逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

小沢、無理筋の「強制起訴」と日本検察の闇

2011年01月11日 | 政治

現代版『陶片追放』(オストラキスモス)

菅直人首相は1月4日の年頭記者会見で、民主党の小沢一郎元代表が強制起訴された場合は離党や議員辞職を含む出処進退を自ら判断するよう求め、従来の『脱小沢』路線からはっきりと離脱して、昨年末から大きく踏み込んで『小沢切り』路線に転換した模様である。
しかし、普通の司法制度である検察庁の責任で検察官が行う正式な、有罪がほぼ確実な事案だけを扱う『起訴』処分と、選考過程が不明な何の資格も責任も無いまったく匿名の民間人数人の談合で決まった、『裁判で明らかにして欲しい』との理由の、議事録さえ公表されない『強制起訴』処置とは、同じ『起訴』の名前があるが、これは全く意味する内容が違う。
管直人首相のように、同じ『起訴』だからと、同じ『判断』をするようでは政治見識以前に一般常識を疑う。
検察官の起訴では日本の裁判での有罪率は驚異的な99・9%であり、この場合には管首相の言うように、『起訴された場合は離党や議員辞職』との政治判断は当然であろう。
ところが今回の検察審査会の『強制起訴』は、意味が法律的な白黒の判断とは大きく違い、『小沢一郎の説明やマスコミ報道だけでは納得いかない』→『だから裁判で全てを明らかにして欲しい』との一般的な庶民感情(疑問?好奇心?)なのです。
この意味するところとは何か。?
ゴシップ週刊誌のタレントの不祥事の報道に対する覗き趣味と、どれだけの違いがあるのか無いのか。
管首相の主張する離党や議員辞職とは、古代ギリシャで僭主の出現を防ぐために市民の匿名投票によって有力政治家を国外追放した陶片追放(オストラキスモス)と同じ政治的な判断であり、同種の社会的出来事であろう。
政治家の自らの説明責任の必要性は一番大事であるが、それと今度の法的な強制起訴とは別の種類の話であり混同しては、それこと誤解の元である。

『検察証拠での「起訴」は無理筋』

今回最高検の大林宏検事総長(63)と伊藤鉄男次長検事(62)という検察組織のトップの2人が辞任する。
これは直接的には、大阪地検特捜部の組織ぐるみで証拠の改竄で現場指揮官である大坪弘道前特捜部長(57)ら現役検事3人逮捕の責任を取る形である。
後任には東京高検の笠間治雄検事長(62)なのだが、この笠間氏は過去、東京地検特捜部長としてKSD事件などを手掛けた現場派(刑事畑)で、法務省での勤務経験はない。
東京地検特捜部長経験者が検事総長に就任するのは、現職の首相である田中角栄を逮捕したロッキード事件を指揮した吉永祐介(第18代検事総長)以来17年ぶり。
吉永氏は公安畑だったので刑事畑出身としては戦後初めての抜擢である。
検察トップの笠間治雄新検事総長は、民主党の小沢一郎元幹事長の政治資金規正法違反事件について、『あの程度の証拠能力では立件できない』と、民間人の判断である『強制起訴』をばっさり切り捨てる。
これでは余程の裁判官でも有罪にするものは誰もいない。
通常の検察官の起訴とは正反対の99・9%の確率で無罪が予想される今回の小沢一郎の強制起訴(裁判)とはいったい何を意味するのだろうか。
今の検察庁にとっては、大事な証拠物件に手を加えたあってはならない不祥事である大阪地検特捜部の大スキャンダル以上に忘れたい事件が、この小沢一郎強制起訴であることは間違いない。

