逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

小選挙区併用制で比例定数の80削減

2012年01月22日 | 政治

『二大政党に埋没しない為に社共は80削減に賛成すべし』

朝日毎日読売産経の違いが無く日本のマスコミがそろって財政均衡のための経費削減と『消費税増税』を叫ぶと同時に、『国会議員自らが手本を示せ』と各新聞が社説で国会議員削減論を主張している。
民主党は衆議院比例区80削減で比例100議席小選挙区制300議席の400議席を野党第一党自民党に協議を呼びかける。

『危険な政治情勢と社共の実力』

比例定数削減は全てのマスコミと自民党民主党が賛成していて一般国民も賛成が多数である。
反対している社共など左翼護憲勢力ですが両党とも一ケタ台の弱小勢力で政局に影響を与えられない。
頼みは国民世論だけだが定数削減反対は少数なのです。
比例区が縮小すれば第三党以下の少数派の意見は完全に国会から閉め出されてしまう。
しかし断固反対して止めるだけの力量が、果たして今の護憲派にあるのか。
今の社会の潮流に真っ向から逆らって勝てる力量がそもそも共産党にも社民党にも無い。
自分より強い巨人ゴリアテに向かって真っ向勝負を挑んでも力比べ(国会での多数決)なら到底勝てるはずがない。
『国会議員を減らすべき』とのマスコミに『間違いである』と反論していれは、相手の術数に嵌まり込み、みすみす負けるのは火を見るより明らか。
ここは80議席減,比例区100議席に賛成する『政治的(戦略的)な判断』が社共の執行部に求められる。
現に世論の動向に敏な公明党は小選挙区併用性採用での80削減に方向転換する姿勢を見せている。
(公明党は日和見が得意で社会全体が右翼的な今とは大違い、革新勢力が優勢な時期には安保条約反対と左翼的な主張を掲げていた)

『小選挙区比例併用制への転換こそが筋』

天下太平の世なら『慣例重視』『前例踏襲』で済ますことが出来るので政治家の必要性は低く、決まったことを守る忠実で優秀な官僚組織さえあれば事足りる。
ところが世界が転換点に差し掛かっていることは万人が認めている。
今までと同じことを繰り返していては日本国は生残れない。
日本の今後の進路を決めるのは国会以外には無いのだが、議員の質が低くて真面目に仕事をしていない。
だから『削減すべし』と主張するマスコミや自民民主だが解決方法が逆様である。
この大馬鹿者どもが。
考える方向が、根本から間違い。
今のように質の低い『無能議員』が多ければ、解決方法として質の低さは量で補うしかない。
マスコミの胡散臭いプロパガンダ『議員を減らす』ではなく、正しい答えは大幅に議員を『増やす』である。
中学生でも『減らせ』の間違いは一目で判るはずだ。
『他国に比べれば議員が多い』は、外国は米国しか無いと思っているからで欧州基準なら日本は数分の一少なさ。
米国が少ないのは連邦議会(軍事・外交)の議員数で、内政は州政府が握っていて州独自の上下両院があり、市民生活に関係する立法議員数なら数百倍も多い。
地方分権や自治意識が徹底していて議員どころか警察署長や裁判官や検事や検死官など公権力を行使する立場の45万人は『議員』扱いで選挙で市民が選んでいる。
対照的に日本は本来公選制の公安委員や教育委員まで市民が選べない。

『多勢に無勢の負け戦』

社共は比例議員削減に反対しているだけで芸が無い。
多勢に無勢で勝てないことに早く気が付くべきで、単なる改革を嫌う『既得権益の擁護者』であるとの悪質な印象操作に嵌められる。
現行の選挙制度では決定的に少数党が不利で、第一党が得に出来ているが、忍びがたきを忍び耐えがたきを耐え、80議席削減の代わりに今の小選挙区並立制ではなく民主的な併用性にするべきである。
ドイツ式の小選挙区併用制なら比例定数100議席小選挙区300議席なら議員は小選挙区で選ぶが、当選議席数は比例で調整する。
例えば全議席数が400なら小選挙区がゼロでも、共産党の得票が7%なら議席は400×0・07で28議席、社民党が4%の得票なら400×0・04で16議席が比例区から与えられ、死票が全く生まれない民主的な選挙制度なのです。
社共が一桁の支持率しかない現状では、併用制なら100議席の比例定数でも十分すぎる程大きい。

