I Got It! 思いつきの備忘録

アイデアや頭の中にあるストックの備忘録ブログ:
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沖縄は暑くなっていないのでは? 気温のレキシ(那覇)

2023年09月14日 | 気候変動
各地の気温の歴史について調べて分析している。

マクロな地球温暖化や気温上昇の話ではなく、
ミクロに、各地の過去の気温の推移がどうだったかについて調査している。

今回は、沖縄・那覇の気温の推移を分析する。


1.那覇の気温の歴史
下の図1~3は、1890年から2023年9月現在まで133年の那覇の気温の推移である。
元データについては、いつもと同様、気象庁のデータベースにある観測結果を利用している。


図1.平均気温(那覇)


図2.最高気温(那覇)


図3.最低気温(那覇)



グラフを眺めて見ての所感は、つぎのとおり。

・平均気温は、上昇。
・最低気温も、上昇。上昇幅は他の多くの地域同様に「最低気温>平均気温」。
・それに対し、最高気温は、ほとんど変わっていない。


これまで見てきたように平均気温が上がっているのは当然として
那覇の分析結果として着目する点は以下の2点。

(1) 最低気温の上昇幅は、那覇でもやはり相対的に大きい。
(2) 最高気温は、ほとんど変わっていない。

(2)について、那覇の夏の最高気温は130年以上変わっていないようである。

沖縄は気候変動のため最高気温は相当に高くなっているのでないかと予想したが、
それに反した調査結果だった。


2.那覇の気温の歴史(詳細)
①平均気温、②最高気温、③最低気温の各グラフについて、
近似曲線を引き「温度の上昇度」を調べた。

一次の近似曲線の傾きを比較したところ、

①平均気温:0.0128 [℃/年]
②最高気温:0.0027 [℃/年]
③最低気温:0.0216 [℃/年]

となった。

近似曲線の傾き、
つまり、1年あたりの気温の上昇について、
③最低気温>①最高気温>>>②最高気温≒0
という結果になった。


先に述べたように、特筆すべきは②最高気温の変化。
那覇の最高気温の値は、定量的にもほとんど上昇していない、
つまり130年間でほぼ変わっていないことが確認できた。


具体的な温度上昇度を近似式の係数から計算をすると、
過去133年間での各温度の上昇はつぎのようになる。

①平均気温:1.70℃
②最高気温:0.35℃
③最低気温:2.87℃

平均気温は、1.7℃の上昇で、たしかに気温は上昇している。

最高気温は、0.35℃の上昇で、わずかに上昇しているが、平均気温に比べるとかなり小さな上昇度である。

最低気温の上昇2.87℃は、平均気温よりも大きく、他の地域同様、沖縄の那覇でも最低気温の上昇度合いが大きいことが確認された。


以上が分析結果である。


沖縄は、平均気温や最低気温が上がっており、その点では温暖化している。
ただし、最高気温は上がっておらず、130年以上ほとんど変わっていないということが分かった。




また、他の地域を分析していくこととする。

気温のレキシ(稚内/わっかない)-その2

2023年09月09日 | 気候変動
前回、稚内の気温の推移について簡単な分析をしました。
今回はその詳細を見てみます。


稚内の気温の推移(詳細)


いつものように、
①平均気温、②最高気温、③最低気温の各グラフについて、
近似曲線を引き「温度の上昇度」を調べてみました。

一次の近似曲線の傾きを比較したところ、

①平均気温:0.0159 [℃/年]
②最高気温:-0.0004 [℃/年]
③最低気温:0.0404 [℃/年]

となりました。

近似曲線の傾き、
つまり、1年あたりの気温の上昇について、
①平均気温0.015は、これまで見た他の地域の値より少し小さい値となりました。
②最高気温の-0.0004は、ほぼゼロに近い数値で、近似曲線で見ると、最高気温はほとんど変化していないと言えます。
③最低気温0.040は①に比べ大きく、やはり稚内でも、最低気温の上昇度が高いことがわかりました。ただし、他の地域と比べるとその値は小さいようです。

特筆すべきは、②最高気温ですね。
この観測期間でみると、これまで見た他の地域とは異なり、
ほとんど気温は上昇していないということになります。

(念のため、気温上昇傾向が見られる1950年以降での近似曲線の傾きを取ると、
②最高気温:0.0135 [℃/年] となりました。
若干ですが、上昇しているという結果になります。)


温度上昇について、1938年以降の近似式の係数から計算をすると、
過去75年間での各温度の上昇は、つぎのようになります。

①平均気温:1.19℃
②最高気温:-0.03℃
③最低気温:3.03℃

絶対値で見るとわかりやすいですね。
最低気温は上がっていますが、他の地域に比べるとその上昇はかなり小さいです(相対的に小さいです)。

最高気温に関しては、
検討の余地があり、あくまで一次近似でのざっくり考察となりますが、
各地の気温の歴史を分析していて、
はじめてマイナスの値、つまり最高気温が下がっているというデータに出会いました。
今後の観測データに注目したいです。


