友人の訃報

訃報は突然訪れる。彼方へ逝ってしまったのは布施靖生氏である。
まさかと思う友人の方法だからショックは深いのです。彼は定年後は、幕張地域の社会体育組織の中核だったから惜しまれる。
私とは、彼の伯父さんの縁でつながり、生涯学習講座の役員として、会になくてはならぬ役割をしてくれていた。カラオケでは、プロ裸足の熱唱をいつもしてくれた。
その年下の彼が突如として逝ってしまった。トルコ旅行では、イスタンブールの海峡クルーズで、「串本節」を歌ってくれた。それは、和歌山県紀伊半島沖で、昔、トルコ海軍の青年士官が遭難したことを現地のガイドが説明されたのを受けて歌ってくれたのだった。今もトルコでは有名な話で慰霊祭が行われている。トルコの人たちが日本人に親近感を抱いているのは、この事件が元なのだ。　
彼の思い出で忘れがたいのは、学習講座が東日本地震で中止になり、講師の牧久氏と飲もうと言うわけで千葉駅前に行ったのだが、ほとんどの店は閉まっており、行きつけの居酒屋だけが開いていたので4人組で痛飲して外に出たら駅前は大変な人込みで南方方面は赤々と火災が起きていて、鉄道も不通だった。
私は徒歩なので別れて、彼はもう一人の仲間と数キロ歩いて自宅近くの居酒屋に寄り、朝方まで飲んだと言う。その仲間もすでに故人となってしまったから人生は無常だ。
月並みにご冥福を祈るばかりだ。それにしても寂しいなぁ！