『負け戦のいやな予感』

昔からのものは『今後も変わらない』と思いがちで高齢の親は何時か亡くなるが子供にしてみれば『死ぬ』とは思っていない。何となく生き続ける見たいな甘い考えになる。
嫌な事実は認めたくない。
今の政治情勢は危険な水準に達しています。
社共の『小選挙区制反対、比例定数削減反対』は、その主張がいくら正しくても多勢に無勢で勝てない。
安倍晋三の行った教育基本法の破壊の顛末を護憲左派は忘れるべきではない。
いくら貴重なかけがえのない大事なものでも、失われる時は一瞬である。
『正義は一つ』『正しいものは正しい』として最良のものを要求しても無理な時は、『少しだけ良い』程度でも満足するのが政治的な判断である。

『1936年9月7日に死んだベンジャミン』

76年前の1936年最後のフクロオオカミ(タスマニアタイガー)が死ぬ。
死んでからメスだったと判るが愛称はオス名前の『ベンジャミン』で、野生の最後の1頭は6年前の1930年に殺されていた。
1938年『貴重な動物である』と180度転換してフクロオオカミの保護区を設定するのは絶滅二年後で、時すでに遅し。
最後の1頭の『ベンジャミン』は映像として残っており今でも見れる。
大英博物館の最後の日本狼(絶滅年1905年明治38年)の剥製とは違い、実際に生きていた時の姿が再現されるのは見ていると何とも表現が出来ないほど辛く悲しい。
今眺めている日本の政治情勢はベンジャミンの最後に近く今のままでは社共など護憲派は滅びる。
タスマニアタイガーが生きている時にはオーストラリアは懸賞金まで出して害獣として一生懸命に殺していた。
日本狼やタスマニアタイガーのように貴重な存在でなくともハブやマムシのような誰からも嫌われている害獣でも最後の一匹が死に絶える時には、この世界がその分少し寂しくなるので矢張り物悲しい。
ましてや日本から社共がなくなれば悲しいどころではなく、日本国はとんでもなく悲惨なことになる。

『このままでは必ず負ける』

避けられない負け戦で『どれだけ損害をくい止めれるか』なら定数削減でドイツ式の併用制の採用しかない。
『併用制』なら市議会程度の50議席になっても6%の得票率で現在の当選者と同じ3議席が獲得できる。
護憲左派勢力ですが正誤の議論以前に、全般的退潮傾向にあり『負けている』。
正確にはもっと悪く『負け続けている』。
悲惨で腹立たしいからと言って無視するのではなく目の前の事実を客観的事実として先ず認める必要がある。
負けたのは、『一般有権者の期待や考え方(要求)に背いたから』(護憲左派の退潮は本人達の自己責任)と考えるべきで有権者の望む方向にしか世の中は動かない。
長年のマスコミを総動員した官僚叩きの印象操作は予想外の大成功、『公務員削減』が多数意見で国民世論的な水準にある。
同じ水準で議員数削減が論じられている。
これが『悪質な印象操作』であり真実で無いと知っているのは極少数で国民全部では5%程度の少なさ。
小泉流の『誰にでも判る短い言葉』が必要なのだが共産党は今まで正反対の路線で例えるなら、手前に引くドアを『ドアの正しい構造は必ず押し開きである』という自分達の考えを優先して、一所懸命に押していた。
いくら努力してもドアは開かない。
左翼が勝てないのは道理で、今まで理論優先で何時でも自分達の考えを『有権者に理解してもらう』ことだけを考えていた。
逆の『有権者の考えを理解する』でないと駄目だが、これは保守の方が得意なのです。

