気ままな遍路人

人生いろいろ…徒然な日記

大切な神事。

2008-03-17 00:53:07 | 日記

地鎮祭というと人によっては、何かお払いの一種と解釈されている方がいると思います。それは、その土地の不浄なものを浄化する意味合いで捉えているからだと思います。本当の意味は違うのですが、こういう事を信じない人は上記の意味で捉えている人が多く、其れゆえ大切な我が家を大金を使って建てるのに、いとも簡単に大切な事を省かれます。

地鎮祭というのは、昔から「とこしずめのみまつり」といわれ、その大地は神々からの借り物であるという考え方があり、この土地を使用するにあたって、それを支配する産土大神(うぶすなのおおかみ)と大地主神(おおどこぬしのかみ)の許可を頂くための儀式です。

また、神々の許可を受けるだけではなく、いにしえよりその土地で生を受け死んでいった生き物達の魂を鎮める儀式でもあります。

自分の家に置き換えて考えてみて下さい。ある日突然、見知らぬ人がズカズカと土足で貴方の家に上がりこんできたら、貴方はどう思いますか?「誰だ!おまえは・・・。」となるでしょう。簡単に言えばそういうことです。

地鎮祭の次に必要なのは上棟式です。建築工事の半ばで神様を招き、「ここまで無事に事故もなくきました。どうぞ、完成まで何事もないようお守り下さい。」というお願いと、建物を清め各柱に神々のパワーを注いで頂く大切な儀式です。

そして、家が完成したら神棚を設置して、神官により神様をお奉りたてる神事を行うことが重要です。「私たちの家が完成しました。ありがとうございます。今後も私達家族をお守り下さい。」という意味で神様に来て頂くのです。

この一連の大切な神事を最近では簡略化し、神官を招かず神事を省いてしまう人が多いです。だからと言って何か必ず悪い事が起きるとは限りませんが、日本の土地に生まれて、この土地に住む限りは、この昔から大切に行われてきた神事を執り行うべきだと思うのです。