逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

9・11陰謀論叩きとホロコーストの不思議な関連性

2008年03月20日 | 9・11事件と情報操作

『ホロコーストの『否定』論と「9.11陰謀説信奉者」の論理はよく似ている』 、とする陰謀論叩きの例に使われている部分が面白い。
ここでの『否定』とは勿論『ホロコースト』の否定と、9・11陰謀論のことです。

『ホロコーストの否定』=陰謀論否定の類似性。

大昔から色々な陰謀めいた話はありました。しかし『陰謀論』という言葉が使われだしたのは、そう昔の話ではありません。
つい最近の話です。
そう、7年前の、9・11以降の話ですね。それ以降からですね、日本人の巷間に『陰謀論』が、使われだしたのは。

この『陰謀論』という言葉は、その使用された例が『自己責任』論と、非常に良く似ている。
『自己責任』という言葉は昔から有ったが、人質事件で語られるようになったのは、04年の米軍のファルージャ掃討戦 に巻き込まれた日本人ボランティア3人が、自衛隊派兵反対と見られた事から、官邸筋や読売産経などの右翼的マスコミで突然使われだした時からですね。

あの時は、日本人のほとんどが、イラク武装勢力に人質になった日本人グループに対して『自己責任論』を口にしていたし、フジ産経グループなどは、なんと驚くことに人質事件の自作自演説まで主張していた。
これらの言葉は日本国内で独自に使用された例だが、悪質な右翼商業ジャーナリズムの情報操作、印象操作の典型例として記憶されている。

『創られた言葉ホロコースト』

翻って、『ホロコースト』という言葉は何時から使われたでしょうか。?
昔に使っていましたか。?
今の若い人達は、ナチスの蛮行といえば必ず『ホロコースト』が常識と考えている。
私達の子供の頃に使っていましたか。?使っていません。
そう、世界的には70年以降、日本では80年に入ってから公式の言葉とされました。
誤解の無いように、付け加えると、
昔に『ユダヤ人の大虐殺が無かった』とは、言っていません。
昔は『ホロコーストという言葉が無かった』といっているのです。
この違いは、50歳以上の人は体験として知っているはずです。
昔に『ホロコースト』は無かった。
しかし現在は、何時の間にか、第二次世界大戦の悲劇が、『ホロコースト』の悲劇一つに集約されてしまっている。

『一人勝ちするホロコースト』

昔から『陰謀めいた話』が巷間噂されるのは、世の常です。
しかし『陰謀論』なんて『論』が議論されるのは、つい最近の話ですね。
最近イランのアフマデネジャド大統領が『ホロコースト』の検証を主催して欧米から異常者扱いされていましたね。
『ホロコースト』の検証作業は欧米ではれっきとした刑事犯罪です。
此れも以前からそうなのではなく90年代からの話で、それほど古いことではない。
ドイツの首都ベルリンの中心に『ホロコースト』記念館が出来たのも、アメリカの大学に数千の『ホロコースト』を専門に扱う学部が出来たのもつい最近の話です。

以前は第二次世界大戦の最大の悲劇とは『ヒロシマ』であり『アウシュビッツ』であった。
『現在もそうだ』と殆どの日本人は信じているが、実はそうでは無い。
現在の第二次世界大戦の悲劇は日本人が知らない間に、『ホロコースト』一つに、何時の間にか集約されてしまっているんですよ。

『忘れ去られるヒロシマ』

何時の間にか『ヒロシマ』が脱落して、『ホロコースト』一つになってしまった。
70年代から国家戦略として『ホロコースト』を宣伝したイスラエルと、なるべく『ヒロシマ』を忘れたがっていた日本政府の違いも有るでしょうが、それだけでは無い色々な各国の思惑もあるわけです。
現在の世界では『ホロコースト』の一人勝ち状態で、『ヒロシマ』の影はどんどん薄くなる一方です。

”『ヒロシマ』と『ホロコースト』を同列に論じるのは、『ホロコースト』犠牲者に対する二重の侮辱である。”

なんて日本人にとってはトンデモナイ主張が、今や欧米の一流評論誌に載る事態になっています。

『時間が逆回りして記憶が深まる』

普通、記憶は時間がたてば薄れる。
よって大概の恨みは時間がたてば段々小さくなっていくが、逆に強まるものも世の中にはある。
前者の例が『ヒロシマ』で、後者の例が、『ホロコースト』です。