『勝てば官軍で負ければ賊軍』

目の前に『敗北』が迫っているのですが、社共両党は何故気がつかないのでしょうか。?
いくら『正しい』主張でも衆寡敵せず。
我彼の力関係、天の時地の利、人々の思惑など全てが現在、不利なのです。
正しいか正しくないかを論じている場合は既に過ぎ去っていて、目の前に迫り来る『敗北』を如何にして最小限の損害で止めれるかを論じるべきなのです。
共産党は、このまま玉砕する心算なのか。
今よりも遥かに有利であった時でも共産党は不利な戦術を採用して、最悪の結果を招いていた。小選挙区制ですが最初に国会にかけられた案は小選挙区制の弊害を少なくするために小選挙区250比例区250だったのですよ。
ところが共産党の頑張りで否決され、結果が前よりもより悪い、最悪の今の制度なのです。
細川連立政権が発足した1993年の総選挙は2008年の民主ブームの総選挙と全く同じで史上初めての政権選択選挙と呼ばれて、政権構想から除外された共産党は圧倒的に不利であったが当選者は15名。
共産党ですが02年の小泉訪朝以来の北朝鮮バッシングの日本全体の右傾化の影響で長らく衆議院490万、参議院440万票で低迷しているが、それより低い衆議院480万票(7・7%)だったが勝っていた。
最初の小選挙区選挙の1996年には710万票(12・5%)26名で中選挙区制よりも11名も当選者が多く不利な小選挙区でも2名が当選。
多くの人が勘違いしているが中選挙区制に戻しても共産党は以前のように勝てない。
大敗した2010年選挙を例外として、実は昔の十数議席から二十数議席を得ていた当時の日本共産党と、今の低迷している共産党の得票や得票率には大きな差が無い。
490万票に対して510~550万票で、その差は20万~60万票程度の小さな差。
昔の共産党は一部の大都市だけに支持が集中していて得票率と議席数が近かった。
現在は大都市部と農村部の差が小さく満遍なく1割に満たないので昔の中選挙区制でも矢張り勝てない。
ヤルタ会談でルーズベルト大統領にドイツ降服後3ヶ月以内の対日参戦を確約しているソ連に最後の望みを託した日本帝国のように『情勢判断』が甘すぎる。
敗北は確実で、しかも残された時間は、ほんの少ししか我々左翼護憲派には無い。
『避けられない負け戦』で、考えれる選択肢は『どれだけ損害を小さくくい止めれるか』だけで、それが定数削減で日本式の並立制を廃止してドイツ式の『併用性』の採用なのです。

『市民層の「怒り」の凄まじいパワー』

日本の普通の一般市民は政治家が自分の身を切らない(定数削減)ことに怒っている。
確かに大きな間違いですが、そもそも『怒り』とは理性的なものではなく理不尽で感情的で、自分の感情をコントロールできる訓練を積んだ例外的な『理性的な正しい怒り』など普通の一般人に期待する方が間違いである。
多くの国民は怒っているが、自民民主や政府にはストレートには向かわずに長年続いていた官僚バッシングの大成功の結果、身近な存在の公務員や議員などの『公的』なものに怒りが集中している。
何故国民の『怒り』がストレートに『原因』に向かわないかの不思議ですが、これは良く考えれば不思議でも何でもない。
議会制民主主義では政府や与党とは『最大多数の国民』の意味でもある。(この事実を共産党など左翼は失念している)
与党の責任とは『支持した国民の責任』でも有るのですから、目の前の問題の責任の所在を与党ではなく別に転嫁したくなるのは人情なので、今のように『怒り』は議員や公務員に向かう。
国民が議員定数&公務員の削減を求める根っこは『公』に対する『不信』感ですが、今や『不信』以上の『怒り』に進化した。
しかも市民層の『怒り』は一時的なものではなくホンモノであり無視できないレベルにまで達している。
『怒り』は不可解で不条理で理不尽ですが、正しい科学的な『理論』よりも遥かに大きいパワーを持っている。
定数削減に反対する共産党が正しくとも、この国民の怒りを無視しては絶対に勝てない。
韓国軍哨戒艦天安沈没の怒り(風評被害?)が日本共産党にふりかかり、前回の参議院選挙で大敗した目の前の事実を見れば、この非論理的で理不尽な『怒り』のパワーの大きさには唖然とさせられるが、これが日本の厳しい、厳しすぎる政治情勢なのです。

