プロ野球の統一球問題が表面化したが、コミショナーは、知らなかったと記者会見をした。ここでもお役所仕事的な発言であると感じた。統一球には個人の氏名が記載された不思議なボールである。(一般的には会社名や機構名の記載であるべきだ)今回の騒動にはメーカーと野球機構の癒着が見え隠れします。
説明内容(プロ野球機構)
2011年から統一球が導入されるにあたり、反発係数を基準の0・4134~0・4374の下限値に近づけるようにした。
ボールの芯のコルク材を覆うゴムの材質を変えていたことを明らかにした。
使用球の反発係数は、0.4134~0.4374に収まるように定められている。
2011年の導入時、統一球は下限の0.4134を目指していたが、それを下回るものがあったため、今季の球は目標を0.415~0.416に設定。
時速144キロの球を126キロのスイングで打ち返し、打球の角度が27度だった場合、飛距離が約40センチ伸びるという。
<コメントします>
製造メーカが反発係数の下限値(0.413)になるように、製造することはありえません。
製造にはバラツキ(正規分布)があるため、下限値を中心に製造すれば大量の規格外品が発生して、規格外品(50%以上)を廃棄することになり、ボールの単価が上昇します。
1)材質の変更が表面化するのを恐れた
2)メーカー側は不良率(歩留り)を少なくするように、野球機構に交渉したのは当然である
3)歩留りを改善するに、目標値を変更したら、予想外に球が飛んでいる。 約40cmの予定が4m以上(?)伸びているのが現実の姿のようですね。
製造(ボール)を作れば、その性能は正規分布に従ってバラツキが発生します。 下限値になるような設計・製造はしません。
下限値の不良品をなくすために、反発係数を右側(ボールが飛ぶ)にずらした結果、予想値以上に飛ぶ結果になってしまったのが今年の統一球の現実ですね。 下限値を下回った(不良ボール)はアマチュアに廻したそうだが本当なのでしょうかね。