此れは間違いでしょう。絶対に変だ、可笑しい。
なぜなら将来『ユダヤ人大虐殺』が起こる可能性と、『ヒロシマ』が起こる可能性を考えて欲しい。
『ユダヤ人大虐殺』は二度と起こらないが、『ヒロシマ』の悲劇は今すぐにでも、ありうる危険ですよ。

今や、「ホロコースト史観」とでも言うべき一大政治集団が、欧米の主流になって久しい。
第二次世界大戦とは、『ホロコースト』と其の他のわずかの出来事で済ましてしまう、其の危険性を理解できない日本人は多い。

『従軍慰安婦を利用するホロコースト』

翻って、昨今の従軍慰安婦非難決議が世界の国々で可決される風潮は、護憲派の多数が考えているほど、喜ばしいことでは決して無い。
これ等は、歴史修正主義退治の一環として槍玉に上がってはいるが『歴史修正主義』とは何か?を考えて欲しい。

日本で言う『歴史修正主義』とは、ほぼ日本会議とか新しい歴史教科書を作る会のような靖国史観を指していますが、世界的に見るとそうではない。
全く違うものを指している。
現実の、欧米で使われる『歴史修正主義』とは、『ホロコースト史観』に疑問を感じる人々に対する『魔女狩り』の道具となっている。

今回、はからずも南京大虐殺は無かった、従軍慰安婦は無かった、強制連行は無かった、集団自決強制は無かった、と歴史を書き換えたい日本の『作る会』に対して都合の悪い結果とはなったが、彼らの目論見は、まったく別の方向を向いていることに気がついて欲しい。

『ホロコースト+アルファ』

『ホロコースト史観』を強化する目的で、ホロコースト+アルファとしての従軍慰安婦は利用価値があった。
『欧米の民主主義が強化したから日本の従軍慰安婦にまで関心が集まった』は、あまりにもお人好しすぎる解釈ではないだろうか。

アメリカ議会で、日本は全く反省せず、従軍慰安婦の人権蹂躙に対しての裁判が行われたことは無かったとして証言した3人のうちの一人オーストラリア人女性の場合は、事実誤認か事実の歪曲である。
『裁かれなかった』ではなく、正しくは『裁かれた』ですね。
当時のオランダ領インドネシアでの白人女性従軍慰安婦事件は戦後に現地の軍事法廷で関係した日本軍関係者がBC級戦犯として、厳格に処罰されていてる。

欧米の、ホロコースト史観にとって、今回はたまたま靖国史観が叩きやすい標的として利用されたが、それ以前は日本の岸信介などのA級戦犯でも見てみぬふりをしていた事を思い出して欲しい。

『ホロコースト否定=陰謀論否定は間違い』

世界(欧米)基準では、陰謀論とはもともと、一般的に『ホロコースト』史観に疑問を感じることを指しています。
何時からこんなことに、なってしまったのでしょうか。?
『ホロコースト』史観が本格化するのは、73年第四時中東戦争以降の話です。
中東戦争は最初の三回はイスラエルの先制攻撃、最後の四回目はアラブ側の先制攻撃で勃発する。
四回戦って判ったのは、地域軍事大国イスラエルでも、先制攻撃されると弱い(無敗でない)ということです。
パレスチナを不法軍事占領するイスラエルは、政治、宣伝で負けても、圧倒的軍事力でカバーしてきた。
その軍事的優位性が脅かされそうな時に、政治宣伝に力を入れるのは自明の理でしょう。
この頃からですよ、『ホロコースト』が世界に広まるのは。

ネオコン勢力によって創られた造語『ホロコースト』がまるで水戸黄門の印籠のようにイスラエルに無限の政治力を与えたのです。
広めるのに最も功績があったのはアメリカのネオコン勢力ですが、これだけ世界的に広まった理由はアメリカの保守勢力(キリスト教原理主義)福音派の強力な支援が大きかった。