『目前に迫っている全面敗北』

メスだったのに死ぬまでオスだと思われていたフクロオオカミのベンジャミンの悲劇は何とも教訓めいた話でタスマニアタイガーが生きている時には殺すことに懸賞金まで出ていたのです。
彼我の力関係と、社会情勢を冷静に考えれば、いくら理不尽でも『定数削減』は避けれない。共産党社民党には、これを止めれる『力』は今では全く無い。
今や一桁代の弱小政党で政局にも政策にも影響力は極僅かなのです。
昔の社会党のように3分の1の大きな議会勢力があるなら別だが比例区削減を止める力が無いので賛否どちらでも大きな意味は無い。
現在の政治情勢は、垂直尾翼を失い全ての油圧系制御機能を失って唯一エンジンの出力調整しか出来ないで最早無事着陸は不可能で、どれだけ被害を小さくして墜落(胴体着陸)できるか考えている日航123便の機長と同程度。あるいはドイツイタリアが降服して最後に残った日本にポツダム宣言が発せられた状態である。
アメリカの原爆攻撃とソ連軍の対日参戦は目の前に迫ってきているのです。
この記事の趣旨は最悪の結果が予想されるので、何とか損害を最小限に食い止める方法は無いかとの考えですね。
政治とは交渉事であり、何かを譲って何かを得るのです。
成功する秘訣は、あれもこれもと幾つもではなく、何か一に要求(目的)を絞って努力するべきなのです。
クラウゼヴィッツは戦争論で『戦争とは政治の延長である』と喝破したのですが、それなら政治は戦争と全く同じ原理で動いているのですね。
政治とは戦争と全く同じで、何が正しいか悪いかではなく彼我の力関係の強弱で全てが決まってしまう。
良識ある左翼護憲派でも『日本は官僚(公務員)が多すぎる』と完璧に信じていて、『日本の現実と違いすぎる』と注意しても聞き入れずに『公務員(議員)削減すべし』と延々と自説を繰り返しておられた方がいましたが、マスコミが長い間流していて『公務員バッシング』や『無駄な議員』の宣伝は完全に信じられている。
削減反対派は『世論』だけが頼りなのですが肝心の『世論』が今のマスコミの大宣伝が大成功している現状では『頼り』どころか完全に『削減派』で、彼我の力関係ではすでに『勝負』はついている。
王道である正攻法では全く勝ち目は無く、足取りであるとか蹴たぐりや猫騙しなどの邪道の奇襲戦法しか社共に残されてはいない。
『議員定数削減反対』は有権者からは『既得権益の擁護である』と正反対の悪感情をもたれて、民主主義の根本の正しい理論が逆に社共の得票が減る可能性すらある。

『憲法9条が危ない』

低賃金の非正規労働者や働きすぎで過労死寸前の正規労働者は、地位が保障されている公務員や優雅な議員を妬ましく思っている。
この『不の感情』が日本の不況の深まるにつれ今や『怒り』に進化して最早無視できないレベルにまで高まっている。
市民の要求である『議員定数削減』と引き換えに『ドイツ式の併用制』の導入であるとか、みんなに『恵まれている』と思われている議員年俸の半減であるとかのインパクトのあるスローガンを掲げて、相手の力を利用して反撃するべきで今の様に陣地を守ることだけに汲々としている有様は見苦しい。
ジリ貧である負け戦の籠城戦を何時までも続けるよりも、いっそ城門を開き打って出る必要があるでしょう。
私が共産党を支持する理由は極簡単で今の日本で護憲派の最大最強勢力は共産党なので選択肢がない。
憲法9条を守る為には護憲左派の第一人者の共産党にもっと頑張ってもらう以外に方法が無いが肝心の共産党に第一人者としての自覚が無いのがもどかしい限り。
今と違い、昔のように非武装中立の社会党が3分の1の勢力を持っていれば共産党は『自分の党の主張だけ』を言っていても何ら問題ではない。
ところが今の政治情勢は護憲派の最大勢力である共産党の敗北は、護憲勢力全体の敗北とほとんど同じなのです。
そして今の憲法9条ですが、可也危険です。
最後の一頭だけになって滅びる寸前のタスマニアタイガー(フクロオオカミ)のベンジャミンが狭苦しい動物園の檻の中で動き回っている姿に重なって見えるのですよ。この時には野生の最後の一頭は6年も前に殺されていた。
明治憲法が教育勅語と対になっていた様に現日本国憲法は教育基本法と対になっているが、戦後政治の総決算(レジームチェンジ)の安倍晋三によって6年前の2006年にすでに殺されている。
いくらDNAが残っていても、一度滅んだものは二度と復活しない。


