福富ストラット

「記者ときどき農夫」。広島の山里で子ども向け体験農園づくりにいそしむ、アラフォー新聞記者のブログ。

将棋の子

2019-09-14 22:15:10 | 日記
 広島市内で開かれた子ども将棋大会に足を運んだ。隊員の小学生の長男が参加したのだ。早朝の畑仕事をささっと終え、車をぶっ飛ばして福富から広島へ。
 大会は日本将棋連盟の主催。会場には中国地方5県の子どもたち数百人が集まっていた。藤井聡太フィーバー以来、子どもの将棋人気はすっかり定着したみたいだ。まあ、付き添いの親の方もメラメラと気合いがにじんでいるのは、少年野球や少年サッカーと同じか!
 将棋歴4年(ぐらいだったかな)のわが息子は、早々に予選で敗退した。特にしょげることもなく、その後の自由対局をとにかくたくさん楽しんだようだ。勝ち負けはともかく、とにかく将棋が好きなサルなので、将棋を指しているだけで「ウッキー」と楽しそうに弾んでいる。「もう少し悔しがれよ」とも思うが、見てて微笑ましい。
 その昔、隊員も将棋にハマっていた。ちょうど今の息子の年頃だったな。教室に置いてあった将棋盤で遊んでいるうちにのめり込み、日曜朝のNHKの将棋番組を見て腕を磨いた。ほんの一時期だったが、棋士を夢見たことをはっきりと覚えている。中学受験が忙しくなり、いつのまにか盤と向き合う時間はなくなっていった。
 30年ほどの時を経て、息子が「将棋を教えて」と言ってきたときは、なんだかうれしくなった。手加減しながら負けたり勝ったりを演じて教えた。だが、親の想像以上に息子は将棋の魅力にとりつかれたようだった。教則本を漫画のようにおもしろがって読み、昔の隊員と同じNHK番組を見て指し、一人で電車に乗って将棋教室にも通い始めた。隊員はすぐに、本気を出しても歯が立たなくなった。好きになることが上達の一番の近道。息子に教えられる。
 大会の後には、羽生善治九段と渡辺明三冠の公式戦の公開対局もあった。子どもからじいちゃんまで、みんなが大盤解説に聞き入りながら同じ時間を過ごしていた。
 息子もこれから思春期、反抗期を迎え、勉強、友人関係などで壁にぶつかりだすのだろう。寝食を忘れて楽しんでいる将棋でつながる世界が、将来にわたって息子の心のよりどころになってくれればいいなと思う。
 会場では、隊員の新聞社での大恩人のご夫妻にも遭遇することができた。いつも上下関係抜きで自然体のエールをもらえる。隊員も息子とともに、足取り軽く会場を後にした。



チェンジ・ザ・入試

2019-09-14 00:01:24 | 日記
 「県立高入試 推薦を廃止」。地元紙の1面に、こんな見出しが躍っていた。広島県教委が早ければ2021年春から、県立高校の推薦入試をなくして、一般入試と統合する案をまとめたとの内容。一般入試では学力検査に加え、内申書と面接を加味して合否を決めるそうだ。受験生全員を面接するとは、なかなかの驚き。「案」段階のスクープ記事なので詳しい内容は明らかにされていないが、まずは公立高校入試が変わりはじめたことにコーフンした。
だって、いまの高校入試ってしんどすぎないか、子どもが。中学入学と同時に高校入試に向けて、よーいドン。内申点を気にしながら学校生活を送り、内申点アップにつなげようと部活も頑張り、疲れた体を塾に運ぶ。これがフツーになってるけど、疑わなくていいの?隊員は中高一貫校に通ったため、高校受験を経験していないが、子を持つ身になり、記者として保護者同士として、いろんな子どもや親と接する中で「やはり、どうもおかしいぞ」との思いが強まっていた。子どものストレス、学校の張り詰めた感、社会の息苦しさ―。これって教育に大きな原因があって、高校入試もその一つじゃないかと。
だから、県教委がとっかかった高校入試改革の行く末には、とても期待している。内申書の作り方、取り扱い方も変わればいいな。「子どもファースト」。民間出身のいまの広島県教育長がよく口にする視点で、ぜひ!