逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

胡乱なアサンジ(ウィキリークス)の拘束

2018年12月10日 | 政治
胡乱(うろん)とは、万里の長城を超えて侵入する匈奴など北方遊牧民族の『胡』が、中国を攻撃したとき住民が慌てふためき乱れたという故事から生じた言葉で、転じて正体の怪しく疑わしいこと。 確かでないこと。真実かどうか疑わしい こと。また、そのさま。

『ウィキリークスのアサンジ氏、ついにエクアドル大使館から出るのか。その背景とは?』2018年12月08日 The Huffington Post Japan

大使館暮らしは6年間にも及んでいる 
  
内部告発情報サイト「ウィキリークス」の創設者ジュリアン・アサンジ氏(47)が、捜査当局による身柄拘束から逃れるために身を寄せているロンドンのエクアドル大使館を退去する可能性が出てきた。
大使館への駆け込みから6年。一体何があったのか。
アサンジ氏には、(大使館を)退去し、自由へと踏み出す道がある」。12月6日、エクアドルのレニン・モレノ大統領は地元のラジオ番組に出演し、こう述べた。ロイター通信が伝えた。

アサンジ氏がロンドンにあるエクアドル大使館に駆け込んだのは2012年。
この2年前、アサンジ氏はアメリカ同時多発テロ(2001年)を受けて始まったアフガニスタン戦争に関するアメリカ軍の機密文書や、アメリカの外交公電などを大量に公開し、アメリカ政府の怒りを買っていた。
一方で、スウェーデンの捜査当局が性的暴行容疑でアサンジ氏の逮捕状を取り、国際指名手配。ロンドン警視庁が出頭してきたアサンジ氏を逮捕した。
アサンジ氏はスウェーデンに移送されることになったが、機密文書の暴露をめぐって最終的には身柄がアメリカに引き渡されると懸念。保釈中だった2012年にエクアドル大使館に逃げ込み、政治亡命が認められた。

エクアドルは当時、ほかの南米諸国とともに反アメリカ路線を取っていた。
ところが2017年5月に今のモレノ大統領が就任すると、アメリカとの外交関係の改善に乗り出した。
背景には、低迷する経済の立て直しを図る中、反アメリカ陣営のリーダー国ベネズエラが、原油価格の低迷で力を失い、支援を当てにできなくなったことにある。
アメリカに接近するためには、アサンジ氏はエクアドルにとって「障害」になっていた。
イギリス紙「ガーディアン」の電子版によると、モレノ大統領は「死刑がある国にアサンジ氏の身柄を移すことはないと、イギリス政府から文書による保証を得た」と明かした上で、「アサンジ氏が大使館に滞在し続けることは好ましくない」と発言。アサンジ氏側に対し、大使館からの退去を求めた。
だが、ブルームバーグによると、アメリカ連邦検察が最近、アサンジ氏を起訴したことが明らかになっており、アサンジ氏がモレノ大統領の要求をすぐさま受け入れるかは未知数だ。
12月8日 
関根和弘 ハフポスト日本版ニュースエディター/うさぎ好き



去る者は日々に疎し、『STAP細胞のプリンセス小保方春子の栄光と蹉跌』

世界的な権威や信用力が高い科学誌ネイチャーのSTAP細胞の論文掲載でノーベル賞に一番近い若き女性科学者と、一時はマスコミが天まで持ち上げていたプリンセス小保方春子の栄光の日々は短かった。
理研の小保方春子はSTAP細胞の一次資料の画像を『分かり易くする』目的で加工していたことが暴かれて、今度は180度逆にマスコミやら有識者やら日本全体から袋叩きにあっている。
たとえ善意からでも、元々の一次資料を少しでも加工しては絶対に駄目で、一発退場のレッドカード。(加工されていると、第三者による正しい検証作業が出来ないので、)アウトなのである。
内部告発情報サイト「ウィキリークス」(ジュリアン・アサンジ)ですが、『分かり易くするため』か、それとも『権威や信用力を高める』目的かは不明だが、アメリカのニューヨークタイムス紙やイギリスのガーデアン紙などリベラルメディアの点検(検閲)を経た『安全な物』だけを選別して公開していたのである。
アメリカの機密文章(一次資料)を丸々そのまま出さず(リベラルメディアと共謀して)手を加えて公開していたアサンジですが、ほぼ小保方春子(STAP細胞の論文)と同じなのですから、当然その結果も理研のプリンセス小保方春子同じ(誰かがインチキな詐欺的手法に気が付き、→世間から袋叩きに会う)になる筈だった。
しかしアサンジの場合は捜査当局による身柄拘束から逃れるためロンドンのエクアドル大使館に逃げ込んで6年間も籠城して、一気に小保方疑惑を払拭して劇的に信用力を高めているのである。(ほぼ詐欺か手品のような話だった)