以上の分析のまとめです:
・稚内も他の地域と同様、「最低気温の上昇が大きい」ということが見えてきました。しかし、その上昇度は小さいことがわかりました。
・加えて、今回は、稚内の最高気温はほとんど変化していないということもわかりました。これは新たな発見でした。


ひとまず、雑ぱくな傾向分析として、稚内の気温の分析でした。
また、違うエリアの気温について分析をしていきます。

気温のレキシ(稚内/わっかない)

2023年09月08日 | 気候変動
各地の気温の歴史について調べて分析しています。

マクロな地球温暖化や気温上昇の話ではなく、
ミクロに、各地の過去の気温の推移がどうだったかを調べています。

前回までに引き続き、今回も北海道のエリアについて調べました。

今回は、稚内(わっかない)の気温の推移を分析します。


 

「稚内の気温の歴史」

下の図1~3は、1938年から2023年9月現在まで75年間の稚内の気温推移です。
元データについては、いつもと同様、気象庁のデータベースにある観測結果を利用し、作図分析しています。
(図表は簡易的なものである点ご了承ください。)

なお、
気象庁のデータベースはこちらです。
「過去の気象データ検索」
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/index.php


(あるあるですが、役所のHPはホントわかりづらいです。このデータベースも見つけにくい深い場所にあります・・・)




図1.平均気温(稚内)


図2.最高気温(稚内)


図3.最低気温(稚内)


グラフを眺めて見ての所感は、つぎのとおりです。
これまでに見てきた他のエリアと、やや傾向が違うようです。


・平均気温は、約75年でおおよそ2℃くらいのレンジ幅を持って上昇
・最高気温は、75年間の近似式で見ると、ほとんど変化していない(ただし、2018年ころからは高温が続いている点は注目)。
・最低気温も上がっているが、その上昇度は比較的小さい。



稚内では、各気温とも他の地域に比べて上昇度が小さく、
最高気温に関してはほとんど変わっていないとも見えます。

平均気温は、上がってきてますが、その上昇度は比較的小さいです。

最高気温について、
1938年~1950年ころの稚内は、30℃を超える高温の年が多かったようですね。
ここ最近だけでなく、戦前戦後期にも30℃以上になることが多かったようです。

これまで見た他の地域と同様に、ここでも最低気温は上昇しています。
ただし、その上昇度合いは小さいようです。

以上、概観となります。


私は知らなかったですが、
稚内の最低気温は、それほど低くないのですね。
北海道の内陸部のように最低気温が-20℃以下になることは無いエリアだと初めて知りました。

私的な感想として、
稚内、良いですね!

これからどんどん住みやすい気候になっていくのではないでしょうか!?

最高気温はほとんど変わらず、
比較的、冬にそれほど寒くならず、
かつ、最低気温も(人が住むのに心地いいくらいに??)上昇してきている様子です。


次回、稚内の気温推移の詳細を見ていきます。

気温のレキシ(倶知安)

2023年09月06日 | 気候変動
各地の気温の歴史について調べて分析しています。

マクロな地球温暖化や気温上昇の話ではなく、
ミクロに、各地の過去の気温の推移がどうだったかを調べています。

今回は、倶知安の気温の推移を分析します。

倶知安は「くっちゃん」と呼びます。
北海道虻田郡俱知安町です。ニセコの隣町です。


1.倶知安の気温の推移

下の図1~3は、1944年から2023年9月現在まで約80年間の倶知安の気温推移です。
元データについては、いつもと同様、気象庁のデータベースにある観測結果を利用しています。
(図表は簡易的なものである点ご了承ください。)

なお、いつもと異なり、
気象庁のデータで、倶知安町の観測記録については1943年以前のものは無いようです。


図1.平均気温(倶知安町)


図2.最高気温(倶知安町)


図3.最低気温(倶知安町)


グラフを眺めて見ての所感は、つぎのとおりです。

・平均気温は、約80年でおおよそ2℃くらいのレンジ幅で上昇
・最高気温も上がってきているが、平均気温より上昇度は小さめ
・最低気温の上がり方がすごい!!


