気ままな遍路人

人生いろいろ…徒然な日記

聞き役・・・。

2008-04-27 18:41:02 | 日記

先日、実家に顔を出した時、母が何か話したそうだったので、「遠慮しないで何でも良いから話してごらん。」と言うと、「そうかい・・・。でも、年寄りの話なんか聞きたくないしょ。」と言いつつも、徐々に話は始まりました。


母の実家は会社経営をしていて、広範囲に渡り仕事をし地元でも結構順風満帆な会社でした。でも、そこに行き着くまでには、かなりの苦労があったようです。母は若いころ会社の事務をしていて、先々代(父親)と一緒に汗を流したそうです。


現在は、3代目が事業を受け継ぎ経営をしていますが、経営状態は最悪な状態と聞きます。その状態を危惧しているのか母は私に胸のうちを明かしたのです。


苦労して苦労して大きくした会社が小さくなっていく現実を見て、今は口を挟む立場ではないというもどかしさもあったのでしょう。母は今でいう根っからの起業人なので、今更私にどうすれというわけでもないのですが、会社経営とはどういうものかということを知ってほしかったと思うのです。


詳しい内容は話せませんが、行き着く先は”会社経営とは人と人との信頼関係が重要だ”と母は言います。


”信用なくして会社は成り立たない”・”お金は後からついてくる”が先々代の口癖だったようです。元々、先々代は宮大工だったので、利益よりも良い仕事をするのを求められる立場だったのです。それを母は私に伝えたかったのではないでしょうか。


延々と4時間に渡り、母は話しました。私は「そうだね。」と時折相槌を打ちながら、じっくりとその話を聞きました。


母は「今日は私の話を聞いてくれてありがとうね。さっぱりしたよ。」と言い、すっきりした顔になりました。


このブログを読まれている方にも、たまには年寄りの話を煙たがらず、じっくり聞き役に徹して話を聞いてあげることをお勧めします。