コメント (15)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ドルとユーロと日本円 +韓... | トップ | 新聞とネットの都市伝説とメ... »

15 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
本物にこそ生き残ってほしい (透明)
2012-01-21 14:56:20
地震で自爆する原発これを安定した電源などと言ってしまうのは正に狂人ですね。
そして原発が地震で壊れる事を絶対に認めない保安院東電の思想もまた狂っています。
マニフェストとは航空貨物などでは積み荷目録などの意味がありますが嘘っぱちばかり積み込む民主党や自民公明など正真正銘の偽物です。
放射性物質だらけになってしまった日本、ぼろ負け状態の日本を救えるのは本物(社共)だけなのです。
返信する
Unknown (山椒魚)
2012-01-22 13:50:12
共産党も社民党も委員長は学卒のエリートで、本当に貧しい大衆の心を捕らえる感性が感じられない。
共産党も労働者上がりの本物の労働運動の現場でたたかってきた人を委員長にするべきだ。東大でのえバリ腐ったやつがでかい面をしていては本物の戦いなんて出来ない。

「黄昏の女囚の歌」

囚塀の築地を君過ぎて
苦き河辺の春を呼び
帰らぬ花のひともとを
接吻しつつなげしとき

聖き晨の鐘楼に
くるめく胸は沈みゆき
頬の紅と緋色めく
女は春に返りきて

死しても違わぬ同志ゆえ
鎖を鍛ぎし大理石の
空のあなたに君遠く
時は我らに辛かりき

光を嗣来し同志らに
花さき匂う青春くれど
愛は獄に朽つるべき
さだめに笑みて君を思う

時は我らに辛かりき

植村浩詩集「間島パルチザンの歌」より

左翼の戦いはこの詩のような厳しい時代が来るでしょう。
返信する
社共が何故負け、橋下が何故勝つのか (宗純)
2012-01-22 15:51:31
透明さん、山椒魚さん、コメント有難うございます。

それにしても社共両党は相変わらずですね。
今、橋下徹や維新の会が大評判なのですが、この連中が『改革』を主張して庶民が喝采を送っている構図なのです。
橋下の言う『改革』を全面支持する庶民層の意味を社共は理解しているのでしょうか。
橋下の『改革』ですが、その場その場で発言がころころ変わるのですから、
これは3流タレントのパフォーマンス以上の意味はありません。
話題にするだけでも馬鹿馬鹿しい。
考えるだけ無駄なのです。
では、橋下の何が支持されたのか。
4年前の大阪府知事選では公務員の削減であり、去年の議員選挙では議員定数の削減。
柳の下にドジョウが何匹もいたのですから橋下の笑が止まらない。
その原因は記事にも書いたように新自由主義による過酷な競争での社会全体の劣化からの、議員や公務員に対する妬みや嫉みの不の感情。
一言でいえば『怒り』の爆発ですね。
だから橋下がみんなの前で罵倒したり怒って見せれば、熱烈に市民が興奮し支持されるのです。
それ程今の市民は困窮しているのですよ。
何故、こんな簡単な目の前の事実が高偏差値のエリートの社共の幹部連中に見えないのでしょうか。
真実が見えないうちは問題が解決する筈も無く、今のように負け続けるでしょう。
情けない話ですが日本の知的エリート層の質は高くとも実社会から遊離していて、実体は感心しませんね。
返信する
ごもっとも (そりゃないよ獣医さん)
2012-01-22 17:49:41
田舎にいる人間にとって、少数意見同様に僻地の意見、環境に配慮した意見が、抹殺されることに不安を感じます。
社会学だけで、国家、国土を語るのは危うい。

http://okaiken.blog.ocn.ne.jp/060607/2009/12/post_adf9.html
返信する
わからんのがわからん (くまごろう)
2012-01-22 21:05:41
>何故、こんな簡単な目の前の事実が高偏差値のエリートの社共の幹部連中に見えないのでしょうか。

