今、寺島実郎著2冊を同時進行で読み、今日『ジェロントロジー宣言〜「知の再武装」で百歳人生を生き抜く』を読了。
寺島実郎氏についてはYoutube番組『世界を知る力』のシリーズを見続ける中、政治経済についての的確な資料を提示し、日本の
行く末について、長年のビジネス経験と豊富な人脈を活かした提言、また多摩大学学長という立場から若者たちへ
教育者としての意見など、現代の日本の諸問題を根本から掘り下げ、提示して見せる手腕に『眼から鱗』というより
その方面に対する無学無眼の私の顔に眼玉を付けてくれた人物として注目するようになったのはここ一年前ぐらいからだ。
寺島実郎氏は1947年、札幌生まれ…とのことで、同じ道産子の5歳先輩であるが、その経歴は早稲田大学を経て、三井物産、
十数年の海外勤務を経、現在日本総合研究所会長、多摩大学学長という華々しいエリートコースを驀進しながら
すぐれた人格者として周囲の尊崇を一身にし、私とは真逆の人生を歩んだような人といえる。
しかしながら、この著書のなかで彼は高齢化社会ゆえに『知の再武装』という発想がなにより必要であると提言しているのだが、
彼の言う『知の再武装』とは、無学な私が直感的に道を求めて修行した結果、『諸行無常』から『諸法無我』へと深まるなかで
見出す『境地』と同質の『智慧』から発想するより具体的な話として説かれているようなのだ。
例えば『変化している親子関係』『故郷の喪失につながる、都市郊外住宅』などなど、医療、健康、福祉、住宅、教育、金融、保険など
様々な面から世界に先駆けて高齢化社会が進んでいる日本についてどうすれば、若い人たちが希望を持ち、増える一方の高齢者も豊かな社会を
構成する一員となれるか・・・を資料を示し、沢山の識者の著書を紹介しながら具体的な提案をしている。
ジェロントロジー(Gerontology)…一般的には『老年学』と訳されているが、寺島氏は『高齢化社会工学』と訳すべきとしている。
私自身は初耳の言葉であったが、今年5月に70歳の古希を迎えるにあたって大変貴重な意見を頂戴した気持ちだ。
私の若き日に『東洋医学』、『禅』、『太極拳』などを学んだが、それらがすべて『ジェロントロジー』につながるというか
そのど真ん中をひたすら歩いてきたような気もする。(ただし、貯蓄、金融面は無視)
一昨日、電車で小一時間のジュラ山中の湖へ行ってきた。友人のFacebookでこの湖でスケートしている人々の写真を見て、見たくなったのだ。
しかし、私達が行った時は氷はすでに溶け、スケートが出来るような状況ではなかった。
周辺を散歩し、途中ポットに入れた玄米茶にチョコとナッツをおやつに休憩していた時
振り返ると、湖畔の私達のすぐそばに野性の『鹿』が私達に向かって進もうとしていた。
ニコルに『鹿がいるよ!』と声をかけると、それに驚いた鹿は林の中に消えていった・・・。
その美しい姿は 『野性』とか『躍動』とかを想起させた。 写真は間に合わなかった。
そこで一句… 『 シカと観よ 野性の瞳の メッセージ 息吹く命に 躍動のせて 』 一撮
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