肩の凝らない漢方の話

漢方薬にまつわるあれこれを、気の向いた順に語っていきます。
私たちの生活に根差した漢方の世界をご紹介します。

山梔子

2022-12-26 12:58:22 | 太田薬局からのお知らせ
 
年の瀬になりました。お節料理に欠かせない栗きんとん、
黄金の色付けに使われるのが「くちなしの実」生薬名は山梔子です。
 本格的な栗きんとんに欠かせないくちなしの実。当店にて取り扱っております。

 さて。山梔子は、漢の時代の「傷寒論」「金匱要略」などの医書に記載されている古い生薬です。 
 一番古い本草書「神農本草経」には「邪気をとり、胃中の熱気をとり、顔の赤みや、鼻の頭の赤み、蕁麻疹などの皮膚病に良い」と書かれています。

 腫れて熱を持ち赤くなっているものに内服、外用ともに用います。
内服には1日5gを煎じて飲みます。
外用には実の粉末に等量の小麦粉を加えて酢で練ってつけます。打ち身などで赤く腫れている時に良くききます。
また興奮して眠れないときに煎じて飲むと良いでしょう。
口内炎、歯肉炎などには、煎じた液でうがいしたり、服用すると良く効きます。
食道炎や食道ポリープなどで嚥下困難なときに煎じて服用すると通りが良くなります。

 実際に食道ポリープが見つかり、手術までの気休めにとクチナシを煎じて飲んだら、牛乳がやっと通った咽喉が2,3日立つと楽になりすーっと飲めるようになり、
数日で何ともなくなり、再度診察して貰うとポリープが無くなっていて手術しなくて良い事になった漢方の先生があります。

 山梔子に黄連、黄芩(こがねばな)、黄柏(きはだ)を混合した漢方薬「黄連解毒湯」は、炎症や出血、に良く使われます。
皮膚病で赤く痒く掻き毟っているとき、口内炎、顔が赤くのぼせている、高血圧症、不眠、黄疸、など広範囲に応用されています。
 他にも山梔子が配合されている漢方薬は黄疸、蕁麻疹、胃炎などに使われています。

但し冷え症の人には苦くて飲めないことがあります。冷やし過ぎになることがありますので無理に飲まないようにしてください。


最近、なんだか調子が悪い。
「どこも悪くないですよ。」「様子を見ましょう。」と言われたけれど…
そんなモヤモヤ解消に漢方を試してみませんか?
あなたの体質に合った漢方薬をご紹介します。
何日分からでもお試しいただけます。相談は無料。お気軽にご相談ください。

 年末は30日まで。年始は6日から営業しております。


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