羽田空港国際線ターミナル(東京都大田区)
こんにちは。
今日も皆さん、ありがとうございます。
突然ですが、簡単な英語のお勉強です。
「or」と「and」の違いって、習いませんでしたか!?
たとえば、
Get up early, and you'll get the train.
(早く起きなさい、そうすれば電車に間に合いますよ)
Get up early, or you'll miss the train.
(早く起きなさい、さもないと電車に乗り遅れますよ)
意味合いは同じでも、どちらを使うかでこんなニュアンスの違いがあるんですね。
さて。
ここからは心理学のお話に移ります。
人に指示を出したりアドバイスをする時、
大雑把に分けると2種類の言い方があると言われています。
「快感誘導法」と「不快誘導法」です。
「快感誘導法」は「生産的で幸せな未来を提示してやる気を引き出すやり方」で、
「不快誘導法」は「不幸で悲惨な未来を提示することで恐怖心を煽り、そうならないようにするやり方」です。
英語で言えば、前者が「and」、後者が「or」という関係になります。
それでは、この2つはどれくらい違うものなのでしょうか!?
実は、両者はほとんど違わないように見えて、天と地ほどの差があるんです。
どうせ同じことを言うなら、よく伝わり、意を汲んでくれたほうがよいに決まっています。
こういうわけで、具体的にどう違うのか、
少し掘り下げてみましょう。
人間の脳は、想像した方向へ走るように出来ています。
「シロクマの話」という、心理学では有名な話があります。
「シロクマのことを考えないで下さい」と言われるほど、
実はシロクマのことを考えてしまうんですね。
「快感誘導法」と「不快誘導法」の違いも、
注意したいのはそういう点があるからなんです。
「不快誘導法」では、「さもないとあなたはダメになりますよ」というような言い方だ、
こんなお話をしました。
そんな言い方をしていると、「ダメになること」ばかりが頭に浮かんでしまい、
結果として「形としては伝わったけど、意図や気持ちは伝わっていない」ということになってしまうのです。
それに、「不快誘導法」は、呪ったり悪い予測をしたり、ともすれば嫌な気分にさせておしまいになってしまいがち。
相手だって人間です。
わざわざ気分が悪くなるようなことは言われたくないし、
言っているほうだって、決して気持ちは良くないハズ。
その点、「快感誘導法」は優れているのです。
もちろん、言い方としては弱いかもしれない。
しかし、どちらのほうがより意図が通じるかを考えた時、
どちらを使ったほうが良いかは、もう言うまでもないと思うんです。
ここまではお勉強のお話。
問題は、その活用のしかたです。
私自信がニガテなんですけど、世の中には口の悪い人や人の痛みがわからない人がいるじゃないですか。
そういう人って、えてして翻訳すると「お前はその程度か、ダメになっちゃうぞ!!」というようなことを言いますよね。
そこで、「さもないと的な嫌な言い方」をしてきた場合、
脳内で勝手に「結局、この人の理想ってなんだろう!?」と、
英語の例で出したような言い換えを考えてみるのです。
指示やアドバイスの中には、嫌な聞こえ方をするものでも、
受け取り方を工夫すれば薬になるものもあるのです。
心の耳は上手に使いたいですね。