『腹立たしいし、あまりにも馬鹿馬鹿しい』
7年前の第一次安倍内閣時代に自民党総裁選挙の公約だった靖国参拝が出来なかったことが『痛恨の極み』と言っていた安倍晋三が、再度(二回目)の首相就任した1周年目の12月26日に靖国参拝を決行したのは当然であり、その意味では迷惑ではあるが想定内の出来事で『安倍の靖国参拝』自体のニュース性は低い。
今回の中国韓国の猛烈な反発は想定済みであり、安倍内閣としては『予想どうり』であった。
予想を超えていたのがアメリカのオバマ政権の対応である。(今までの米政権は、一回も日本の政治家の靖国参拝に対しては何も言わなかった)
同盟国である日本国に対しては『失望した』とは通常言わない『言葉』である。
同盟国に対して『disappointed』(失望)の使用は異例中の異例。表現が過激すぎるのでアメリカとしては『日本は大切(valued)な同盟国であり、友好国である』とわざわざ冒頭に付け加えて、『disappointed』(失望)の影響を緩和したのです。
前回の『失望した』は、何十年も前の日本製品の洪水のような輸出でアメリカが膨大な貿易赤字に陥った日米貿易摩擦の時である。
(同盟国ではない)中国に対して『失望した』と言ったのは10年以上前の2003年、中国国内の人権問題の深刻化に対してであった。(人権蹂躙の過酷な『一人っ子政策』など、先進国ではない中国の人権のレベルは極めて低い)
『あまりにも愚かしい』
去年の4月28日のサンフランシスコ講和条約61周年目の祝賀式典の意味ですが、8ヵ月後の年末12月26日の安倍晋三首相の靖国神社公式参拝を行う為の伏線だった可能性が高い。
普通の常識とか歴史認識では『絶対に有り得ない』祝典であり、そもそも61年目は何かの節目としても不思議すぎる。
今まで誰も祝った者が無い、沖縄県民がこぞって猛反発する摩訶不思議な祝賀式典に今上天皇まで動員する。
たぶん、田母神とか櫻井よし子に入れ知恵されたのでしょうが、安倍が初めての椿事中の椿事なのである。
安倍晋三のA級戦犯の祭られた靖国参拝の目的は、『日本が悪かった』との、『東京裁判を否定する』ことなのです。(戦没者の慰霊目的なら、適切な千鳥ヶ淵墓苑がある)
ところが『東京裁判の否定』は、中国韓国との関係よりも、実は『日米関係』が問題となる。
『東京裁判は受け入れられない』が、『日米同盟は喜んで受け入れる』との、アメリカ向けパフォーマンスが去年の4月28日のサンフランシスコ講和条約61週年祝賀式典だったのである。
安倍晋三は、『日本が悪い』との東京裁判がサンフランシスコ講和条約内に、はっきりと明記されているので『否定したい』東京裁判と、『肯定したい』講和条約の二つは別々ではなくて、二つで一つのセットになっている事実を知らなかったのでしょう。
『慇懃で丁寧。一見穏やかだが重く厳しい外交用語』
日本国内限定の政治用語やお役所言葉は意味が乏しく内容が軽すぎる。
日本の高級官僚や政治家が喋る『前向きに検討する』は(将来はわからないが)『今は何もしない』の意味である。
日本の責任ある立場の公人の使う言葉は『相手に言質を与えない』為に、慇懃で丁寧だが『内容が伴わない』のが通例なのです。
ところが軽すぎる日本のお役所用語と国際社会での『外交用語』とは、言葉使いが慇懃で丁寧など表面的には同じなのですが、逆に言葉の意味が極端に重くなる。
国際紛争では、外国政府に対して『無関心でいることはできない』は『紛争に介入するぞ』という厳重警告である。
『重大な関心をもって見守る』の意味は『強硬姿勢をとるぞ』となる。
『わが政府は自らの利益を考慮しなければならない』とか『行動の自由を要求する』は、『関係の断絶を考えているぞ』という重大な威嚇である。
一見礼儀正しくみえる発言でも、外交では強硬で過激な『内容』となる。
