朝晩の冷え込みが、ますます厳しくなってきた。しんと静かな山里の夜。部屋に据えた石油ストーブの炎がゆらゆらと揺れる。やさしいオレンジ色の熱源を眺めているだけで、体の芯まで温まった気持ちになる。
……わけがない。寒いのだ。とりわけ、布団に潜り込んだ瞬間。水風呂に飛び込んだ気持ちになる。
でも、電気毛布なんてものはないし、ほしくない。電気食うし、毎晩上げ下げするの面倒だし。そこで、買ってきました。湯たんぽ。ホームセンターに5~6種類あったが、大きさやデザインが気に入ったポリエチレン製の1・8リットル入りを選んだ。
石油ストーブの上に置いたやかんのお湯を注いで蓋を閉め、付属品のピンク色のフェルト袋に入れる。ぎゅっと抱きしめる(これは別にしなくていい)。毛布2枚と羽毛布団1枚の計3枚の掛け布団の下に、すっと入れておく。
しばらくしてから布団に潜り込むと、あぁ暖かい。朝起きて触っても、まだずいぶんと温かい。捨てるのはもったいないから、前の晩に使った食器の油汚れ落としに使う。なかなかの優れものだ。
初めての福富の冬は、これで乗り切れるだろうか。