第4章
ガンの告知と入院
白波瀬先生の説明によると、腎臓から尿管を通って膀胱に貯まる尿が、膀胱の入り口付近にガン細胞が有り、通りを塞いでいるとの事であった。又、その為に腎臓機能も悪化し早急な手術を勧められた。
この予期せぬ「膀胱ガン」の告知は、私のこれまでの人生の中では最大の、誤算であった。
早速、平成27年3月20日に入院し、23日に手術と言うスケジュールを告げられ、幸せだった今までの人生に初めて赤信号が点灯した。
人生60年間 一度も大きな病や入院の経験も無く、穏やかに生活して来た事が、自慢であった私にとっては「まさか自分が」と言う複雑な思いであったが、この時点では、数日後に知らされる病の大きさは知る由もなかった。
そして、いよいよ20日の入院当日、家内に送られ、豊岡病院の泌尿器科4階の4人部屋に入院する事になったが、私の病床は窓際と言う事もあり、豊岡市内が一望できる絶好の環境で「ほーゆー本店」の社屋も見て取れ、重苦しさは無かった「郷に入っては郷に従え」である。
「公立豊岡病院の病室の窓から」
「豊岡市 公立豊岡病院」
早速に同室の患者さんに挨拶を進める中で、皆さん80歳前後の年配の方ばかりで、全員がガン患者と言う事も分かったが、この段階では私自身は「大病を患った」と言う大げさな思いは無く、人生初めての入院と言う事もあり、むしろ新鮮であり、普段では味わえない生活を楽しんでいたが、やはり気になるのはガンと手術である。
「ガン=死」とのイメージは、何時も頭の片隅から離れる事は無かった。
ご覧いただきありがとうございました。
次号第5~7章もご覧ください。
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