物騒な話でも『冷静な雰囲気』を装い丁重な言葉で慇懃に語るのが『外交の世界』なのである。
今まで靖国参拝で(公式には)アメリカは一切黙っていた。
今回オバマ政権の日本に対する『失望した』(disappointed)であるが、最初は(通常なら)『残念』(regret)とか『遺憾』『懸念』(concern)とか表現する。
オバマ政権ですが、(今まで何も言わなかったのに)今回アメリカ政府はそれらを全部すっ飛ばして一気に最後の段階に達している。
暴走する日本に対するハルノート(最後通牒)の一歩手前なのですから恐ろしい。日本を取り巻く、『何か』(環境か?)が大きく変化したのである。
『disappointed』の意味は明解であり、疑問の余地が無い。
より厳しく強いトーンを表現するために『regret』や『concern』ではなく『disappointed』を使ったのかとの質問に対し、国務省副報道官は、ホワイトハウスと協議した上だと明かし『我々が選んだ言葉から、メッセージは非常に明快だと思う』と述べた。
『滅亡に向かって真っ直ぐ暴走する極右自民党』
安倍晋三首相は今回の靖国神社公式参拝で、①『国に命を捧げた戦没者に対する尊崇の念』と共に、②『不戦の誓い』を繰り返し強調している
理由ですが、安倍晋三としても靖国参拝の目的が『日本は悪くなかった』との①だけだと不味い(好戦的過ぎる)と考えて、逃げ口上(補綴、取り繕い)として②の『不戦の誓い』を加えて日本の真面目な国民や中国韓国(アメリカ)などの非難の矛先を緩和しようとしたでしょう。
これは政治問題ではなくて幼児のお遊戯レベル、丸っきり子供の浅知恵である。
大人と子供の違いですが、相手や場所、立場など、その時のTPO次第で言葉を選んで喋るのが普通の大人。これは社会性の未発達な幼稚園児では無理なのである。
外務省国際情報局局長や防衛大学校人文社会科学群学群長を歴任しインテリジェンスに詳しい孫崎 享は1月5日、
『安倍首相靖国参拝:支離滅裂、米国国防長官に不戦誓って喜ぶか、
朝日「小野寺防衛相はヘーゲル国防長官と電話協議、安倍靖国神社参拝は”二度と戦争NOの痛切な反省で、今後とも不戦を誓う意味で参拝”。ヘーゲル長官コメントなし」
米国防長官に不戦誓う同盟国国防大臣はまずいない。馬鹿!の反応だろ』
とツイッターで指摘しているが確かに、これでは知能が幼稚園児程度でしかない。
この孫崎 享のツイッターに反応したのか真意は不明だが、何と、自民党は、運動方針の最終案で、大事な『不戦の誓い』を削除したらしい。
1月9日の共同通信社は、
『自民党、「不戦の誓い」削除 運動方針の最終案で』と題して、
『自民党は8日、2014年運動方針の最終案を発表した。靖国神社参拝に関する項目で、原案に記した「不戦の誓いと平和国家の理念を貫くことを決意し」との表現を削り、新たに「(戦没者に対する)尊崇の念を高め」との文言を加えた。』
と報じている。
右傾化日本ですが、最悪の方向に動いています。これでは滅亡は避けれないでしょう。
『前回発表の11月12日から2ヶ月』
新聞社が公平中立と標榜しても、それは建前であり事実では無い。
沢山あるニュースの内で『どの部分を報じるか』、の取捨選択は編集部の権限であり露骨に政治的で恣意的なのである。
本当の『事実』は恐ろしい。
大部分の情報は、『メディアによって捨てられている』のが現実である。
この場合、第一面に大きく報道されている内容(あるもの)よりも、『何を報じないか』(無いもの)が一番大事で最重要である等の逆転現象がしばしば起きる。
福島県検討委の小児甲状腺がん発症の発表の1回目(初回)が2012年9月11日。
2回目の発表が11月なのですが『一人目が見つかった』との露骨過ぎる悪質なデマを流して、野田佳彦は国会解散をして政権を自民党に大政奉還するヤケクソの自爆攻撃に打って出る。