『日ノ本は、小沢なしでは夜も明けぬ国?』

2010年は1月から12月まで一年中小沢一郎の他にニュースは無いのかと言いたいような雰囲気で、正直飽きてきました。
自分の書いた記事を調べてみたら1月24日に『何れ血を見るまで終わりそうに無い』29日には、日大山鳴動鼠一匹か『悪徳政治家小沢一郎VS検察+マスコミ』、
それ以外に4月17日に『法制局長官を退場させても審議は活性化しない』法制局VS小沢一郎、
9月の民主党代表戦関連で、『民主党代表(首相)選挙とネット』、『産経新聞が小沢大勝を予測する?』、『菅首相、薬害業績にヤジ 小沢氏への禅定示唆?』、『菅直人対小沢一郎 究極の選択』、『小沢一郎(首相候補)圧勝 支持8割』と8回も書いている。
小沢関連ばかりで、年があらたまってもまだ小沢一郎がマスコミのニュース欄を賑わす不思議。
他の護憲左派のブログを覗いてみたら小沢待望論が凄まじいですね。
これには流石に危うさを感じます。
この『小沢待望論』とは何であるのか。?1年半ほど前のすさまじい民主党待望論の失望感の裏返しでしょうが、政党を作っては潰して残った政党交付金を独り占めした小沢が管総理より実力者なのは分かるが、管より良い政治をする保障は何も無いのです。

『小沢喚問よりも検察幹部の国会証人喚問』

今問題に成っている小沢証人喚問ですが、質問する側に確たる証拠が無い限り行っても何も目新しいものは出てきません。
強制起訴直前なのですから尚更です。
証人であれ参考人であれ小沢一郎国会喚問は儀式以上の意味を持たない.
無駄な小沢喚問を行う暇があるなら、それよりも大事な意味がある辞任した検察トップ2人(大林検事総長、伊藤次長検事)の国会証人喚問も同時に行って欲しいものです。
検察は、麻生政権以来ロッキード事件の田中角栄と同じ西松建設がらみの収賄罪の無理筋の容疑理由で、1年数ヶ月に渡って城主の小沢一郎の『首』を取ろうと陸山会城を包囲して攻め立てたが、肝心の本丸(小沢)には一歩も近づけない。
諦めて腹立ち紛れに(面子の為に)城下を焼き払って(小沢秘書の石川議員の起訴)引き上げた東京地検特捜部の幹部こそ喚問して、『何故職務権限がある与党自民党ではなく野党の小沢一郎を標的にして収賄罪の捜査したのか』など、その辺の事情を是非とも聞くべきではないでしょうか。

『法冶国家で無い日本』検察の闇

証拠改ざん、前田検事をきょう起訴…懲戒免職へ(2010年10月11日 読売新聞)
郵便不正事件の証拠品のフロッピーディスク(FD)を改竄したとして、最高検は11日、大阪地検特捜部主任検事・前田恒彦容疑者(43)を証拠隠滅罪で大阪地裁に起訴する。

『検察の犯罪に加担するマスメディア』

各紙朝刊は『起訴しそうだ』ではなくて、ずばり『起訴する』なのですよ。
あんたら預言者か。!?
完全に最高検は発表の前日にはメディア対策として各マスコミに決定された内部情報を事前にリークしている。
公務員の守秘義務は最高検察庁には無いのか。?
一番権威も責任もある筈の検察のトップの最高検察庁の内部情報がダダ漏れ状態なのだから、警察から捜査情報(情報操作?)が漏れるのはある意味『当たり前』である。
大相撲の野球賭博事件でNHKは報道局スポーツ部記者が『あす捜索が行われるようだ』と警察情報を対象者に知らせたことが発覚。
NHKは『捜査に支障を与えかねないメールを送ったことは、コンプライアンス上、極めて不適切で、報道倫理の上からも大きな問題がある』とのコメントを発表した。
これはコンプライアンスとか報道倫理の問題などという高尚な話ではない。
証拠隠滅の恐れがあり『捜査情報』を『捜査対象』に教えたのは、確かに不適当である。 
しかし、問題は機密であるべき内部の『捜査情報』が特定のマスコミに漏れていることの方が本来は問題のはずで、『誰が何の目的で誰に捜査情報を漏らしたか』が問題にされるべきである。
世論誘導の為に事前に捜査情報を漏らしてくれる捜査機関との持ちつ持たれつの、公権力と癒着して批判することを忘れ一身同体の関係の今の日本のマスメディアの病巣を如実に現れた例の一つであろう。
記者クラブ加盟各社の記者達は、今や警察・検察から情報を獲るのではなく、横流しされた情報で映像や記事を流すことを恥とは思わなくなっているのか。
今回、NHKですが不都合すぎるので『警察が事前に情報を流し情報操作している事実』に完全に沈黙して黙殺している、
それともNHKに限らず日本のすべての報道機関自体が丸っきりの警察検察と癒着した二人三脚の談合構造であるので『最初からの決まりきった常識』であると思っているのか。
公権力から事前にメディアに情報が流され、それを『当然のことである』として何の疑いも無く一般市民にそのまま流す日本の報道機関とは、・・・・ただただ、唖然とするばかりである。
これでは最早マスコミなどではなくて北朝鮮のピョンヤン放送や中国の人民日報などの党や政府の機関紙と同程度の公権力のプロパガンダ機関であると看做されても仕方あるまい。

