日時:2022年8月26日
メンバー:U山、H間
H間初めての錫杖岳に行って来ました。
8月はずっと同じような天気でしたが、この日も天気が芳しくありません。曇り・雨・晴れ予報が毎日の様に変わるので小川山、瑞牆、二子山も代案で考えていましたが、前日の夕方に錫杖岳の予報が曇りのち晴れに変わったので予定通り錫杖岳に決定しました。
日帰りなので3:30に諏訪で集合して駐車場には5:30に到着、取り付きには8:00に到着しました。
U山さんが前週に左方カンテを登ったので、今回は見張り塔からずっとを登ります。
取り付きの目印のチョックストーンを見つけ、装備を整えて登攀開始。U山さんがリードします。
いつもならスイスイなのですが、ラインが不明瞭な様子。前日の雨で沢の水も多いようで、沢から離れるようにトラバースして左上し、ピッチを切りました。
H間もフォローで登ります。5.6のはずですが濡れていて手も足も滑りそうでヒヤヒヤです。ビレイしながらこのラインは登れないのかな、と下から見ていた沢沿いのラインはビショビショでクライミングなんてとてもじゃありませんでした。上のピッチも濡れていたら大変なので、終了点でU山さんと相談してここで終了することにしました。
といっても、終了点が本来の終了点ではなく、かつ、近くにバックアップのハーケンもカムを決められなかったので残置のハーケンのみでの懸垂下降をすることになりました。2段になっていたのでそれほど高度感は無かったのですが、地面に着いたときにはとてもホッとしました。
まだ10時前だったので左方カンテへ。こちらは恐らく大丈夫とのことで早速取り付きます。
ところどころ濡れていましたが手も足もガバなので悪いところは特に無く、U山さんが奇数ピッチを、H間が偶数ピッチをリードして下部はスムーズに通過できました。
印象的だったのはいつ来ても水が染み出しているという4ピッチ目の凹角。この日もかなり水が染み出していて全身雑巾のようになりながら登りました。
5ピッチ目はそれまでのピッチよりガバが少なく、ちょうど掴みたいところが濡れているといった印象でした。U山さんがスイスイリードしてH間はフォローで登りましたが、甘いホールドが濡れていているところが何か所かあったため慎重に登りました。乾いていたらどれだけ登りやすいものか、また機会があれば挑戦したいものです。
6ピッチ目はH間リード。1ピン目のハンガーボルトがスタートの左上にありますが、正規ルートはチムニーとのこと。ボルトに向かって直上するのはやや優しめだそうで、時間も余裕があったのでチムニーを登ることにしました。しかし、カムを決めようと思っていたチョックストーンが思いの外グラグラと動くため、一度降りてからやはりハンガーボルトにヌンチャクをかけてから再度チムニーを登りました。チムニーの後はサイズ的には気持ちの良いクラックでしたが、濡れていたのでかなり慎重に登りました。終了点直前の、マントルを返すようなところも濡れていて、それまで登ってきたピッチの中で一番嫌なところでした。
7ピッチ目は見るからにビショビショ笑。U山さんと合流してここで終了することにしました。
ふと左の方に目をやると本来登る予定だった本峰がとてもかっこよく見えました。
見張り塔からずっとは錫杖岳の頂上へ抜けるので次回はあのルートを登って頂上に立ちたいと思いながら、今回登るはずだったラインを何度も目で追います。山で感動するような景色は何度も見てきたのですが、ここで見た景色はとても感動的で、自分のカメラを持ってこなかったのを後悔しました。
下りは錫杖岳に何回も来ているU山さんにお任せ。ロープの回収がしやすいようにここはトラバース気味に懸垂するとか、ロープ回収時は早く引っ張りすぎるとそこのチョックストーンでスタックするからゆっくり引っ張るなど、いつもながら引き出しの多さに驚きました。
正直、前日の雨で今日は登れないかもしれないと思っていただけに、6ピッチまで登れた上に、感動的な景色まで見ることができて大変感激しました。
反省点は、後から聞いたのですがH間がリードしたピッチで何本かカムが外れていたこと。カムの決まり具合はしっかり確認したと思っていただけに衝撃でした。早速帰宅してカムに関する本を読み返しましたが、やはりまだまだカムを使う経験を積まないといけないと痛感しました。
ともあれ、次は錫杖岳の頂上に立つ!という目標ができたので次回は見張り塔からずっとのリベンジを果たしたいと思いました。
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