やはりどうしても「わからないのがわからない」のでしょう。
共産党に共感するような人間は、根っから気質が平和で善良か、ある程度の反骨的教養がある人間か、或いはその両方を持った人間かくらいで、その数は精々今の得票数程度であり、圧倒的少数です。
これは何も共産党に限ったことではなく、他の党でも大同小異で、多数派になるには「その他」をどれだけ取り込むかなのですが、正論が届くような人間は概ね「その他」に甘んじてはい。
そこがわからないのですね。
ただ、演説くらいではわからないのだ、ということは、数人~十人くらいの人間と、数時間も話せば痛感する筈のことなんですが。
そういう機会が全くないのでしょうかね?
ある程度共感してやってきた人間とばかり対話していて今の状況なんでしょうか。
返信する
公明党の戦略を学ぶべし… (青い鳥)
2012-01-23 10:37:06
> 私が共産党を支持する理由は極簡単で今の日本で護憲派の最大最強勢力は共産党なので選択肢がない。
憲法9条を守る為には護憲左派の第一人者の共産党にもっと頑張ってもらう以外に方法が無いが肝心の共産党に第一人者としての自覚が無いのがもどかしい限り。
全く、宗純さんのご指摘通りですね…。 残り少ない護憲陣営という名の“絶滅危惧種”が本当に、絶滅してしまったら、元も子もないし、笑いごとでは済まないですからね…。 前にも記させて頂きましたが、わたしは党員ではないのですが、日本共産党が大好きで、20歳から約30年間、全ての選挙で一度たりとも棄権することなく、日本共産党やその推薦候補者に投票してきました。しかし、現実の情勢を冷静に直視すると宗純さんご指摘の通り、赤旗読者は激減し、1970年代39議席あった衆議院議員も今や9議席…惨憺たるものです。 猫騙しや、けたぐりの奇襲戦法でも何でもやらないと駄目ですね確かに…。以前、宗純さんが記されていたことが印象に残っています。『志位委員長は優秀な実務家だが故宮本顕治氏の様な政治家・戦略家ではない…』まさに今の日本共産党の弱点を突いた指摘ですね…この“併用制”いいですよね…。わたしは政教合体の公明党は大嫌いなんですが、日本共産党は公明党の戦略や要領を見習うべきと強く思います。支持率をみても共産党とは数パーセントしか違わないが、議席数には大きな差がある、これは言わずと知れた自民党との協力関係の賜物ですが、このコウモリ作戦は実に素晴らしい…。日本共産党の主張は正しい…これは保守層でさえも認めるところですが、公明党の様な要領の良さがないから議席に結びつかない。宮本・池田会談(創共協定)では共産党はコロリと嵌められたが、共産党にもこのズル賢さ相手をケムにまく小ズルさが必要だと思う。細川政権のとき、250・250の案が有ったんですか、これは知りませんでしたが、これに反対するところが要領悪しなとこですな。確かに正論・道理・筋を通すことは、大切なんだが、政治はそれだけでは動きませんからね…。鵺(ヌエ)の様な自民党が永い間、政権についていた国だからやはり、共産党も要領を本分とし手練手管を駆使しないと…。
まさに不信から怒りへ変化した民意を直視しないと共産党は絶滅の道しかないですね…。宗教・民族の争いと同様に、理屈は無力と化しますからね…。この怒りを利用しないと絶滅しますね。日本共産党には、宗純さんの様な的を射た“建設的現実的指摘”を受け入れる寛容さと度量が必要ですね…。 男と女の仲でも同じだもの…青い顔したいつも正しい男より、嘘の上手いワルに女はついてゆきますものね…。こんなこと言うと除名されるかな?…。あっ良かった党員じゃなかった…。
頑張れよ!愛しの“日本共産党”!!!(^_-)-☆