『証拠改竄の前田主任検事起訴』

しかもこの事件は、大阪地検特捜部の犯罪は『最高検察庁』の言うような、証拠を改竄したのだの部下の犯罪を隠蔽したのだとの小さな犯罪行為(懲役2年以下)ではなく、もっと悪質極まる組織犯罪なのです。
他に比べられない大きな権力を持っている地検特捜部が、『無実が判っている人を5ヶ月も牢屋に閉じ込めて自白を迫り犯罪(冤罪)を作り上げようとした』のです。
魔女狩り的な大事件(特別公務員職権乱用罪懲役10年以下、特別公務員暴行陵虐罪懲役7年以下)であるとの認識は大事である。
それにしても何とも不思議な事件なのです。
半年前の毎日放送で、事件は郵政民営化命だった小泉純一郎首相の秘書官飯島勳が無実の村木局長の上司であった塩田元部長と『石井議員が関与した』ように口裏合わせをして村木厚子局長を逮捕したと報じたのですが、何故か即刻削除されています。
検察は、民主党の『石井一犯人説』の前提で村木局長の部下の上村係長の供述調書を頼りに村木厚子元局長を起訴したのですが、肝心のこの上村勉係長の『動機』は不明であるのですよ。
普通、人は自分に何かの利益が無いとこんな不正はわざわざ行いません。
違法行為がばれれば大ごとで『訴追』は免れないのですから余程の大金の絡む賄賂が無いと駄目ですが、知られている限りでは上村勉被告には、まったく利益が無い。
ですから、それなら上村勉係長の犯行の動機がないので、多分『宮仕え』の悲しさで、中間管理職のノンキャリヤ公務員として絶対に逆らえない上司(キャリアの高級官僚)からの指示で行ったのは間違いないでしょう。
上村勉係長の犯罪行為の動機が『邪魔臭くなって』とは余りにも人を馬鹿にした話である。
これは大阪地検特捜部からの余りに厳しい圧力に負けて、とうとう最後は嘘の動機の自白までする位に『邪魔臭くなった』ヤケクソ状態になったのですよ。

『藪の中の真実と行方』

フリージャーナリストの江川紹子による事件の公判傍聴記では、
>「大阪地裁村木公判で、村木厚子被告の上司だった塩田部長が、自民党の国会議員から金を受け取ったことが明らかになりました。ちょうど日歯連の問題がクローズアップされていた時期。取り調べ検事は、「贈収賄の可能性もある」として取り調べを行ったと証言。
調書に書かれた自民党議員とはいわゆる厚生族の「キムラヨシオ氏」とのこと。東京で政界の取材をされているジャーナリストは、ぜひ、真偽の確認を!事実なら、なぜ自民党議員が、この時期に厚労省幹部に現金を?
取り調べで、民主党の石井議員の働きかけがあったことを認めた塩田部長が実は自民党議員から金をもらっていたほか、業者からも金品を受け取っていたことも判明。塩田部長は村木課長(当時)に、公的証明書の指示したとされる人物。なぜ彼は本件でも逮捕されず、贈収賄にも問われない?。 」<