『公正公平、善意の第三者ではなくて、摩訶不思議な「対テロ戦争」の直接の当事者だったリベラルメディアの極悪プロパガンダ』

内部告発情報サイト「ウィキリークス」(ジュリアン・アサンジ)が公開したのは、常識あるアメリカのニューヨークタイムス紙やイギリスのガーデアン紙などリベラルメディアが『正しい』(人畜無害だ)と認めた物だけなので、アメリカやイギリスの致命傷になる情報は一つも含まれていなかった。
★注、
本来なら極秘情報の暴露で政府の一つや二つが倒れるはずが実質的な被害は何もなかったのである。これはジュリアン・アサンジの内部告発情報サイト「ウィキリークス」の仕組み(ニューヨーク・タイムスなどリベラルメディアによるスクリーニング)を少しでも考えれば当然だった。少しも不思議では無かったのである。

before/after 『6年間で正誤や善悪が180度正反対に逆転する』

アサンジが国家権力に抵抗して迫害されている正義の人か、それとも180度逆に密かに米英諜報組織(CIAやMI6)などの闇権力とぐるになり世間を惑わす悪賢い詐欺師なのかは不明だが、アメリカのニューヨークタイムス紙やイギリスのガーデアン紙などリベラルメディアと二人三脚で動いている事実だけは明らかなのである。
そして、アサンジがエクアドル大使館に逃げ込んだ6年前と後と(before/after)では世界情勢が大きく違っていて、シリア内戦の怖ろしい顛末(シリアの民主勢力はアルカイダだった)とかトランプ大統領誕生など、驚天動地の未曾有の出来事が起きていた。
★注、
実は2015年9月のロシア(プーチン)のシリア参戦で敵味方の形勢が逆転していて、今までは『善玉』だと思われていたリベラルメディアこそが最悪の戦争勢力だったことが暴かれる。内部告発情報サイト「ウィキリークス」のアサンジがこれ以上エクアドル大使館に籠城する意味が無くなっていた。



なんとなく日本のジュリアン・アサンジ(ウィキリークス)ぽい『日本会議の研究』 (扶桑社新書 2016年5月1日に出版)や2017年の初頭に勃発した森友学園の告発で有名になった菅野完

菅野完は『日本会議の研究』の著書を引っさげ、安倍お友達の籠池森友学園理事長の天敵として華々しく日本のマスコミにデビューしたと思ったら、安倍晋三の森友切り(トカゲのしっぽ切り)の後は、敵対関係だった籠池理事長と二人三脚の大活躍をするのですから愉快である。
自称右翼で左翼的な言動を行っている、この菅野完ですが、何しろ何十年も前の婦女暴行疑惑まであるのですから内部告発サイト『ウィキリークス』のジュリアン・アサンジのソックリさんである。
しかもウィキリークスと同じ様に、菅野完1人しか主張していない面白い話も時々聞けるので『見過ごすわけにはいかない』(無視すると損をする)のである。(★注、政府権力に近い、裏の情報源を極秘に持っているらしい)

『菅野完の誤報ミニ騒動』

「気弱な地上げ屋」のブログ『ラ・ターシュに魅せられて』によると、先日・・。「速報です。 読売新聞の渡辺恒雄会長、亡くなったみたいです」、「今から裏取りに走ります」とのメルマガを配信したらしい。もちろんナベツネ(92歳)はしぶといので死んでおらず今でも生きていてマスコミや政府自民党を支配している。
その誤報の言い訳が、
『これまで僕がガセをつかまされたことがある人はいません。 第一報の某紙記者もその後の警察関係者もこれまで百発百中(★注、権力内部の情報のリークとの意味か?) 。 はずしたことなんかないんですよね。 その人たちから次々と同じ連絡があった。 「あれ?」っと思うべきだったのは、「こっちから聞いてないのに警察の人が言ってくる」というところだったかもしれませんが、そこを疑いだすとキリもない』。
右翼左翼、権力と反権力、敵味方が縦横無尽に錯綜していて、(規模が小さいが)なんとも日本のジュリアン・アサンジ(ウィキリークス)ぽいのである。