『善と悪との戦争?』

ベトナム戦争の敗北で、大きく傷ついたアメリカの威信。
それを癒してくれるアイテムこそが、第二次世界大戦の正義の戦争の神話である。
アメリカ軍が世界の民主主義(正義)の為に戦ったという神話ですね。
ところがこの神話には『ユダヤ人大虐殺』は都合が良いが、『ヒロシマ』(アメリカ軍の非道)は当然邪魔になる。
善と悪の戦いを描く時、被害者、加害者が明確に分かれている『ユダヤ人大虐殺』は都合が良い。
しかし、被害者と加害者の警察官の話の、『ヒロシマ』(日本の民間人大虐殺)は神話を作るに当たっていかにも都合が悪い。
そこで『ユダヤ人大虐殺』は捨てられ、『ホロコースト』が創られ大活躍するわけです。

此れでは何時の間にか『ヒロシマ』が脱落して、『ホロコースト』が一人勝ちするはずですね。
護憲や平和を考える、みなさん。『ホロコースト』や『陰謀論』などという言葉を安易に使うべきでは有りません。
ましてや、この両者にはもともと関連性があり、『ホロコースト』と『陰謀論』を関連付けて論じるなど、もってのほかで、犯罪的でも有ります。

『陰謀論とは』

日本で使われていた『陰謀論』とはもともと、さまざまな陰謀一般を指す言葉ではなく、シオンの議定書とかフリーメイソンとかの『ユダヤ陰謀論』を指す限定的な言葉です。

しかし今回は『陰謀論』という言葉で、アメリカ政府公式報告書に対して疑問を感じている全ての人々を、一括りに『陰謀論』などと呼ぶなどは甚だしい認識不足でしょう。
その用法だと、世界の90%以上の人々(アメリカ人の80%)が陰謀論者ということに成ってしまう。
ところがオキナ氏等は簡単に論争相手を『陰謀論者』呼ばわりする。多分平和憲法に大反対のアメリカ教信者たちの同類項でしょう。



「当ブログの関連記事」

陰謀論、論者たちの9・11陰謀論、論。 2008-03-09
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21 コメント

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ホロコーストは名詞として知っていても (kaetzchen)
2008-03-20 18:52:03
holoscope ホロスコープ,は知っている人は多いと思いますよ.non no だとか an an (どちらもアイヌ語ですが……) の最後の頁に載っている,星占いのことです.

つまり,南京大虐殺が Nanjing Massacre または Nanjing Atrocity という英語を知らない人も同時に多いということです.

南京とホロコーストはどう違うかというと,holocaust には「全滅させる」「破局に至らしめる」(英語だと holo-「全てを」+ cauterize「焼灼する」)という意味が含まれていることです.要するに欧州に住むイスラエル人を全滅させようとしたのがナチスのイデオロギーだった.これは友人のユダヤ系ドイツ人から聴いた話だから,信じて欲しい(彼は現在米国在住).

南京大虐殺の場合,南京の街自体が迷路だったから,果たして味方の日本人を殺したのか,敵方の中国人を殺したのか,お互いに殺し合ったのか,まったく見当がつかない.だから大虐殺の結果の死者で未だに噛付く馬鹿が大勢いる.要するに「虐殺」であることには全く変わりない訳で,それを死者の数うんぬんがどうのと言うのはナンセンスそのものである.

要するに,未だに日本は中国や韓国や北朝鮮を下に見て馬鹿にしているのだ.北京オリンピックの後,恐らく中国は「大躍進」に突き進むであろう.日本政府としてはそれに対して妨害工作を行うのが国是になる.そして,毒ギョーザ事件をでっちあげたり,チベット事件をことさらのように大仰な報道をしてみたりする.ところが,私の昨日のブログで指摘した通り,実は日本政府そのものが「大躍進」を否定しているとはどういうことだろうか.日本政府のイデオロギーに洗脳された人々はこれからも騙され続けて行くのだろう.
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アメリカ政府による自国民虐殺 (ねこ)
2008-03-21 00:43:29
「アメリカ政府による自国民虐殺」は、護憲派の一部にとって絶対にありえないのでしょう。彼らにとって思想的な公理であり、それに矛盾するものはこの世の中に存在しない。「護憲派の一部」は、私(たち)と異なる世界に住んでいるわけです。

アメリカ政府が「多少の悪」ならともかく、自国民を虐殺する「極悪」だとすると、第二次世界大戦当時の日本政府が「相対的な悪」に転落します。第二次世界大戦は、「善vs悪」ではなく「悪vs悪」だったことになります。

