肩の凝らない漢方の話

漢方薬にまつわるあれこれを、気の向いた順に語っていきます。
私たちの生活に根差した漢方の世界をご紹介します。

薬食同源~ハトムギ~

2024-06-21 18:16:03 | 薬食同源
        
 今日は、夏至ですね。夏至に食べると良い物は、地域によってずいぶん違うとか。

 私の母は、季節行事などを大切にし、欠かさず行ってくれましたが、
夏至は特になにもしませんでした。
子どものころ、理由を聞いたら「夏至に、何かするという言い伝えは聞いたことが無い。」
と言っていました。
冬至には、カボチャを食べてゆず湯に入るのに。。と不思議に思ったことを覚えています。

 というわけで、夏至の食にまつわるエピソードではなく、
梅雨入りにお勧めの「ハトムギ」をご紹介します。
ちょうど、今日6月21日に梅雨入りしたようですね。

 ハトムギはイネ科の一年草で、種子の皮をとったものを食用や生薬として使います。
生薬名は薏苡仁(ヨクイニン)です。
五味は「甘(かん)筋肉や精神の緊張を緩める働き」
五気は「涼(りょう)体を冷やし、鎮静・消炎する働き」 があるとされています。
むくみや腫れ、湿邪による痛みやしびれの改善の他、イボ、シミの改善などに用いられてきました。

取り入れやすい食べ方は
【ハトムギ茶】1日分20~30gを水1ℓにいれ、火にかけ沸騰したら弱火で10分煮だし、
       濾したものをお茶代わりに飲む。麦茶を沸かす時に足してもいいですね。。
【はとむぎ粥】白米2:はとむぎ1の割合で水から炊いてお粥に。
       毎日1回、半月たべればイボがとれるとか?

いずれも、蒸し暑く、湿邪の多い梅雨時にお勧めです。
ただし、水をさばく力が強いので、妊娠中、授乳中の方は避けてください。
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漢方いろは~汗のはなし~

2024-06-06 12:19:43 | 漢方いろは
          
 夏場は汗をかくことが多くなります。
体温を調節するためにも汗をかくことは重要です。
しかし、多すぎる汗や暑くないのに出る汗は、体調不良のサインです。

 お客さんとお話しするとき、食欲・お通じ・睡眠・冷えや火照りと一緒に必ず汗についても伺うようにしています。
汗は多いか少ないか、体のどのあたりに多いか、だらだら出るか、じっとりでるか等、
汗の情報も不調の原因の「どこがどうなっているか?」を考える時のヒントになるからです。

 漢方では、汗は「心(しん)の液」ともいいます。
「心」は五臓のひとつで、陽気を生むところです。
陽気は体を動かすためのエネルギーになります。
陽気が皮膚から抜け出たのが、汗。
つまり、汗が多すぎるということは陽気がたくさん漏れ出て、体の中のエネルギーが不足する。
体の表面(皮膚)の守りの弱い場所や邪気が侵入した場所から汗がでると考えています。
普段と、汗の出方が違うと感じたときは、体調の変化に注意してみてください。

 最近、なんだか調子が悪い。
「どこも悪くないですよ。」「様子を見ましょう。」と言われたけれど…
そんなモヤモヤ解消に漢方を試してみませんか?
あなたの体質に合った漢方薬をご紹介します。
何日分からでもお試しいただけます。お気軽にご相談ください。
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