拈華微笑 ネンゲ・ミショウ

我が琴線に触れる 森羅万象を
写・文で日記す。

   死神氏の来宅

2024年01月19日 | 娑婆惰罵駄(シャバ・ダバダ)

  ちょうど先週の金曜に『死神』氏の来宅があった。

  『死神』とはじつに失礼な言いようであるとは思いながら、190cmはあるであろう体躯を黒のスーツに黒のコートをまとった彼を

  玄関に迎い入れた時、『死神』以外にはほかに形容できない趣で佇んでいたのである。

 

  彼は、ここヴォー州では知らない人はいない…というぐらい有名な、60人の従業員を従える葬儀屋の社長で

  去年、義母が亡くなった時に葬儀の一切を取り仕切った人であった。

  今は禿げ上がっているようであるが、それまではオールバックであったに違いない風貌と、長年の葬儀屋稼業が身に染み付いているのだろう

  佇まいのすべてが、『厳(おごそ)か』であり、発言の最後に必ず、『ムッシュ』とか『マダム』を付けて、非日常感を出すのだ。

  葬儀場ではじめて彼に会った時、私は映画マトリックスの誰かを連想・・・してしまった。

 

  そんな彼が何故、我が家に来たかというと、相方ニコルの終活のエンディングノートの葬儀一切について取り決める為であった。

  我が相方は、昔から『せっかち姉〜や』で、なんでも気が早く、去年葬儀屋の彼と知り合った事と、母の葬儀、墓場の手配をした経験もあって

  棺桶から墓場までの一切を取り決め、この日契約を交わしたのだ・・・。 『じゃ、俺はどうする??』・・・と後で私は思ったが、、、

 

  この死神氏、けっこう喋り好きで、相方と2時間近く取り決め以外にも、『死』にまつわる世間話をしてくれたそうだ。

  悲しい『自殺』が案外に多いことや、スイスでは合法で、増える傾向にある『安楽死』には、疑問視を抱いている・・・事など、など。

 

  いわゆる『終活』というのを全くしてこなかった相方の両親を反面教師として学んだ結果のうえでの今回の出来事であったかと思うが

  そうであれば、私がやった『禅修行』というのは、まぎれもない究極の『終活』ではなかったかと・・・と改めて思った次第。

 

              

     私の大好きな『8つの間違い探し』・・・は、地元新聞『24時間』に毎回?掲載されていて、先日たまたま複写したのがこのテーマ

  そうそう、彼が帰った翌日、相方は一日中寝込んでしまったが、やはり、『塩』を撒くべきであったか!・・・と後悔した事を記しておく。

  

  



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