『日産ルノー会長のゴーン逮捕と似ているようで、似ていない中国ファーウェイ最高財務責任者(CFO)の孟晩舟(モンワンチョウ)拘束』

ゴーン会長と孟晩舟CFOと、『同じ』なのは乗っていたジェット機に踏み込まれ強引に身柄を拘束されたらしいこと。
ただし、この画像が何処にも無い不思議。何か『有り得ない』事態が起きていた。
特にゴーン会長の場合は、逮捕を発表した後にマスコミに東京地検特捜部が細々としたリーク情報を垂れ流して、『いかにゴーンが悪辣であるか』と散々印象捜査を行っているのですよ。(現行犯逮捕ではないのですから事前に裁判所で令状をとって準備しているので、普通ならリークすることで一番美味しい容疑者逮捕の画像をマスコミが流して大宣伝する)
2011年5月15日、米ニューヨーク(New York)市警は国際通貨基金( IMF)トップのドミニク・ストロスカーン専務理事(62)を強姦容疑で母国フランスに帰国するために搭乗していたジェット機内に踏み込んで逮捕。手錠姿で連行する様子をマスコミが大々的に報道した。(世界的な著名人が破廉恥罪で手錠をかけられるとのショッキングな画像がテレビや新聞に踊る)
その後、この強姦事件はマフィアがらみの限りなく冤罪であったと判明する。しかしストロスカーンはIMF専務理事の椅子だけではなく、確実だったフランス大統領の椅子も失った。(ストロスカーンの代わりにフランス大統領になったオランドは二期目に立候補出来ないほどの小物政治家で社会党の二番手候補は決戦投票に残れず、今のマクロンが大統領になる)
機内での逮捕劇は強引ではあるがストロスカーンは帰国時なので致し方ない。ところがゴーンは入国時なので機内に突入して逮捕する必要性が無い。ファーウェイCFOに至っては通過しただけなのですから余計に???。カナダ(トルドー首相)による、ほぼ海賊行為(身代金目当ての拉致)なのである。
周到に準備して逮捕した当局側が、『焦り過ぎ』で、なぜか『理由』は不明だが、切羽詰まっている(追い詰められている)のである。これでは勝てるものでも勝てないでしょう。

『法律云々以前の無茶苦茶な話』

そもそもの逮捕容疑のイラン経済制裁の違反とは、米オバマ政権時代の『イラン核合意』で解除したものを、トランプ大統領が一方的に離脱したもの(違反したのは中国ファーウェイでは無くアメリカ)で、アメリカ一国以外、カナダを含めて誰も彼も同じで世界の全員が反対なのです。(★注、サウジアラビアやイランなどのイスラム法の国家では今でも不倫や同性愛は極刑だが、その自国内に住む自国民限定の法を根拠にして、外国人を外国で拘束したような馬鹿馬鹿しい無茶苦茶)

(『カナダもアメリカも中国も、関係者の全員が秘密にしたかった(八百長プロレス?)ファーウェイ最高財務責任者(CFO)の孟晩舟(モンワンチョウ)拘束』

まだしもゴーン逮捕のニュースは、すぐに検察当局がマスコミに発表していた。
ところが、中国ファーウェイ最高財務責任者(CFO)の孟晩舟(モンワンチョウ)の場合には拘束してから5日後。裁判所での予審審問が開かれたので仕方なく嫌々マスコミへ発表されて、やっとニュースになる。
(★注、当たり前ですがマスコミに公表された途端に投資家筋は『すわ!米中経済戦争勃発か』と株価が800ドルも暴落するが、メディアも関係者も例外なく、誰1人もインサイダー取引を云わない不思議。少しも辻褄が合っていない『無茶苦茶』なのである)
この秘密の5日間の間に、米中双方で『裏交渉』が極秘裏に行われていたと思われる。(マスコミ発表を嫌がったのはカナダやアメリカだけではなくて中国の方も同じように秘密にしたかった)双方が嫌がったか、それとも『隠した方が自分に有利になる』と思ったので公表が5日後になってしまった。
しかも、通常の用語である(警察当局の)『逮捕』ではなくて、普通なら有り得ない(『イスラム国』など反政府イスラム過激派勢力の)『拘束』だった。なんとも気持ちが悪い摩訶不思議な言葉なのである。

意味は同じでもイメージが違う、『逮捕ではなくて「拘束」と(暗に「拉致」を匂わす)表記したマスメディアの深謀遠慮』

この12月8日の朝日新聞デジタルの記事だけが、なぜか『逮捕』となっているが、それ以外のマスコミの表記では、(不可解だが)他は例外なくすべて同じように『拘束』の言葉を使っていたのである。
日産のゴーン会長のように『逮捕』表記だったなら捕まったファーウェイ副会長は犯罪者のイメージだが、(普通の刑事事件のときの報道姿勢とは明らかに違いがある)『拘束』なら逆にファーウェイ副会長最高財務責任者(CFO)の孟晩舟(モンワンチョウ)の方が善意の拉致被害者のイメージになる。
(★注、たぶん、メディアは逮捕したカナダやアメリカの強引な国策捜査を暗に批判、米中の汚いG5『第5世代高速通信網』紛争を危惧しているのでしょう)




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2 コメント

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西側の縄張りで踊るアサンジ氏 (ローレライ)
2018-12-10 12:48:43
西側の縄張りでのみ踊るアサンジ氏、スノーデンみたいに東側に亡命して東側メディアのスターにはならないところが売りである。
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一種のプロレス? (私は黙らない)
2018-12-11 05:36:43
中国共産党の幹部、実は、ハーバード好き。習近平の娘もハーバードだが、党には選抜したエリートを留学させるプログラムまであり、帰国後の出世も早いと聞く。共産党の幹部が、ハーバードでジョセフナイの講義を受ける、不思議な絵だ。
それに対しロシア。プーチンの娘は2人ともロシアの大学だし、中国のようにアメリカ留学にクレージーという話はきかない。
中国共産党のアメリカ留学好きをどう評価すべきか、私はわからない。
だけど、この摩訶不思議な米中関係を念頭におくと、ファーウェイの娘拘束も、観衆を喜ばせるプロレスのように感じられてならない。
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