はかせ社労士 ぼちぼちお仕事中!

社会保険や働き方にまつわる「よもやま話」をご紹介します。
(扱う法律の内容は概要です)

その17~失業のキホン

2009-07-30 | ものしり働きかた
 前の職場に辞表をたたきつけた(?)スズキ、
今回はすぐに次の職場が見つかりましたが、
前の前の職場をやめたときは、1年以上無職のまま。
そのときは幸い雇用保険に加入できていたので、
職安(ハローワーク)へいって〝失業〟手当をもらいました。

 ちなみに前の職場の最初の契約時は、
契約期間が1年未満だったので(現在は6ヶ月未満)あえなく「適用除外」…。
この〝失業〟手当、10年ぐらい前までは羽振りがよくて、
手当がもらえる日数も今より長かったようです。

 それから、失業してなくてももらえる制度が加わりました。えっ、どういうこと?
習いごとをするとキャッシュバックがある「教育訓練給付」といわれるもの、
聞いたことありませんか?
ほかに育児休業するヒト育児休業給付)や、
60歳をこえても働くヒトを応援する給付(高年齢雇用継続給付)が加わりました。
それでも失業したヒトを助けることが、雇用保険の基本なので、
〝失業〟手当のことを、基本手当とよぶようになったんです。
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その16~無拠出制

2009-07-28 | ものしり社会保険
 となると「適用除外」だったり、もともと保険料を払えないヒトは、
やはりそのままほったらかしなんでしょうか?

 もう一度ケンポウをながめると、
「社会保障」のほかに 「社会福祉」 というコトバがあります(25条)。
こちらもクニが「向上及び増進に努めなければならない」ことになっています。
そうなんです、社会福祉は払えるヒトに対してだけでなく、
払えないヒトに対しても救いの手を差しのべるのです。
(「無拠出 (むきょしゅつ)制)」)

 例えば生活保護
保険料どころか、税金を払うのもままならず、
生活に困っているヒトが受け取ることができますね。
受け取っているあいだは、
社会保障の多くは適用除外になりますが心配ご無用。
例えば年金の支払いは免除
健康保険のかわりに医療扶助(いりょうふじょ)
というものが受けられます(自己負担なし)。

 元気になるのが先で、元気になったら他のヒトを助けてね、ということです。
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その15~支えあい

2009-07-23 | ものしり社会保険
 年金や健康保険、雇用保険など(労災保険の支払いは雇う人のみ)
保険料を払えるヒトが払いつつ、今すぐ手助けが必要なヒトを助ける制度は
社会保障」 とよばれています。

 制度のためのおサイフは、
保険料のほかに、クニからの税金によってもまかなわれています。

たしかケンポウには、

 クニは「社会保障…の向上及び増進に努めなければならない

と書いてありましたね。

 今すぐ手助けが必要なヒトも、かつては保険料を払っていたわけですしね。
このような制度は 「拠出(きょしゅつ)制」 とよばれています。

 自分が払った以上の手助けを受けることもありえますし
(長生きしたり大手術をしたときなど)、その逆もありえます。
貯金のように貯めた分を使いきったらオシマイ(「積立(つみたて)方式」)ではなく、
そのときどきに必要なヒトが、今はそうでないヒトに助けてもらう仕組みは
賦課(ふか)方式」 と呼ばれています。

 だからいつでも安心して暮らせるわけですね。
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その14~適用除外

2009-07-21 | ものしり社会保険
 で、はなしを戻して「適用除外」。
オギャー、と生まれたときは適用除外?
だって、オッパイを吸うだけで、自分でマンマを準備することすらできないんだから。
(ちなみに「出産」は病気やケガじゃないので、健康保険(療養の給付)はききません。
 まさに〝自腹〟。母は強し!)

 たしかに赤ちゃんは、保険料を払ってるヒト(被保険者)じゃないけど、
払ってるヒトに養ってもらってるヒト(被扶養者)なので、
生まれてすぐ適用除外になるわけじゃないんですが。

 だけど親が適用除外なら子も適用除外。
そもそも勤め人じゃなければ入ることすらできません。
勤め人でも、保険料をハンブンコするヒト(=雇い人)がめんどくさがるようなヒト
働く期間や時間が短い・給料が少ないので手続きじたい割に合わない)も適用除外。

 「国民皆(かい)保険・皆(かい)年金」って、保険料を払えるヒトが〝みな(皆)〟ってことなの?
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その13~皆保険・皆年金

2009-07-16 | ものしり社会保険
 厚生年金に入ってるヒト(のうち、第二号被保険者)だとオトクなことがあります。
いっしょに暮らしているヒトのうち「配偶者」については
(夫でも妻でも、健康保険に準じて、“そのような”ヒトであっても)
国民年金はお相手が払ってくれてることになることもあります(第三号被保険者)。
国民年金については、夫婦〝二人三脚〟といったところでしょうか。