返信する
 (Unknown)
2012-01-23 12:46:42
定数削減というイメージを多くの人がかかげていますが、現場の分析を誰もしようとしない。
国会議員は1年間に2000~3000時間働いていると思いますが、その内訳はどうなっているのか?
東日本大震災のようなことが起きた場合、人手が足りなくならないのか?
そういうことを全く分析しようとしない。

国民が『民主党病(かっこいいことを言っちゃたけど、よく考えていなかった)』になっていることに恐怖を感じます
返信する
そりゃないよ獣医さん、コメント有難う御座います (宗純)
2012-01-23 14:32:25
ご紹介の記事を読まして頂きましたが、残念ですが到底賛成出来ない。
確かに今のような『大震災は天罰』発言とか戸塚ヨットスクールを賞賛する石原慎太郎や、日の丸君が代強制条例や政治家による教育の支配を公言する橋下徹が東京や大阪など大都市の知事や市長に当選する嘆かわしい有様を見れば、
そりゃないよ獣医さんの今回の主張には『そうだ。その通り』と心情的に思わず賛成もしたくなる。
石原や橋下ですが、メイドインチャイナの100円ショップの様なお粗末な水準の、安物のヒットラーですね。
話題にすることさえ腹立たしい。
この悪党連中が軽薄にも今大都市の市民から熱烈に支持されているのですから、まだしも中央から遠い地方の方が未だしもまし。良いように見える。
全ては今の政治のお粗末さ、社会全体の劣化が原因であり、直接的には今の民主党政権に責任がある。
しかし今の原発事故も財政赤字も全て自民党政権の残した不の遺産であり、民主党自体が自民党の脱党組みが主流なのですから、実質自民党であり現在の野田政権などは丸々自民党の政策を踏襲している。
そして長年自民党政権を支えていたのは都市住民ではなくて、地方に余計に配分されていた議席の不公平。
何処の国でも自営農家は一番保守的な層で、自民党は得票以上に余分な議席を得て政権を維持していた。
自民党は票の見返りに公共事業などで地方のボスを味方にして、今のようなにっちもさっちも行かない無茶苦茶な日本の現状を作ったのです。
ところが小泉の新自由主義改革で、今までの地方へのばら撒きが突然中止されて今地方の疲弊は凄まじい有様に。
ある意味で今の地方は、全国全てが福島県の原発の周辺地域のような有様なのですね。
中央に対する怨嗟の声は満ち溢れているのですが、これは原発と同じで被害者であると同時に口車に乗って今まで恩恵も受けていたのですよ。
農村票の自民支持が無ければ、日本はもう少しまともの国になっていた可能性が高いのです。
事実80年代には都市部は革新が制しており共産党が与党の自治体は日本全国の6割台にも達していたのです。
この時田舎優先の票わりで無く公平な議席配分なら社共革新政権も夢ではなかったのですね。
これを阻んだのは地方の政治的に遅れたの農村票。
今回で岩手などの田舎の社会を支える『絆』の大切さが強調されていましたが、これは防衛的に人道的に内向きに働く時はよい動きになるが、あくまでも内向きであり、部外者(都会人)に外向きに対しては、結構閉鎖的で過酷で非人情的なのです。
この事実は日本の知の巨人である加藤周一が『日本人とは何か』で指摘しているのですが、田舎に疎開した経験がある人なら誰でもが感じている田舎の不の側面ですね。
実はこの事実は都会人より田舎の人の方が良く知っていって、田舎の鬱陶しさ煩わしさを嫌って都会にでる人が主流なので過疎化が進むのでしょう。
返信する
社会経験の不足と五感の劣化 (宗純)
2012-01-23 16:19:08
くまごろうさん、コメント有難うございます。

