7月28日 小川山 セレクション
メンバー:U山、H岡、H間
もともとは錫杖岳前衛壁の左方カンテを予定していましたが、連日の雨でコンディションがあまり良くないため小川山に転進してセレクションを登ってきました。
とはいえ、小川山も12:00から雨予報。マルチピッチで雨は避けたいので4:00に茅野を出発しました。6:00頃に駐車場に到着して2峰に向かい、準備を整えて7:00にスタートしました。小川山は快晴で、本当に雨が降るのかといった空模様。安心してスタートできました。
<1ピッチ目H間リード>
クラックの練習で2回ほど登ったことのある5.8のクラックですが、湿っていて登りづらくなっていました。クラックを登ること自体も久しぶりだったので要領が悪く、どの順番で何番のカムを使うかということを考えていなかったため離陸はしたものの、一旦戻って出直しました。
2ピッチ目のスラブも同じピッチで繋げられる長さですが、H間は買ったばかりの靴にまだ慣れていないため、ここでピッチを切ってH岡さんにバトンタッチすることにしました。
<2ピッチ目 5.8のスラブ。H岡さんリード。>
グレードは低いですがランナウトしているので緊張感があります。H岡さんも少しだけ戸惑っていましたがスムーズに通過していました。U山さんはもちろんスイスイ。H間は慣れない靴で苦戦しましたがフォローなので気楽に登れました。
<3ピッチ目 チムニー。H岡さんリード>
通常はつるべで登っていきますが、今回は3人のためH岡さんが引き続きリード。U山さん曰く、3人の場合はロープを付け替える手間がかかるので数ピッチ続けてリードした方が良いとのこと。
このピッチに出てくるようなチムニーは以前太刀岡山左岩稜の鋏岩でも同じメンバーで経験していますが、(もちろんU山さんのご指導が大きいのですが)当時と比べるとかなり楽に登れるようになったと思います。鋏岩の時は全く登り方が分からず、こんなところを登れるのだろうかと思いましたが、今回は少し苦戦したものの前回のように時間はかかりませんでした。
<4ピッチ目 5.8。H岡さんリード>
短いワイドクラックを抜けた後、スラブを登りマントルを返すまでが悪かったです。ワイドクラックもフリーで登りたかったのですが全く歯が立たなかったので、H間はA0して登りました。続くスラブもグレードの割には登りづらく、リードでなくて良かったと内心ホッとしていました。
<5ピッチ目5.7。H間が一番恐れていたトラバース>
自分のリードするピッチだったらどうしようと、実は1ピッチ目から不安だったのですが、H間がリードすることになりました笑
手前の木に長めのスリングをセットして岩に乗り込みます。少しずつトラバースしていきますが、ここだけなぜか濡れている様子。アンダー持ちだったのでカムのセットも大変で、下を見るととても恐ろしいし手は悪いしで、悪夢を見ているようでした。
昼から雨予報で、雷も遠くで聞こえていたのでここで手こずるわけにはいきません。
U山さんに無理そうだったら戻って来てと言って頂いたので、すぐ戻りました笑
U山さんはアンダー持ちではなくジャミングでスイスイ突破。ジャミングなら腰を落とせるのでカムのセットも楽そうで、濡れていてもアンダー持ちより断然安心感がありました。
今までのピッチを華麗にリードしたH岡さんもここはさすがに怖かった様子。絶対夢には出て来てこないでと思いました。
<最終ピッチ クラック5.9。H間リード>
このグレードのクラックはショートルートでもリードしたことは無いのですが、ダメだったらA0しようという気持ちでH岡さんのカムも一式お借りして登りました。
手の大きい人はフィストジャムが快適に決まるのでしょうが、なかなか気持ちよく決まるところが見つからず少々苦戦しました。しかし、ちょっとずつ高度をあげていたら意外と上の方までフリーで登って来れたので、これはもう最後までフリーで登ろうと決めました。
大丈夫かなという不安な気持ちもありましたが、落ち着いてレストできたので不思議と最後までフリーで登れるんじゃないかという気持ちもありました。
時間をかけてズリズリと登っていき、乗っ越すところが少し嫌だったのですが、なんとかクリア。最後までフリーでリードした達成感に加えて、目の前にはそれまで見えなかった3峰も見えてとても気持ちよかったです。
H岡さんとU山さんを山頂で迎え、ビレイした木のすぐ横から懸垂して12:00過ぎに終了しました。
初級ルートにしては悪いところも数か所あり、また、セレクションという名の通りスラブからさまざまなサイズのクラックまで内容に富んだルートでした。今回はU山さんとH岡さんがいたので突破できたところもありましたが、正直一人で全ピッチリードできたかといえば怪しいところもあり、A0したワイドクラックは勿論のこと、スラブもコンスタントに登れるようにならないとなと思いました。
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