★お正月の行事★ 「屠蘇」と「七草粥」は東洋医学から
お屠蘇とは、お正月に頂くお酒(お神酒)のことと思っていられる方も多いようです。
「お屠蘇気分が抜けない」などと使われますが、本来は中国の三国時代(200年頃)の名医華陀が創成したもので、数十種の薬草を酒に浸した薬酒のことを云います。日本では嵯峨天皇の弘仁2年(811年)に宮中の儀式として用いられたのが始まりと言われています。
屠蘇の名前は邪気(よこしまな気、今日ではウィルスなど)を屠(ほふ)り、正気(免疫力、抵抗力)を蘇(よみがえ)らせるところから付けられました。
山椒、陳皮(蜜柑の皮)桂皮(肉桂の皮)山帰来(さるといばらの根)白朮(おけらの根茎)浜防風(はまぼうふうの根)桔梗の根などの薬草を寒冷紗の袋に入れて清酒または味醂に一晩浸けておきます。元日から三が日の間は雑煮を祝う前に年少者から順次、新年の縁起と長寿を祈念して頂きます。
また醤油に浸しておくと、独特の香りと風味が増して味を引き立たせる効果があります。
屠蘇散として漢方薬屋さんには大抵置いてあると思います。
「七草なずな唐土の鳥が渡らぬ先にトントントン…」と歌いながら七草を刻んでお粥に入れて頂くのが七草粥です。旧暦の正月7日青野菜の少ない時期に野に出て若菜を摘み、お粥にして食すのは、正月のご馳走やお酒で荒れた「胃」を労り栄養補給に持ってこいの行事でした。「君がため、春の野に出て若菜摘む…」と万葉集で詠われているように若菜摘みは平安時代の優雅な行事でもあったようです。今は新暦ですので、野原には七草は出ていませんが、スーパーでセットで売っているのを見かけます。
「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろこれぞ七草」と詠われ春の七草と言われています。
せり=セリ科、なずな=ペンペン草の根生葉・アブラナ科、ごぎょう=ハハコグサ・キク科、はこべら=ハコベ・ナデシコ科、ほとけのざ=コオニタラビコ・キク科、すずな=蕪・アブラナ科、すずしろ=大根・アブラナ科がその植物です。
消化を助け、胃腸を強くし、利尿の働き、咳止めなどの働きがあり健康増進に良いお粥と言えます。
「唐土の鳥が渡らぬ先に」とは中国大陸から邪気がやって来るのを暗示しているようで、鳥ウィルスや新型ウィルスの襲来を思わせます。
古来の伝統行事もなかなか良いものです。大切にしてください。
お屠蘇とは、お正月に頂くお酒(お神酒)のことと思っていられる方も多いようです。
「お屠蘇気分が抜けない」などと使われますが、本来は中国の三国時代(200年頃)の名医華陀が創成したもので、数十種の薬草を酒に浸した薬酒のことを云います。日本では嵯峨天皇の弘仁2年(811年)に宮中の儀式として用いられたのが始まりと言われています。
屠蘇の名前は邪気(よこしまな気、今日ではウィルスなど)を屠(ほふ)り、正気(免疫力、抵抗力)を蘇(よみがえ)らせるところから付けられました。
山椒、陳皮(蜜柑の皮)桂皮(肉桂の皮)山帰来(さるといばらの根)白朮(おけらの根茎)浜防風(はまぼうふうの根)桔梗の根などの薬草を寒冷紗の袋に入れて清酒または味醂に一晩浸けておきます。元日から三が日の間は雑煮を祝う前に年少者から順次、新年の縁起と長寿を祈念して頂きます。
また醤油に浸しておくと、独特の香りと風味が増して味を引き立たせる効果があります。
屠蘇散として漢方薬屋さんには大抵置いてあると思います。
「七草なずな唐土の鳥が渡らぬ先にトントントン…」と歌いながら七草を刻んでお粥に入れて頂くのが七草粥です。旧暦の正月7日青野菜の少ない時期に野に出て若菜を摘み、お粥にして食すのは、正月のご馳走やお酒で荒れた「胃」を労り栄養補給に持ってこいの行事でした。「君がため、春の野に出て若菜摘む…」と万葉集で詠われているように若菜摘みは平安時代の優雅な行事でもあったようです。今は新暦ですので、野原には七草は出ていませんが、スーパーでセットで売っているのを見かけます。
「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろこれぞ七草」と詠われ春の七草と言われています。
せり=セリ科、なずな=ペンペン草の根生葉・アブラナ科、ごぎょう=ハハコグサ・キク科、はこべら=ハコベ・ナデシコ科、ほとけのざ=コオニタラビコ・キク科、すずな=蕪・アブラナ科、すずしろ=大根・アブラナ科がその植物です。
消化を助け、胃腸を強くし、利尿の働き、咳止めなどの働きがあり健康増進に良いお粥と言えます。
「唐土の鳥が渡らぬ先に」とは中国大陸から邪気がやって来るのを暗示しているようで、鳥ウィルスや新型ウィルスの襲来を思わせます。
古来の伝統行事もなかなか良いものです。大切にしてください。
12月になりました。お正月のお節料理の中の定番は黒豆と慈姑(クワイ)ですね。
