にゃんこと黒ラブ

猫達と黒ラブラドール、チワックスとの生活、ラーメン探索、日常について語ります

神業、神童の領域へ

2020-07-15 19:44:00 | 日常

 昨日も午後からソワソワし出して仕事を1時間早上がりして17時ちょい前から自宅PCとスマホでLIVE放送にかぶりついた。

 北の大地札幌で行われた王位戦第2局は、先手番の木村王位が自身得意の相掛かり戦法で変化に富んだ序盤、中盤でリードを作った。

 終盤に入っても木村王位が明らかに優勢を築き、AIの評価値は80対20くらいまで差が開いた。残り時間も藤井七段が7分、木村王位が40分くらいで、さすがにもうこれは勝負あったかのように見えた。

 将棋の受け(守り)というのは、有効なものの手数はほんとうに少なくて、トップレベルの対局では中盤までに優劣がつけばそれを逆転するというの至難の業だ。

 もし大逆転が起こるとしたら、優勢の方の緩い手やミスが起きることが必要条件だ。そして、受ける方は最善手を繰り出し続けることが十分条件である。

 このとき、受けの最善手というのは局面を複雑にして相手の攻撃の選択肢を広げることが絶対条件で、昨日の藤井七段は時間のない中で、まさにAIが最善手に挙げる手をピタリと続けた。

 時間に余裕のあった木村王位が決め手に迷い始めて、緩い手ではないが安全策でジリジリ攻め始めた。そのため形勢が悪くならないが自分の残り時間を消費してしまいおかしくなった。

 将棋は囲碁と異なり、取る(殺す)か取られる(殺される)かの恐ろしい高度なゲームだ。しかも取った駒は自分の戦力として使える。敵の戦力を味方の戦力にして状況によっては、倍返しどころか凄まじい戦力になる。

 最終盤にお互い秒読み(1分将棋)になって、藤井七段の攻防手が炸裂して明らかに差が逆転してしてしまった。藤井七段の終盤力(終盤の読み)はやはりトッププロの中でも抜けている。

 AIの評価値が2対98になり木村王位の王の詰みが一本道になった。ほんとうに恐るべし17歳である。もう神童と呼んでいいのではないかと思う。

 天才は昔からどの時代でも早熟だ。若すぎるという言葉は当てはまらない。経験なんて要らない。他人に教えられることも要らない。己の力だけで人と異なる道を開拓して突き進んでいく。

 今日、北海道から大阪への移動日で、明日の朝から今度は棋聖戦第4局である。丸2日の20時間近い対局終えて休む暇なくまたビッグタイトル戦である。体調だけが心配である。

 明日、渡辺棋聖相手に後手番で勝利すると藤井聡太棋聖の誕生である。負ければ2勝2敗で最終局に持ち越される。渡辺棋聖がどんな戦型に持ち込むのか、明日も落ち着かない1日になりそうだ。



















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