新・打打鼓紀行

和太鼓奏者/市川真司の太鼓道、日々の出来事や自身が主宰する千葉県を中心に活動している和太鼓チーム「すめらぎ」の事など…

和太鼓チームのこと・・・パート5

2012年01月15日 23時06分31秒 | SPIRIT
さて、このシリーズも好評!?いよいよパート5です。

前回もいろいろとお話させていただきました。
演奏曲のコピーについて少しお話しましたが、和太鼓の曲の元になる
ような、いわゆる原曲には作曲者が分からないような場合も多いと思います。
もちろんその様な場合には著作権は関係ないのですが、だからと言って
その曲をすっかり丸写しして演奏するというのはどうかと…

あと一番多いのは、一部分だけを編曲して演奏しているチームは
非常に多く、下手をするとオリジナル曲くらいの事をおっしゃられる
場合もあります。

そして、前回の最後に
「この話しの根本には曲作りが苦手・・・と言うようなチーム代表者の
方々のお悩みも一つにはあるかもしれませんね」と、
「もう1つ言える事はその逆もあるということです・・・」
と書きました。


今日はこのへんの話を。
曲作りと言う作業は先日もお話しましたが本当に大変な作業だと
思っています。
曲作りに関してのお話は近いうちに詳しくお話ししたいと思っていまして、
今日は「その逆もあるということです・・・」の方のお話しをします!


昨今の和太鼓チームはわたしが「すめらぎ」を立ち上げた1994年頃と
比べるとそれはそれは凄まじい進化をしています。


進化とはズバリ「凄まじい技術の進歩ではないでしょうか!?」


和太鼓?あの盆踊りで叩くやつ???みたいな、そんな寂しい質問を
わたしが会を創立当初は言われたものです。
まぁ確かに盆踊りで叩くやつなのですが、我々はパート1でお話ししたように
後者で1年中頑張っていましたので、その質問は悪意は無くとも和太鼓界の
夜明けはまだ遠い・・・と思ったものでした。

しかし、さまざまな形で演奏技術や演奏構成などを勉強できる環境が
整ってきて、新しい技法や奏法も確立されてました。
チームを持たないプロ奏者などが、ワークショップなどでチームの垣根を越えた
指導も盛んに行なわれるようになりました。
昔はそんな言葉もありませんでしたよね~

メディアなどで有名チームや有名奏者の方々の演奏も目にするようになり
指導者のレベルがグンと上がったのもこの時期ではなかったでしょうか?
わたしのような4流和太鼓奏者は別として指導する側の形も大きく変化を
始めましたね。
そして皮肉にもメディアなどで和太鼓の人気が上がれば上がるほどコピーの
チームも増えてきました。

昔話は置いておいて。
この頃の和太鼓チームは先ほど書いた「その逆」で言うところの話しですが、
曲本来の持つ太鼓らしい響きとか昔ながらの旋律とか、なんと言うか
本来の形から大きき変化した演奏形態のチームが増えてきています。
良い悪いは好みの問題なのでどうでもよいのですが、まずは衣装や装飾品?
これは様々な個性的なスタイルがありますね。
次に曲です。
やたらとややこしい旋律、そして複雑な打法でまとめているチームも多いです。
先ほども書きましたが良い悪いは好みの問題ですからどうでもいいのですが、
わたくし個人的には高い技術力のメンバーが多いチームで個人技のオンパレードは
非常にもったいないと思っています。
複雑の積み重ねで見ている側には曲が訳分からなくなっている事も多いです・・・


でも、そんな技術のない我々にはまったく羨ましい話しで、少しは個人技で
お客さんを沸かせてみろという事ですがね・・・