彼ら(護憲派の一部)は、「反省」とやらで、外国勢力と組んで、日本国民に対して偉そうな態度をとっていた連中です。それで、彼らは善なる外国・善なる連合国(アメリカなど)を必要としている。と私は考えますが・・。
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Unknown (セブンスター)
2008-03-21 05:24:05
blog主さんのヨソでの物言い(内容ではなく言い方というか・・・)に若干の危なっかしさを感じつつも。


なんというか、主さんはやっぱり卓見ですね
その全体の流れを把握するちからは一体どのような経験により蓄積されたのか興味津々。

主さんが決して断定しないことに読者はイラつくこともあるんでしょうが、「結論は宙ぶらりんのままの推論と警戒」という明確な立場が全ての文に貫かれているのも非常に感心します。
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kaetzchenさん。 (ブログ主)
2008-03-21 11:58:17
コメント有難う御座います。
「ホロコースト」が旧約聖書の言葉を曲解した政治的な言葉で、ネオコンやイスラエルが最近になっってでっち上げた造語であることを理解していない人が、あまりにも多い。

しかし、それにしても最近の若い人が知らないのは、有る程度は仕方が無いが、一定以上の年齢層では恥ですよ。
『30年前のことを思い出せ』という要求は無茶なんでしょうか。?
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ねこさん。コメント有難う御座います (ブログ主)
2008-03-21 12:05:09
護憲派とか改憲派とか、右翼左翼とかの解釈ではなく、信用するか、信用しないか。信じるか信じないかではないでしょうか。?
基本的に、信じない人より、信じたい人々が大勢いるのは確かでしょう。
公式見解を信じる方が、信じないよりも精神的な負担が小さいことだけは確実です。
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セブンスターさん。コメント有難う御座います (ブログ主)
2008-03-21 12:30:21
ヨソでの物言い・・・若干の危なっかしさを・・

思い当たる事実が有るだけに、・・・・お恥ずかしいかぎりです。

新しい何かが明らかになるような議論をするのは大好きですが、何も出て来ないで罵りあいになるのは真っ平ごめん。やる気の無い論争では物言いがぞんざいになる。
止めたくて止めたくて仕方ない時にはもっと酷くなる。
今後は、なるべく慎みたいものです。
それにしても、みなさん負けず嫌いですね。
安易な勝利より、価値有る敗北が重要だと何故気がつかないのでしょうか。?負ける事を極端に怖がる姿勢からは何も生まれません。

>主さんが決して断定しないことに・・・

他の人より断定していると思うのですか。?
これ以上自分の断定した見解を披瀝すると、反感をかうことは確実です。
今でも可也反感をかっているようですよ
返信する
負けることと沈黙を保つこと (kaetzchen)
2008-03-21 14:12:48
精神医学的な立場から言うと,今の若い方々は極端に「負けること」を畏怖しているようですね.自分の言い分が通らないと,あらゆる手段を昂じて攻撃してくる.そのような学生数名から抗議声明を出された時,私は素直に「じゃ,君たちは不可ね」(笑) あとで学部長から呼び出された時も,それなら私を解雇されては如何でしょうかと平気な顔をしていた.

具体的に進歩がある議論ならば受けて立つが,単なるサボリと無知で教員を罵るとは何て連中だと,自分の大学時代のカウンセラーの先生にメールを出したら,自分もそんな学生どもに突き上げられて困っているという返事が来た(笑)

逆に,沈黙を守るという「攻撃の仕方」もあるんですが,子供の頃に殴り合いのケンカをしてないガキどもにはそれが分からないようだ.だから,ネットという武器を手に入れた時に,ビデオゲームで覚えた快感をそのままネットへ昇華させて,(無知な)罵詈雑言の限りを尽くすのであろう.

ブログ主さん,私はそのように見てますけど,どう思います?(また話題が外れてすみません)
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外国人と話しているような感じ (ブログ主)
2008-03-21 18:13:56
日本人はすぐ謝りますが、ユーラシア大陸を西に行くほど謝らないそうです。インドより西では絶対に謝らない。
インターネット社会は、世界と繋がっているんですが、インターネット内だけは『勝ち負けとか謝罪』とかが、日本基準ではなく、グローバルスタンダードですね。

負けていても、自分の負けを絶対に認めない。
これはもう世界基準でアラビア人並の人が大勢います。困ったものです。
私なんか、負けたくて負けたくて、うずうずしているんですが。
つまらんミスは別として、自分の根本的間違いを、指摘してくれる人には、大いに感謝するのが、普通だと思うんですがねえ。
返信する
TB有り難うございます (早雲)
2008-03-22 20:25:36
こちらから、TBが通らないようです。

ヘブライ人やフェニキア人などが新年祭の流れで行った「全燔祭」のことを“ホロコースト”(今ではナチスの「ユダヤ人虐殺」を指すものとして有名)と言います。
初子を(焼いて)捧げていたようです。
返信する
Holocaust とは (kaetzchen)
2008-03-22 20:34:28
早雲さん,それはどこから引用された「俗説」でしょうか?