『世にも不思議な空中楼閣』

村木厚子元局長が無罪なら『誰が真犯人』であるのか。?
そもそもこの事件は三段ロケットか三階建てのような構造になっており(1)政治家の嘱託→(2)高級キャリア官僚の指示→(3)ノンキャリア官僚の文章偽造と話が進むので誰もが納得する。
ところが今回は最初に狙った民主党石井一議員には明確なアリバイがあり立件出来ず、村井厚子元局長の冤罪も明らかに成った。
三階建ての事件のはずが一階も二階もすでに『無実』が証明されて何処にも無い空白状態。
しかし三階部分の上村係長の文章偽造だけは、間違いなく存在している。
古代ギリシャの世界の七不思議、バビロンの空中庭園以上の世にも不思議な、完全な空中楼閣である。
何の関係も無い偽装福祉団体「凛の会」から『頼まれたので、断り切れなくて』などの理由で、ノンキャリアの一係長が明らかな違法行為を『職を賭して』まで行う筈は無いのです。
上司の村木元局長の指示で、『村上係長が単独で偽造』との大阪地検特捜部の『見立て』は、『間違いである』ことは既に裁判過程で明らかになっている。
それでは、誰か他のもっと上の村上係長が命令に逆らえない上司(塩田幸雄部長?)からの指示であったと推定する方が合理的である。
ところが真犯人らしい塩田元部長は、その後キャリア官僚として外郭団体(独)福祉医療機構に天下った後に地元香川県小島豆島町長に無投票当選している

『検察庁の隠された闇』

検察庁は元自民党厚生族の衆院員(厚生労働副大臣)で次期参院選に出馬予定の木村義雄氏が、村木元局長の上司・塩田幸雄部長に金銭を渡したとされ、検事が「贈収賄の可能性ある」と取調べを行っていたことが明らかなるが、何故か途中から調べが捻じ曲げられて標的が村木厚子元局長と民主党の石井議員になるのかが不思議だ。
木村副大臣程度の小物ではなくて、郵政の所轄大臣である厚生労働相だった小泉元総理の秘書官の飯島勲からの働きかけがあったことを証言しているとの理由で訴追されることなく塩田元部長からの上申書を、検察庁が破棄したとの報道もある。
この大阪地検特捜部証拠改竄事件は検察の腐敗程度では済まず、日本国の根幹に関わる巨大な大スキャンダル事件が隠されている可能性が高い。

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8 コメント

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法理なき国家 (岩下俊三)
2011-01-07 16:35:37
僕のようなデキの悪い法学士の分際で言うのも憚られますが、今回はどう考えても法理論を逸脱しており、検察関係者も業界的に「無理筋」と隠語で語られています。

立証不可能でも起訴、有罪が「世論」で決まるということは実はまったくないわけじゃなく、特に政治案件はよくてエスケープ、悪くて政治情勢(権力の行方次第)ということが、実際にあります。

法曹界を信じている国民には信じられないことですが法務省人事と世間のムードが決めてになる「場合も」あるのです。

司法(裁判所)がただの「量刑決定マシン」になっていて、検察製冤罪を多く発生させています。

法務省内の記者クラブはなぜそれがいえないのか不思議であります。
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法秩序崩壊 (ましま)
2011-01-08 13:32:33
小生、かつて身近に政策捜査があり、容疑者が検察から「いつどこで会議がありそれに出席したか」「そこに○○、○○も出席していたか」というような尋問を受け、あとはそれらをつなぎあわせた容疑者の知らない筋書で作った調書を組み合わせ、有罪判決を受けた人を知っています。

容疑者は、早死にしてしまいましたが「国民の前でそういう決着にすることが、世のためなのか」と不満そうでした。

>普通の司法制度である検察庁の責任で検察官が行う正式な、有罪がほぼ確実な事案だけを扱う『起訴』処分と、まったく匿名の選考過程が不明な何の資格も責任も無い民間人数人の談合で決まった、『裁判で明らかにして欲しい』との理由の、議事録さえ公表されない『強制起訴』処置とは、同じ『起訴』の名前があるが、これは全く意味する内容が違う。

そのとおりだと思います。何万票もの国民の要望で議員となり、首相候補にもなった人を、わずか数人の実態の知れない人により、今や、その地位を奪おうというのですから、これは常態ではりません。民主主義の死を意味します。

