人がしていること。

撫子の花（東京都文京区）

　こんにちは。
　今日も皆さん、ありがとうございます。



　機械や機器を使っている時。
　調子が悪かったり、システムの出来がよくなかったりすると、
　気分が損なわれるものです。
　あるいは、不具合があるために事故が起こってしまうこともありますよね。

　信頼性のないものを使ういわれはありませんし、
　まして対価を払っているのなら、きちんと動作しなければ頭にくるでしょう。
　しかし、覚えておきたいことがあります。
　それは、機械も元を正せば人間が作ったものだということです。


　昔は職人なんかがいて、鍋でも包丁でも、一から手作業で作っていました。
　だからこそ、「モノには魂が籠められている」という暗黙の了解がありました。
　それが、時代が進むほどに、「ものづくり」にも大量生産や同一品質といった、
　機械が得意なものが求められるようになっていますよね。
　「0.01mmのネジを1分間に100個」なんて、人間にはとても無理です。
　でも、そんな機械しかできないことをさせるためのマシーンにも、
　やはり最終的には人間の手がどこかで加わってくるものです。


　つまり、時代は動けど、どんな機械もシステムも、元は人が作ったものということは変わらないわけです。
　そして、最終的に人の魂が籠められていることもまた、変わりがないのです。

　人間が作ったものですから、完璧な人間がいないのと同じく、完璧な機械もありません。
　そこを、機械を絶対視したり、機械に対して期待過剰とでも言うべき考え方をするから、
　想定外の事故が起こったり、他方ではメンテナンスを怠ったりしてしまうのです。
　人間と同じく、機械にだって狂いの一つや二つくらいはあるし、また完全にニーズを満たしてくれるものだってないのです。


　なんだってそうです。
　機械を機械として考えるのではなく、人の魂が籠められている、ひとつの生き物だと考えてみましょう。
　私達と同じく、たまにドジもすれば機嫌の悪い日だってあるという前提で、機械やものを見るのです。
　そうすれば、不平より先に、その物の裏にある多くの人達の心に、必ず感謝の気持ちがわいてきます。


　もちろん、しょっちゅうエラーが起こるのは良いことではありません。
　しかし、「ものづくり」には必ず魂があると思えばこそ、
　扱い方も変わってくるのではないでしょうか！？