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社会保険や働き方にまつわる「よもやま話」をご紹介します。
(扱う法律の内容は概要です)

勉強もお仕事(外国人研修・技能実習制度)

2010-02-06 | よもやまばなし働き方
 ホウリツの世界では「労働者」にはイロイロあります。

 多くの場合、お給料(賃金)をもらっているヒトが「労働者」なのですが、
お店をやってるヒト(個人事業主)やそのご家族ではたらいてるヒト(同居の親族)、
お手伝いさん(家事使用人)や社長さん(法人の代表取締役)は
「労働者」と見なされない場合も(労災保険、雇用保険など)
「労働者」じゃない働きかた(請負)も参照

 「労働組合法」のように、
お給料をもらっていない失業しているヒトもふくめる場合もあります。

中国人実習生に「過酷労働」仲介機関へ賠償命令 熊本地裁
(東京朝日(新潟)2010年1月30日36面)

 記事では「実習生」とひとまとめしてますが、
実際には「研修生」と「技能実習生」にわかれます
「研修生」は日本でお仕事につながる技術を身につけるために
“勉強”するヒトたちのこと。いわば“留学生”。

 もし不法滞在であっても
お給料をもらっていれば「労働者」になるのが原則ですが、
「研修生」は“学ぶこと”がメイン。
おカネをもらったしてもそれはお給料(=労働の対償)ではない、ということです。

 ただお仕事は、実際にできなければ身につける意味はないので、
それを確かめる段階になることも。
これが「技能実習生」(「研修生」になってからおおよそ1年後ぐらい)。
 「技能実習生」は“働くこと”がメイン。
なのでもらうおカネは立派なお給料です。
こうなると、雇いヒトはキッチリ支払わなければなりません。

 記事では、「研修生」のときにも残業させられるなど
普通の労働とかわらなかったので、
この期間も含めて「労働者」と認めたとのこと。
「不法」であっても「労働者」となりえるという考え方はすでにあるわけで、
現場とともに「実習」を紹介した団体も違法、という内容の判決です。

 ムリやり「働かせる」(強制労働)のはもちろん禁止ですし、
最初から働くヒトを送りこむための行為(労働者供給事業)も禁止です。

 これはドコのヒトだろうと同じこと。
働きかたは「人たるに値する」ものであること、
国籍、信条、社会的身分」で差別されてはならないこと、
アタリマエと思っていることが、身近なところで?になっていないか、
もう一度確認したいもの。

 外国人労働者については今年入管法の改正も予定されていますが、
「労働者」であってもなくても、ヒトはヒトです。
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