平均気温の上昇は、日本の他の地域と似たような感じです。

最高気温の上昇については、倶知安はかなりマイルドで、他の地域と比べ、相対的にはそれほど上がっていないように見えます。

しかし、最低気温の上昇はかなり激しいです。
以前はマイナス30℃以下になる年もあったようですが、
最近ではマイナス20℃前後にまでしか下がらないようです。

以上、概観となります。
このあと、倶知安の気温推移の詳細を見ていきたいと思います。


2.倶知安の気温の推移(詳細)

いつものように、
①平均気温、②最高気温、③最低気温の各グラフについて、
近似曲線を引き、年間の「温度の上昇度」を調べてみました。

一次の近似曲線を引き、その傾きを比較したところ、

①平均気温:0.021 [℃/年]
②最高気温:0.017 [℃/年]
③最低気温:0.120 [℃/年]

となりました。

近似曲線の傾き、
つまり、1年あたりの気温の上昇は、
①平均気温0.021と②最高気温0.017については、近い値となりました。
それに対し、
③最低気温の0.120は、①②に比べかなり大きく6~7倍の値となっています。

定量的に、
ここ倶知安でも、最低気温の上昇度が大きいことがわかりました。
それも、かなり大きいようです。


温度上昇について、これら近似式の係数から算出すると、
過去80年間での各温度の上昇は、つぎのようになります。

①平均気温:1.72℃
②最高気温:1.37℃
③最低気温:9.67℃

絶対値で見ても、
最低気温の上昇はかなり大きいですね。

80年間で、9.67℃の上昇・・・
(さらに、グラフの最小値・最大値を比較すると20℃以上あがっています。)

それに対して、
幸いにも?
倶知安の最高気温は1.37℃の上昇と、
(それほどは)上がっていないようです。


以上の分析の結果、
倶知安も他の地域と同様、「最低気温の上昇が大きい」、ということが見えてきました。


ひとまず、雑ぱくな傾向分析として、倶知安町の気温の分析でした。
また、続きを分析していきます。



気温のレキシ(札幌) その2

2023年09月02日 | 気候変動
このブログ記事を見つけた方はラッキーです。
世界中のだれもが言わない、気づいていない事を知ることが出来ます・・・

という陰謀論のブログです。

ウソです^^


ここでは、気象庁のデータベースを分析して、
日本各地の過去100年くらいの気温の歴史を調べています。

マクロな地球温暖化の話は、ここでは取り上げてません。
ミクロに、日本各地について、過去の気温の歴史がどうだったかを調べています。

気象の素人が雑ぱくな分析と勝手な将来予測をする、一種のエンターテイメントです。
筆者の私が、これから快適に暮す地を探すためにやっている、ごく私的な研究です。



<札幌の気温の歴史(深堀り)>

前回の投稿で札幌の気温の推移を見ました。

札幌の気温の変化について、つぎのような傾向がわかりました。

・平均気温は146年で2~3℃の上昇
・最高気温も同じように上がってきてるが、それほど大きく変わっていない
・最低気温の上がり方がすごい!


今回、詳細について少しだけ深堀してみます。


①平均気温、②最高気温、③最低気温の各グラフについて、
近似曲線を引き、年間の「温度の上昇度」を調べてみました。

一次の近似曲線を引き、その傾きを比較したところ、

①平均気温:0.020 [℃/年]
②最高気温:0.012 [℃/年]
③最低気温:0.089 [℃/年]

となりました。

近似曲線の傾き、
つまり、気温の1年あたりの上昇度は、
①平均気温0.020と②最高気温0.012に対し、
③最低気温は0.089で、①②に比べかなり大きいことがわかりました。

定量的に、最低気温の上昇度が大きいことがわかりました。
これは、とても興味深いです。
札幌の最低気温について平均で考えると、
1年間で約0.09℃、
(たった)11年間では約1℃も上がっていた!
ということでした。

これまで私は、こういう話を聞いたことがありませんでした。
最低気温が急激に上がっていること・・・


温度上昇について、これら近似式の係数から算出すると、
過去150年間での各温度の上昇は、つぎのようになります。

①平均気温:3.06℃
②最高気温:1.89℃
最低気温:13.44℃

最低気温の上がり方、ヤバいですね!

平均気温も3.06℃も上がっていることになり、
それはそれとして、かなり驚きの事実なのですが、
最低気温の上がり方がすごすぎて、平均気温の上昇はゴミみたいな(もとい、誤差のような)話です・・・

あと、幸いにも!?
札幌の最高気温ってそんなに上がってないのですね。
これも、かなり興味深いです。

とにかく、
オモシロイ・・・
興味深いことばかりです。

ここまで、札幌の気温の推移について、ほんのさわりの分析でした。
もっと深堀して見えてくることがありそうです。
私のリソースが足りません。
ただただ、興味が尽きません。


さて、
以上の分析の結果、
札幌も他の地域と同様、「最低気温の上昇が大きい」、ということが見えてきました。

ひとまず以上、雑ぱくな傾向分析として、札幌の気温の歴史でした。
また、続きで他の地域の気温を見ていきます。