初子ではなく,脂の乗った子羊ですよ.イスラエル人(ヘブライ人とは言いません)が神の好むものとして焼肉にして大きい煙を立てたのが,元々の「ホロコースト」のヘブライ語の意味です.

要するに,イスラエルの神は焼肉の煙を好んだという訳ですね.どこから俗説を引用されたのか分かりませんが,とりあえず取り急ぎ,クリスチャンの立場から.
返信する
「ホロコースト」日本で広まったきっかけは (傍観者A)
2008-03-22 21:33:53
こんにちは、こちらでははじめまして。
「ホロコースト」という単語をはじめて知ったのは、確か私が小学生の頃(おそらく1978年頃)にTVで放送された「ホロコースト~戦争と家族」という海外ドラマです(あの黒人奴隷クンタ=キンテを描いて日本でも大ブームを巻き起こした「ルーツ」の後番組だったかと)。
私の父親なども、「ルーツ」がお気に入りでしたので、その流れでこの「ホロコースト」も家族一同で視聴させられたことを記憶しております。
そして、あの作品の放送後、私が中学に上がる頃には、ユダヤ人大虐殺のことを「ホロコースト」と表現することがかなり普通になっていたように私自身は回想します(今でも宴会などで、懐かしの外国ドラマの話題になると、「ルーツ」などと共に同作品のことに言及する人も時折見かけます)。
返信する
お世話様です (早雲)
2008-03-22 21:48:06
旧約聖書には、神に我が子を生け贄に捧げる話やバールに人の生け贄を捧げる必要はないといったことがいくつか書かれていますが、それは、我が子を神に生け贄として捧げる風習があったことを示唆しています。
家畜に関しては、初子の生け贄が続きます。

これは、ただ動物か植物かの違いがあるだけで、豊穣を祈願して収穫した稲などを神に捧げるのと変わらない心性だと思っています。

家畜の増殖を祈願するために家畜の初子を生け贄に捧げるのなら、人の子の多産を祈願して初子を生け贄に捧げようと考えるまでに、それほどの距離があるとは思えません。


『カルタゴ』(文庫クセジュ) - カルタゴの政治制度と“キリスト教”

「カルタゴは、「カルタゴで生まれた初子は、個人か集団が誓願を立てる際に、男女の別なくいきながら焼かれて、この神に捧げられた」(これがホロコースト:P.55)り、「カルタゴ人の神殿は、カナン風の「高き所」の外観と配置とを守り続けていた」(P.58)もので、「これらの神殿は、神に捧げられた高価な奉献物で満たされていたので、その富は驚くべきものであったに違いない」という。」
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お世話様です (早雲)
2008-03-22 21:52:41
「ホロコースト」と言う言葉が本来の意味を知る人々によって使われ始めたのだとすれば、私の疑問は、誰が、何の誓願を立てて、誰を生け贄に捧げたのかと言うことです。
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コメント有難う御座います (ブログ主)
2008-03-23 09:56:26
早雲さん。
>誰が、何の誓願を立てて、誰を生け贄に捧げたのかと言うことです。

「ホロコースト」と言う言葉自体は、旧約聖書に由来する由緒ある『宗教用語』ですが、現在の「ホロコースト」と言う言葉は政治用語ですね。
ですから、「誓願」とか「生け贄」などの宗教的な解釈は当てはまらないでしょうが、あえて当てはめると、
誰が→ネオコン+イスラエル+アメリカの宗教右派(福音派原理主義者)
何の誓願→ヨハネ黙示録に記述が有る大イスラエルの建設
誰を生贄→パレスチナ人+反キリスト教徒