黒 豆
◆畑のお肉◆は大豆の一品種です。栄養学的には大豆も黒豆も違いがありませんが、黒豆にはポリフェノール類のアントシアニンが沢山含まれていますので、生活習慣病や更年期障害の予防・改善や美肌効果があるようです。
ダイズは東アジアが原産のマメ科の1年生草です。日本には縄文時代にすでに渡来していたようです。
大豆は小豆に比べて大きな豆と云う意味です。
大豆には畑のお肉と言われるように良質のたんぱく質が多く、レシチンなど必須アミノ酸の殆どが含まれていて、煮豆、味噌、醤油、豆腐、油揚げ、納豆、おから、きな粉、など日本人の食卓には欠かせない食品です。
含まれている成分の不飽和脂肪酸、ビタミンEなどは、抗酸化作用、血中コレステロールの低下作用があり、動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病を予防します。
またレシチンには脳の老化防止作用が、イソフラボンには女性ホルモン類似の作用があり、更年期障害、骨粗鬆症などの予防・治療効果があります。またカルシウムなどのミネラル分も多く含まれています。まさに「マメで元気に長生き」のためには欠かせない食べ物です。
黒豆に甘草を加えて煎じたものは、魚、酒、薬などの中毒の毒消しに効果があります。私の若いときにトリカブト中毒になった時に使って良くなった経験があります。これは二日酔にも効果があるようです。風邪の咽痛、咳、声嗄れにも効果があります。
お乳の出が悪い時には黒豆、黒ゴマ、モチ米を粉末にして等量混ぜて黒砂糖を加えて味を調えて食べると出が良くなります。
心臓の弱い人(気の小さい人ではありません)は黒豆、トウモロコシの実、もち米を1日20gづつ粉末にして、1日3回に分けて水でかきまぜて生のまま飲むと良いそうです。
クワイ
◆芋から芽が見事に伸びる姿から芽出度い食品◆
◆親芋から子芋がびっしり出るから子孫繁栄◆
クワイはオモダカ科の植物で北半球の温帯地方に広く繁殖しますが食用にするのは中国と日本だけです。
澱粉質やタンパク質、ミネラルが豊富で生活習慣病や風邪の予防、美肌、便秘解消の作用があり、女性には嬉しい食品です。クワイとは、葉の形が鍬に似ているので「鍬芋」から来たそうです。また少し眉唾ですが、浮気封じの薬だそうです。クワイを常食するとご主人の性欲が減じて浮気が止まるそうです。我が家で試すには遅すぎますが!
黒 豆
◆畑のお肉◆は大豆の一品種です。栄養学的には大豆も黒豆も違いがありませんが、黒豆にはポリフェノール類のアントシアニンが沢山含まれていますので、生活習慣病や更年期障害の予防・改善や美肌効果があるようです。
ダイズは東アジアが原産のマメ科の1年生草です。日本には縄文時代にすでに渡来していたようです。
大豆は小豆に比べて大きな豆と云う意味です。
大豆には畑のお肉と言われるように良質のたんぱく質が多く、レシチンなど必須アミノ酸の殆どが含まれていて、煮豆、味噌、醤油、豆腐、油揚げ、納豆、おから、きな粉、など日本人の食卓には欠かせない食品です。
含まれている成分の不飽和脂肪酸、ビタミンEなどは、抗酸化作用、血中コレステロールの低下作用があり、動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病を予防します。
またレシチンには脳の老化防止作用が、イソフラボンには女性ホルモン類似の作用があり、更年期障害、骨粗鬆症などの予防・治療効果があります。またカルシウムなどのミネラル分も多く含まれています。まさに「マメで元気に長生き」のためには欠かせない食べ物です。
黒豆に甘草を加えて煎じたものは、魚、酒、薬などの中毒の毒消しに効果があります。私の若いときにトリカブト中毒になった時に使って良くなった経験があります。これは二日酔にも効果があるようです。風邪の咽痛、咳、声嗄れにも効果があります。
お乳の出が悪い時には黒豆、黒ゴマ、モチ米を粉末にして等量混ぜて黒砂糖を加えて味を調えて食べると出が良くなります。
心臓の弱い人(気の小さい人ではありません)は黒豆、トウモロコシの実、もち米を1日20gづつ粉末にして、1日3回に分けて水でかきまぜて生のまま飲むと良いそうです。
クワイ
◆芋から芽が見事に伸びる姿から芽出度い食品◆
◆親芋から子芋がびっしり出るから子孫繁栄◆
クワイはオモダカ科の植物で北半球の温帯地方に広く繁殖しますが食用にするのは中国と日本だけです。
澱粉質やタンパク質、ミネラルが豊富で生活習慣病や風邪の予防、美肌、便秘解消の作用があり、女性には嬉しい食品です。クワイとは、葉の形が鍬に似ているので「鍬芋」から来たそうです。また少し眉唾ですが、浮気封じの薬だそうです。クワイを常食するとご主人の性欲が減じて浮気が止まるそうです。我が家で試すには遅すぎますが!