3回目の発表が北朝鮮の核実験で大騒動のドサクサの2013年2月13日の10人発症だが、『がん確定3人、疑い7人』と二つに分離する離れ業を行う。
4回目は2013年6月5日発表の27人。
5回目は2013年8月20日発表の43人(朝日は44人)
6回目が2013年11月12日発表の58人(朝日は59人)
靖国問題ですが、69年前の日本に関係する昔話ですよ。
当時の日本(大日本帝国)が良かろうが悪かろうが、今の日本国に生きている人々にとっては大した問題では無い。
瑣末な、如何でもよい話である。
目の前の福島第一原発事故の方が、今生きている我々にとっては大問題なのです。
ところが、全てのマスコミが自主規制して報じない。
マスコミが大騒ぎしている問題(靖国参拝)ではなくて、実は『何も書かない』こと(小児甲状腺がん)の方が大問題なのです。
去年一時は大騒ぎに成ったカネボウの美白化粧品の白斑がその後の続報がゼロ。これも放射能による白斑だった可能性が高いと思われるのです。(カネボウは科学的因果関係が不明として白斑被害者からの賠償請求に応じていない)
去年の熱中症の大量死も矢張り放射能被害が疑わしいが、これも続報が無い。
しかし、小児甲状腺がんの発表と同じで、何れは全部を発表しない訳にはいかない。
もう少しで(すべてのマスコミが自主規制で隠している)チェルノブイリより日本の福島が遥かに悪いとの目の前の事実が、全ては世界に明らかに成ります。
『記録破りの猛暑だった4年前の2010年』
毎年日本では熱中症で100人以上が死んでいるが、2010年(平成22年)の夏は記録的な猛暑の影響で熱中症で救急搬送された人が5万4千人、熱中症 で死亡した者が1,718人(年間)、その内東京都は1割強の210人だった。
総務省(消防庁)は、去年の2013年(平成25年)夏期(6月~9月)の全国における熱中症による救急搬送人員は. 58,729 人。初診時における死亡は、 東京都の死亡数は88 人。 これまで最多であった平成 22年(2010年)の171名に比べ83人減少していますと発表した。
普通は、『平年と比べて』か、『前年と比較して』と発表するものですよ。何故今回だけ記録破りの特別な年だった4年前の2010年と比較するのですか。
総務省発表ですが、やり口が正常ではなくて、胡散臭すぎる(丸っきりインチキ臭い)のである。
そもそも消防庁(救急車)が扱う熱中症は、比較的軽い患者が大部分である。
熱中症死亡者は消防ではなくて警察の管轄範囲なので(総務省発表の)東京の熱中症死者数は『88人だった』の意味では無い。肝心の人数が違っているのである。
暑さが真っ盛りの8月15日のNHKニュースでは東京の熱中症による死者は103人と、100人を超えたことを報道する。
12日後の8月27日のNHKニュースでは、2013年西日本は記録的猛暑に襲われ日本全国で338人が死亡したと報道。
ところが高知県四万十市で国内観測史上最高気温41・0度を観測するなど猛暑の西日本よりも、比較的暑さがましな東京など関東地域の死者が6割の195人。全人口の1割を占める東京だけで3分の1以上、と死亡者数が突出している。
福島第一原発事故の発生から2年半が経過した段階で、恐ろしいことに基礎的な体力とか免疫力が、西日本にくれべて首都圏で低下していることが疑われるのである。
今マルハニチロの化学汚染された食品が大騒動に成ってるが、偽善・欺瞞も良いところ。
放射能汚染された食品は既に出回り、数年後は東京都の土地も危ないかもしれない。マルハニチロは自主回収して謝罪してますが、東京電力は一切責任を取りません。
マルハニチロが悪ならばマスコミ・東京電力はその数百倍の悪なのです。
発狂以外には考えられません。お腹だけでなく頭も病気だったとは、、、。