ホロコーストの最後の行き着く先は、黙示録にあるハルマゲドンですよ。

傍観者Aさん。
貴重な情報を有難う御座います。
70年代終わりに放映された、日本でのテレビドラマなら間違いなくアメリカ製ですね。
ホロコースト史観が最も猛威を振るっているのがイスラエルとアメリカですから当然そういうことが起こります。
返信する
ありがとうございます。 (早雲)
2008-03-23 10:50:49
>誰が→ネオコン+イスラエル+アメリカの宗教右派(福音派原理主義者)
>誰を生贄→パレスチナ人+反キリスト教徒

表面的にはそう解釈できますが、生贄に捧げられたのはイスラエルではないかと疑っているのです。
返信する
早雲さん。当然最後にはそうなります (ブログ主)
2008-03-23 17:25:30
ヨハネ黙示録に記述によると、ナイル川からチグリスユーフラテス川までの大イスラエルまで発展した時に、キリスト教徒と反キリスト教徒の最終戦争(ハルマゲドン)が起こりイスラエルは滅び、キリストが再臨する。
キリスト再臨の為の、生贄がイスラエルとも解釈できますね。
チグリスユーフラテス川のイラク支配へ最初にアメリカが送り込んだ人物が、イスラエル人脈で、採用しようとしたイラク国旗がイスラエル国旗に酷似した代物だった事を考え合わせると、ヨハネ黙示録を現実化したい人たちが9・11やイラク戦争を企んだ可能性は可也あるでしょう。
返信する
早雲さんへひとこと (kaetzchen)
2008-03-24 11:25:16
 早雲さん,こんにちは.早雲さんはキリスト教に関して全くの素人のようですので,とりあえず誤解を解いておきます.

| 旧約聖書には、神に我が子を生け贄に捧げる話

 ここで既に間違いが起きています.創世記22章をお読み下さい.神はアブラハムに,もし信仰があるのならば,我が子を焼き尽くす献げ物にできるかと,アブラハムを試したのです.つまり「我が子を神に生け贄として捧げる風習があったことを示唆しています」というのは早雲さんのでっちあげです.論理的に考え直されて見て下さい.

 また,モーセ5書が中心となる当時のイスラエル人の信仰には「バールに人の生け贄を捧げる必要はない」という記述は一つもありません.山本七平並みですね.ありもしないでっちあげはやめて下さい.(私は CD-ROM ソフトで検索してますのでこの手のウソは簡単に調べられるのです)


 それと,文庫クセジュの『カルタゴ』も,すでにバチカンによって異端指定がなされ,本国のフランスでは絶版になっています.なのに,日本語のでたらめな翻訳(私も持ってますが既に絶版)に頼った知ったかぶりを続ける,早雲さんの気持ちが理解できません.知らないなら知らないと,どうして素直に言えないのでしょうか?
返信する
おせわさまです (早雲)
2008-03-24 13:24:57
古代のカルタゴ人が、初子(最初に生まれた子供)を生贄として神に捧げていたことは、現地の伝説やローマ人による記録を通して古くから知られていたが、これがたんなる伝説でないことは、カルタゴ人にとっての聖域であったトフェの墓地に、生贄となった羊の骨とともに幼児の骨が埋葬されていることから明らかである。
自分の初子を神に捧げるという習慣は、古代エジプトにまでその起源をたどることができる。『死者の書』によると、エジプトには、初子を小さく刻んでなべで焼くという伝統があった。旧約聖書の『出エジプト記』では、神とイスラエルの民との契約として、初子をヤハウェの祭壇に捧げることが記されている。
どちらの地域でも、後に羊が身代わりとして生贄となった。そのことは、アブラハムが、ヤハウェに命じられたとおり、我が子イサクを屠ろうとしたところ、ヤハウェの天使に止められ、代わりに雄羊を提供されたという、旧約聖書の『創世記』に登場する、有名な逸話に象徴されている。
返信する
お世話様です (早雲)
2008-03-24 23:47:53
異端であることと、事実を反映しているかどうかは関係がありません。

さて、異論はあるでしょうが、少なくともある範囲の人間にとっては「ホロコースト」とは誓願を立てる際に「初子」を捧げることを意味しています。

ここからが問題です。

ナチスが行った行為はユダヤ人迫害ではあるでしょうがこの意味の「ホロコースト」ではありません。

では、「ホロコースト」と名付けたのは誰なのか?

ナチスにユダヤ人を差し出す行為をした誰かがいたことを暗に示しているのか?