是正しないと日本が変になります。
返信する
警察と検察の癒着を防ぐ目的 (宗純)
2011-01-08 16:14:59
岩下俊三さん、コメンと有難う御座います。

元々この検察審査会の権限強化の法改正は、検察が身内意識から幾ら悪質で本来なら起訴している事案なのに、警察など身内の事案(犯罪)を証拠を無視して安易に起訴猶予にして有耶無耶にして来た従来の癒着体質の改善が目的であるのです。
それなら現在の『検察審査会で2度「起訴相当」がでたなら強制起訴』は警察や検察など身内の司法関係者に限定されるべきでしょう。
また現状の様な、全てを扱う検察官と同じ巨大な権限があるなら、当然検察審査会のメンバーは今の様な誰とも知れない匿名では駄目ですね。
これは、もしも現在起訴権限を独占している検察官が匿名で正体不明の存在だったらと考えてみれば誰にでも気が付くはずですが、これはもう恐怖の秘密警察国家であり超ファシズムなのです。
怖くて日本には住めませんよ。
検察審査会委員は、我々一般人には及びもつかない権限がある准公人なのですから1回目の審査会はともかくも、強制起訴が決定する段階の審査会の委員の選定を公開するだけでなく、今の様な匿名ではなくはっきりと氏名や職業、年齢の個人の特定は当然であるでしょう。
現在のような誰とも分からない匿名の個人に、公人である検察官と同じ絶大な権限を付与するなど正気の話ではありません。
普通なら権限の大きさに比例して責任も大きくなるのですが、現状では匿名なので責任はゼロですね。
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刑事事件で99・9%の有罪率の闇 (宗純)
2011-01-08 17:02:03
ましまさん、コメント有難う御座います。

現在の裁判官や裁判所とは、法の番人とか三権分立で行政や立法を監視する砦ではなくて、今では残念ながら単なる官僚であり官僚組織なのですね。
だから書類の種類と判子の数が揃っていれば警察による冤罪事件であることが誰にでも分かる高知県白バイ隊員死亡でのスクールバス運転手の有罪(実刑判決)が出せるのです。
乗客に知られること無く、しかも徐行運転で前輪だけに1mのブレーキ痕は物理的に誰であれ無理であるが、不思議にも検察調書が正しく完璧に揃っていたのですから我が日本国では有罪になる。
科学者の行うような客観的事実の解明ではなくて、今の日本の司法では、ご紹介の例のような警察官が自分の筋書きで無実の市民を恫喝して白状させて作られた色々な冤罪事件と、それに良く似た検察官の見立てで作られた作文(検察調書)への署名の強制的な誘導で作られる冤罪事件は幾らでも生まれて仕舞い無くならない。

この小沢一郎強制起訴の長い文章を全文読んで見たのですが、これは我々のような法律的な専門教育を受けていない素人(匿名の検察審査会の委員)が書ける代物ではありませんよ。
あれを書いたのは見立てによる検察調書の原理(法則)と同じで、一般の匿名の民間人などではなくて間違いなく警察審査会の委員に法律的な助言を行う指定弁護士ですね。
検察審査会委員の氏名も議事録も一切極秘で明らかにされていないのですが、唯一この助言したとされる弁護士の氏名は公表されている。しかしこれではまったく不十分でしょう。
全面可視化すべきなのです。
一般市民はプライバシー云々で無理であるとするなら助言した弁護士の発言だけでの全面可視化する必要が是非と無いと信用が無くなるばかりですよ。
この弁護士の助言の内容を、一字一句正確に強制起訴の文章に添付するべきでしょう。
助言内容が公になれば多分全ての謎も解けるかもしれないのですね。
これでこの「強制起訴」に対する権威も高まると言うものです。
今のような正体不明の匿名の個人が強権を持つ制度では是非とも必要でしょう。
返信する
変だ、変だよ、ヘンダーランド (疑問に思う人)
2011-01-11 14:15:27
この事件、どうやって公判を維持するのか全然わかりませんね。というか、たかが小沢一郎一人に、どうしてこんなシャカリキになるのか。よほど、小沢は検察に都合の悪い人物なのでしょうね。
返信する
政治家に優しいザル法 (宗純)
2011-01-11 17:31:53
強制起訴ですが、もしも有罪でも最高刑が罰金50万円で小沢一郎にとっては痛くもかゆくも無い程度。
そもそも記載した会計責任者には実刑も有るのですが政治家側には甘すぎるザル法なのですね。まあ政治家が作った法律ですから最初から政治家に有利になるように作ってあるのです。
この辺は小沢一郎は抜け目が無い流石に実力者の面目躍如なのです。

