拈華微笑 ネンゲ・ミショウ

我が琴線に触れる 森羅万象を
写・文で日記す。

  『侍』スピリットは、いま・・・

2024年09月19日 | 東洋自分なり研究所

  目下のところ、私のYoutubeホームページは『将軍の真田広之』等を紹介する動画で、埋められている。

  相方は今、大評判の『Shougun将軍』を観るべく、何の躊躇もなくディズニー・プラスを契約し、私にも『観ろ!』とコードNoを渡された。

 

  さすが、妥協なき時代劇をめざした、というだけあって、サムライ言葉がわかりにくく、私は音声はもちろん、字幕も日本語にして観ることにした。

  10話を2日間で観終えたが・・・、なんだかよくわからない感が残り、最後の2話をもう一度じっくり観て、主人公・虎永のあまりの『深謀遠慮』の様子に

  若干なりとも気付いたとき、こんなに難しいストーリーでありながら、『エミー賞』18部門で受賞・・・というのが、信じられない気がした。

 

  まぁ、原作者のジェームズ・クラベルの本が1975年に出版されて大ベストセラーになり、1980年にアメリカのNBCによってテレビシリーズとして

  ドラマ化され、リチャード・チェンバレン、三船敏郎、島田陽子等が出演したドラマがあるくらいだから、もともと内容は素晴らしいものなのであろう。

  それにしても、家康の『鳴かぬなら、鳴くまで待とうホトトギス…』と、風を誰よりも深く読んだ家康を、ここまで小説で描き出す、アメリカ人作家にも驚く。

 

  武士道・・・というか『侍』を描いた米国制作アニメは昨年末に、将軍に先駆けてNetflixで発表され、私もインスパイアされてブログに書いた。

  2023年11月15日のブログ記事〜般若心経を唱えられるか?

  『碧眼、ブルーアイ・サムライ』・・・というタイトル、しかも主人公は女性である事が、次第しだいにわかる・・・というストーリーで

  こちらも、アメリカ人の夫(グリーン氏)と日米ハーフの妻(アンバー・ノイズ)との共同出筆のアメリカ人による原作であるが

  描かれたものが、日本人以上に東洋精神に満ちている気がするのは、西洋にない『スピリット』を『侍(サムライ)』のストーリーを借りて

  自国の人々に紹介したい・・・という思いがあったのではないだろうか。

 

  私自身も映画『ジョーカー』の、先行きのない行き止まり感満載のストーリーに、それに相対するものとして『武士は食わねど高楊枝』という

  比喩をふと思い出したわけだが、『武士』とか『侍』とかいう言葉の響きの中に、人種によらない現代人をして『直指人心』する何かがある・・・のだろう。

 

  それは馬骨の佛語漢字解釈でいえば、『侍』が『寺=禅寺』で『坐禅(瞑想)して土(ド)・寸(スン)と不二の法門に腑に落ちる』・・・人の姿が『侍』

  という字になったわけで、ブルーアイ・サムライではないが、それは女性であろうが男性であろうが、別にそこは『去サ・無ム・来ライ』なのだ。

 

  そして、おどろくことに、『将軍』でも『ブルーアイ・サムライ』でも、『遊女』が案外にドラマにおいて重要な役割を果たしているように観えたが

  馬骨的ギャグ解釈をすれば、『侍が「空」』を象徴するとき、『遊女が「色」』を象徴し、『色即是空、空即是色』の世界がじつに円満に描かれているわけだ。

 

             

                昔撮った写真と短歌であるが、同様の風景を最近眼にしたので・・・

 



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