「神」の「初子」とはイスラエルを指しますから、今後イスラエルを差し出すことを暗示しているのか?

一般人にはわからない、仲間内での符牒として「ホロコースト」と名付け面白がっているのかなどと考えています。
返信する
何時もお世話様です。 (ブログ主)
2008-03-25 10:14:18
宗教用語としての「ホロコースト」は、正統派キリスト教神学的にはkaetzchenさんの指摘のとうり『初子を生贄として神に捧げていたこと』は異端で間違った解釈で正しいのでしょうが、政治用語としての「ホロコースト」は別の政治的な解釈が出来る。

>では、「ホロコースト」と名付けたのは誰なのか?

直接的には、イスラエルとネオコンで正しいが、其れを指導したものがいたのか、いなかったのか。?

>今後イスラエルを差し出すことを暗示しているのか?

欧米が造った人造国家イスラエルは、今のままではもたないでしょう。
アメリカの始めた対テロ戦争の結果、早晩、瓦解するか、それともアラブと和解して変質、縮小するかしかありません。
アメリカの軍事援助が段階的縮小に向かった時、突然崩壊するはずです。まるであのツインタワーのように。

>一般人にはわからない、仲間内での符牒として「ホロコースト」と名付け面白がっているのかなどと考えています。

これは私も考えていました。判っていう人には、判っていると言うのは快感でしょうね。
関係者の間の隠語とか、業界用語とか、学生言葉、若者言葉に共通する仲間意識と選民意識が入り混じったモノで、この場合には強烈な悪意を感じます。
返信する
基本的には毛唐の選民意識 (kaetzchen)
2008-03-25 15:30:56
じゃないかなぁと,私は留学経験から言えますね.Holocaust という英単語の語源は私の書いた通りです.ヘブライ語で書いてもいいですけど,表示できないのでやめておきます.ただ,旧約聖書にもない単語である,ということだけは確認しておきます.と,なると「ホロコースト」という単語を西欧で使う場合と日本語で使う場合とでは,どうも意味が異なりそうだ,ということに落ち着きそうですね.

私が留学したのは日本の真南の英国連邦 (皆さん,税金泥棒してすみません).マスコミは「日本人は名誉白人として歓迎される」なんて大ウソをこいてるけど,それは南西部のシドニーとかメルボルンなどの観光都市だけの話です.特に北部(Western Australia, Northern Territory, Queensland) だと第二次大戦中に日本軍が攻め込んで虐殺や強姦をした歴史があるため,特に年よりのばあさんからは Jap は未だに敵国扱いです (要するに慰安婦にされた).私のブログで紹介したクジラ気違いの話も案外そういう歴史的な過去を引きずっているのではないでしょうか.

んで,私の指導教官は零落れ貴族.Professor! と呼び掛けても無視される.必ず "Sir!" と言わないと振り向いてもくれない(笑) 和訳すると「~卿」である.高校英語で Sir を「~卿」だと習っても,それがどんな爵位なのか習ってない人も多いだろう (knight ナイト「男爵」や baronet バロネット「準男爵」つまり田舎侍のことだ);プライドばかり高くて,戦争になると斬り込み隊長として棄てられる「貴族」(十字軍の頃は修道騎士団)で,軍隊でも大体が尉官や佐官どまりで威張ってばかり居る.だから反対にインテリになる者も多い.それが私の指導教官だった.

私と寮の部屋で生活してたのはシンガポール出身の中国人であった.私の中国語は彼から習ったので多少広東語のなまりがあるらしい.彼はシンガポールでは資本主義以外の自由思想を認めないので,息苦しくて逃げてきたと言っていた.ところが私たちの研究室のアジア人留学生は私と彼の2人だけだったから,明らかに豪人や米人や英人たちから下働きをさせられたりからかわれたりしてたが,じっと我慢をしていた.見返してやるように博士号を取ると,二人で中国へ逃げようかという話が彼から出て来た.どうも資本主義社会に絶望して亡命を考え出したらしい.そんな考えが出て来たのも,やはり他のスタッフら,つまり「毛唐」の選民主義思想があるのではないかなと今になって思うのであった.

ちなみに,一部の日本人が知ったかぶりで使っている「ホロコースト」はまさに,日共=民青の使うような,政治的符牒でしょうね.私はその手の本とか雑誌を読まないので,今まで話が噛み合いませんでしたけど(笑)
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