 お年寄りの年金は65歳にならないともらえませんが(原則)、
ケガや病気はいつ何時おこるかわかりません。
そんなときのための年金も(障害基礎年金・障害厚生年金)。
勤め人でお仕事中は、雇い人がぜんぶ払う労災保険、
それ以外のときやそのいっしょに暮らしているヒトは健康保険、
勤め人でないばあいは国民健康保険など。

 健康保険などの保険料は、多くのばあい、年齢に関係なく金額が決まります。
リスク分散でみんな(皆)で支えあい、といったところでしょうか。

 国民年金も同じような考え方なので、
日本は「国民皆(かい)保険・皆(かい)年金」だといわれたりします。
保険料を払うって、けっこうエライことなんですね!
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その12~ハタチになったら

2009-07-14 | ものしり社会保険
 「ハタチになったら国民年金
そう、国民年金はハタチにならないと入ることができないのです。
さらに60歳以降のヒトは、原則入ることができないのです。
(←これ、意外と知られていないこと:第一号被保険者

 さらに、日本に住んでるハタチから60歳未満の
すべて のヒトは国民年金に入らなければならないことにもなっています。
 
 はあ、それなら自分はちがうはずだけど、
給与明細をみると年金の保険料を払っていることになってるぞ、
と思われた方、いらっしゃるはず。
勤め人の場合は、年齢はほぼ関係なく厚生年金(≠国民年金)にも入ることになっているんです。
ただここでも、パートやアルバイトのヒトのなかには「適用除外」があります。

 厚生年金は、国民年金の上乗せ部分、
なので国民年金のことを基礎(=土台ということ)年金とよんだりするのです。

 「基礎」はクニが社会保障として向上・増進しなければならないので、
勤め人でなくともみんなが入って、みんなで支えあわなければならないんですね。
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その11~オワッた?

2009-07-09 | ものしり働きかた
 いまのワタクシは、会社にとってはオワッたヒトなわけですが、
自分自身はオワッたわけではありません(笑)
それにどこの集まりに入ることもなく暮らしている方々は
この世の中におおぜいいらっしゃるわけで、
そういった方々は、ご自身で個人向けの社会保障のいろいろな手続きをしている
(あるいは引き継いでいる)ことになります。
ワタクシなど、辞めるときになって初めてその多さに気がつくわけですから、
ふだんからのご苦労が想像できます。

 会社にとってもオワッてしまっているわけでもないのに、
入りたくても入れない、そんな社会保障はケッコウあります。
適用除外」といわれるものです。
それ以前に年齢でアウト!なんてのも。

 そんなことなら、こっちからオコトワリだい!
でも、いざ自前でどうぞ、っていわれても、ヒトリ身だと頼れるヒトは身近にいないし・・・。
(♪開いてま~す!あなたの社労士!!♪)
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その10~辞めてから…

2009-07-07 | ものしり社会保険
 思い返してみると、辞めるときに会社のヒトが出してきた手続き書類って、
あとは全部お任せね、という「宣誓書」だったのか?
こっちから辞表をたたきつけて辞めてやった(?)つもりだったのに。
スズメの涙ほどの退職金は、実はそのための手数料だったの??

 ただ当分の間は手助けも。社会「保障」ですもんね。
もし雇用保険に入っていたならば、入り続けることはもはやできませんが、
失業手当が当分の間もらえることになります(失業等給付)。
ヒドイ辞めさせられかただったら、もらえる日数が長くなることもあります。
特定受給資格者制度

 健康保険についても多くの場合、2年間はこれまでのしくみにこれまでどおりは入り続けることもできます。
保険料を全額払わなければならないことには変わりありませんが、
お住まいの場所によっては国民健康保険と比べて保険料が安い場合もあります。
任意継続被保険者制度
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その9~社会保障

2009-07-02 | ものしり社会保険
 勤め人でなければ雇い人もいなくなります(アタリマエ)。
晴れて自由の身!で、社会保障はこれまでだったら雇い人が準備するものでしたが、
その雇い人がいなくなるわけですから、準備してくれるヒトも当然いなくなるわけです。
じゃあ、お金のかかる社会保障なんていらないや、というわけには・・・。

 特にヒトリ身でなければいっしょに暮らしているヒトみんなが巻きこまれる大問題。
やはり必要?ということで、多くのヒトは役場や役所へ出かけることに

 例えば年金は国民年金部分の切替手続き(上乗せだった厚生年金部分はナシに)、
健康保険はしばらくそのままとどまる国民健康保険への加入変更手続きなど。
これまで保険料は雇い人とハンブンコでしたが、
雇い人がもはやいないわけですから全部払うことに。
健康保険はいっしょに暮らしているヒト全員がひとまとまりで動くことも可能ですが(世帯加入)、
年金についてはヒトリひとり別々に手続きしなおすのが原則です(国民年金第一号被保険者)。
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