小沢金脈追求の本命は西松建設の賄賂であるのですが、当時は野党なのですから与党議員をぬきにしては、これは元々が無理筋の政治案件ですね。
これは大阪地検特捜部の証拠の改竄とまったく同じ構図ですよ。
何れも民主党政権に打撃を与える目的で、小沢と福田の大連立構想の崩壊から始まっているのですね。
そして大連立には最大の障害は実は『選挙制度』(小選挙区制)なのですが、これの生みの親が小沢一郎であり、小選挙制に一番こだわっているのも小沢一郎であるのです。
返信する
司法の問題は一部に過ぎない (伯爵)
2011-01-12 17:06:07
小沢一郎は検察に都合の悪い人物というよりも、官僚や報道機関にとって都合の悪いことが小沢叩きの主な理由でしょう。 管氏が官僚や米国に取り込まれているために、管政権+検察+報道、及び、TTPを導入したい米国と日本の工業政財界、官僚(消費税値上げを支持している財務省も含まれる)の思惑が一致しているのです。 さらに、御指摘の通り野党自民党も絡んでいます。
返信する
小沢一郎。貴方は誰? (宗純)
2011-01-13 11:55:23
伯爵さん、コメント有難う御座います。

小沢一郎とは、そもそも何者であるのでしょうか。?
これだけ皆さんが大騒ぎして取り上げるだけの値打ちがある大人物、大立者なのでしょうか。?
小沢が実力者であることは間違いではないでしょうが、到底何か歴史を変えるような大立者には見えないのですよ。
彼は良い意味でも悪い意味でも、今でも『最も優れた自民党幹事長』ではないのでしょうか。?
そしてその自民党は既に歴史的使命を終えて消滅しつつあると考えています。
そして最も自民党的な体質を持っている古い型の政治家が小沢一郎の本質ではないのか。
それなら何故マスコミはこれ程小沢バッシングに熱心なのかが一向に分からない不思議があるのですね。
小沢一郎は自民党的な政治を延長させる目的で政党助成金と小選挙区制を推進したニセモノの政治改革なのです。
そして、この政党助成金の配分と小選挙区制の党公認権を自民党では小泉を操る森元首相が握に自民党を私物化する。
民主党では幹事長が利権を独占することで小沢一郎が強権を握ることが出来たのです。
自民党も民主党も共産党のような組織政党ではなかったのにもかかわらず、突然共産党と同じような政党トップが分不相応な権限を握ってしまったのですね。
小泉郵政解散での小泉の刺客騒動とか選挙後の郵政民営化反対派議員への土下座要求など、あれでは丸っきりの共産党状態なのですね。
これが可能であったのは、まさに小沢一郎が進めた政党助成金と小選挙区制なのです。
ところがここえ来て、政治がまったく動かなくなって仕舞った。
解決方法は最早大連立だけなのですが、これの最大の障害は政策ではなくて選挙制度なのです。
イギリスやアメリカを除く欧米諸国で大連立があり、それとは対照的に米英では無い最大の理由とは米英の小選挙区制がネックとなっていて政党の連立が出来ないのです。
大連立以外でも、民主主義のためにはアメリカの様な予備選挙が無いと、日本の民主党も自民党も政党トップを握ったら組織を私物化できので、イデオロギーによる組織政党の共産党の劣化コピー見たいな不思議な政党が出来てしまうのです。
解決方法は選挙制度の変更しかないでしょう。
日本の風土ではやはり小選挙区制は無理が大きすぎるのです。
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