Sally Manne写真展(ローザンヌ・エリゼ写真美術館)へ行ってきた。
彼女はボクと同世代のアメリカの写真家、8X10で風景や、彼女の3人の子供たちをテーマに撮った写真はなかなかいい。
それと面白かったのは、<Body Farm >で彼女が撮った死体のシリーズ。
この死体の写真を見る前に地下のホールで彼女のインタビューや写真を撮るところ、写真展準備の様子などをドキュメントした商業映画並のフィルムでこの<Body Farm >での撮影の様子があって、ちょうどこの場面のあたりから見始めたので、なんだろう・・・?と思ったが、すぐパトリシア・コーンウェルの小説<死体農場>を思い出し、これがそうだな!とすぐピンときた。それにしてもこのドキュメントは凄いと思った。自分の死体を献体した人達の死体が雑草や雑木が生えている庭のようなところに老若男女さまざまな状態の死体がごろごろ・・・という感じ放置してある。どのような場所で、どのような状態で、何日ぐらい放置しておくと死体がどんな状態になるかを調べる。 この死体のおかげで、事件解決の手がかりの参考となるのだ。 やることが凄いというか、ドライだねアメリカは。
それとこのドキュメントで考えさせられたのは、この写真家のリッチな様子。アメリカのどこか田舎の大きな一軒家にすみ、ひろびろとしたアトリエ、そして大きな暗室。牧場には馬がいて、猫や犬が数頭いて、少なくても経済的になんの不安もない生活をおくっている・・・。彼女自身はこのドキュメントを撮った時、自分たちがリッチに映る、金持ちに見られるなんてことを、恐らく考えもしなかっただろうと思う。彼女の父親は医者だったようだし、幼い頃から経済的に恵まれた環境にあったようであるから、リッチな旦那と結婚して幸せな家庭生活を送っている・・・ただそれだけのことだと思う。
ダイチ、金持ちであるかないか、といい写真を撮るかどうかは関係ない。とは言いながら、金があればよりチャンスをつかみやすい立場にいることはある意味間違いない。 例えば、写真機、その他周辺機器にしても金があればより良く、より大きく、(プリンターなんかは金を出せば凄いのをカエル。)より完璧なものを作り上げることが出来る。
ボクなどは貧乏な生まれだけど、貧乏を意識したことがなかったので、これからはもっと貧乏を前面に出して貧乏人のメリットみたいなものを強調した方がいいのかも・・・などと思考した。
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