として恥ずかしい思いをしました。
帰りは雨も上がっていたので、歩いてホテルまで戻りました。
「えっ!近い…やっぱりあのタクシーにはだまされたみた~い」
明日は最終日ですが、深夜の飛行機なので「チョロン」探検に出かけます。