去年東電が半年間も、観測井戸とか港湾内の放射性ストロンチウムの計測値を公表していなかったと1月8日に発表しているが、
東電が半年間数値の公表がない事実は、当たり前ですが、マスコミは半年前から知っていた。
ところが東電が自分から言うまで報道しなかった。
相変わらずの東電のデータ隠しよりも、マスコミのニュース隠しの方が何万倍も悪質です。
今マスコミは原発再稼動の是非を問題としているが、
都知事選の争点も脱原発だと言っているが、大間違いですよ。
脱原発云々ではなくて、福島や東京などの放射能汚染の深刻化ですよ。
今までは挙国一致で隠していたが、これからは嫌でも顕在化してしまう。
都知事候補の宇都宮さんですが何故か影が薄い。
知性や教養のコンクールなら一番になりそうですが、東京に限らず名古屋大阪でも同じですが、有権者はそんな基準では政治家を選んでいない。
宇都宮氏の真逆なのがそのまんま東。
知性や教養とは縁が無いが動物的な『直観力』と言うか、有権者が欲しがる『何か』を持っているのですね。
今回何故かその、そのまんま東が出馬を否定しているのです。
過去の都知事選では枡添が85万票で宇都宮が97万票だが、そのまんま東は段違いの169万票ですよ。
細川出馬のニュースよりも、私としてはそのまんま東不出馬の方が意味があると思いますよ。
1年前の総選挙で維新の会から出馬して当選したが、彼ははっきりと『維新の会はもう駄目だ』『政党として無茶苦茶』『もう、終わっている』と選挙の真っ最中に言っていた。
その後、このそのまんま東の判断の正しさ(先見性)は証明されています。
政治見識は無いが、動物的な感は日本一であるそのまんま東は、今の東京都を『もう、終わっている』と見限っているのですね。
受け入れるとあるのが読めないようで、これだからネトウヨは「日本語の不自由な日本人」と呼ばれる(笑)
マッカーサー発言は朝鮮戦争での自分の行動を正当化するための詭弁でしかないことは常識だよ。A級戦犯の名誉回復?いつ日本国はサンフランシスコ条約を破棄したのですか。
法治だの言う前に国際社会と国内空間での二枚舌をつかう日本人のコスい性分を恥じるべきですよ。
戦前の右翼同様戦わない時に勇ましく危機においてはまっさきに逃亡するウヨクには弁えるということを覚えて欲しいものですね。
この『世界のマスメディアが大騒ぎする安倍靖国参拝の意味』の主張ですが、小見出しにもあるように、
『腹立たしいし、あまりにも馬鹿馬鹿しい』し、『あまりにも愚かしい』ですよ。
暇で脳みそが腐っているネットウョさんが間違うは当然としても、他の真面目な読者諸氏が勘違いするとは・・・
一見すると安倍の靖国参拝を取上げている風に見えるのは事実ですが、
実は『靖国参拝は馬鹿馬鹿しいし、愚かしい』猫だましであるとの記事なのですね。
私の書き方が悪かったのかも知れないが、この『逝きし世の面影』ブログが、メインで取上げているのは常にマスメディアを利用した悪質なプロパガンダであり、一般市民のメディアリテラシーの問題です。
マスコミが騒いでいる時事問題を取り上げることは基本的に無いのです。
時事問題では、『お前達は間違っている』(今までが間違っていた)とのオルタナティブ的な立ち位置からの問題提起を行っています。
オバマ政権が今回初めて靖国参拝を取上げたが、そもそも話は70年前の日本の話であり、
記事にも書いたが、
当時の日本(大日本帝国)が良かろうが悪かろうが、今の日本国に生きている人々にとっては大した問題では無い。
瑣末な、如何でもよい話である。
目の前の福島第一原発事故の方が、今生きている我々にとっては大問題なのです。
ところが、全てのマスコミが自主規制して報じない。
マスコミが大騒ぎしている問題(靖国参拝)ではなくて、実は『何も書かない』こと(小児甲状腺がん)の方が大問題なのです。