人の能力には限りがあり、何かが優れているとは普通はその反対の能力は劣っているのです。
左翼は論理(言葉)に優れている分、相手の顔色と声の調子などボディーランゲージには無関心。
だから言葉で表現されない、相手の不満や怒りが絶対に判らない。
逆に論理的でない人ほど反対に見る聞くなど五感が優れている可能性が高いのですよ。
言葉の判らない犬何かは五感で生きていて、目線の少しの動きでも見逃さない。
最近で大笑いのニュースといえば橋下徹大阪市長と真っ向から批判する本を出版した山口北大教授のテレビの生放送の見たネットウヨさんが、『山口教授がフルボッコされた』と2ちゃんねるで評判になっているらしいのですよ。
面白そうなので見てみたら、橋下は口から出まかせの嘘八百、デカイ態度で口汚く罵るだけ。
対して山口氏は呆れながらも丁寧に事実を説明している。(ただしボソボソと喋る)
論理では、完全に山口教授の完全な勝ちなのです。
ところが倫理ではなくて五感では橋下の完勝に見えるらしい。
テレビの橋下を見ていて感じたのは、大昔の学生運動の低級なアジ演説とそっくりですね。
当時の学生は『我々はー!!』と語尾の音を強調してしたが、橋下は逆に言葉の『頭』音を強調するドントットットット。ドントットットットのワンビートリズムで喋っている。
橋下徹は、テレビの番組で、野外での大勢の聴衆相手のアジ演説を行っていたのですよ。
これはテレビでの対面した状態ではおきて破りの非礼極まりない常識外れ。
無礼を注意する者はなくやりたい放題。
山口氏は馬鹿馬鹿しすぎる成り行きに白けてしまい苦笑しているのですが、言葉の内容ではなくて態度だけならネットウョには自信満々の橋下の大勝利に見えたのですね。
アホ臭い話です。
ネットウョの得意な動物的な五感は大事ですが実はそれだけでは駄目で、人間が生残る上では『危機』を感じ取る動物としての第六巻が一番大事なのです。
視覚や聴覚や匂いなどの五感まではある程度は数値的に表現出来るが、ところが最後の最後で一番大事なのは『危機感』なのです。
ところが、これは数値化や表現が無理みたいですよ。
もちろん当たり前ですが基礎となる技術体力経験は大事なのですが、それだけでは完全ではなく生残るには無理なのですね。
昔山のベテラン連中が集まって、生残るのに『何が一番大事か』で喧々諤々論争した結論が全員一致でこの『何かの直感』と運の良し悪しだったのですよ。
これは、昔の剣豪小説や漫画に良く描かれていた『むむ。!殺気!』ですね。
ところが世の中が変化したのか、今の小説でも漫画本では不思議な事に、この『むむ!。殺気!』がまったく描かれていませんが、これは誰も感じなくなった結果なのでしょうか。
動物的な五感の鈍化した現代の時代に、それ以上の危機感覚である六感は無くなったのかも知れません。
返信する
相手の力を利用する手法 (宗純)
2012-01-23 17:15:47
青い鳥さん、有難うございます。

共産党の志位委員長とか幹部がテレビ討論などマスコミで、いわゆる識者のコメンティーターがレベルの低い無能な議員が多すぎるとの主張に対して、何故反論するのでしょうか。
不思議でならない。
穀潰しの無能な税金の無駄の様な議員が多数なのは、今ではテレビの予算委員会の中継放送で国民全員が知っているのですよ。
反論自体が間違いで、有権者の支持される為には、『その通りである』と賛成するのが正しい。
こんな無能な連中が年間に数千万円の報酬を得ているのですから国民全員が怒っているのです。
それなら報酬の半減とか極端な話なら10分の1とかのインパクトのある話にするべきですが、『議員は民主主義の云々』との相変わらずの建前論しか語らない。
記事にも書いたように、
質の悪さは量でカバーする以外に解決法がないのです。
高カロリーの肉食なら小食でも済むが、低カロリーの野菜だけなら山のように食う必要があるように今の日本の議員のレベルなら、大量の議員が必要になる。
と相手の主張を利用して論争するべきなのですが、最初から相手の論を否定してしまいみすみす勝機を逃しているのですから勿体無い。
共産党ですが『相手が間違っている』との主張が多すぎるのですが、此処は根本的に転換して『相手が正しい』との前提で話を進めると全く別の展開になるのですが惜しいですね。
返信する

コメントを投稿

政治」カテゴリの最新記事