
波乱万丈の道中や、質素かつ贅沢なにわかパリジェンヌ的時間、異国の地で向き合う自らの来し方行く末…がつづられたこのFB連載。フランス、ロードバイクという、隊員には関心の薄いテーマにもかかわらず、「知り合いが主人公だから」という要素を割り引いても、なかなか興味深く読める。
その大きな要因のひとつに、同類の「感性」というか、「思考の配線」を感じる点がある。
「地球の輪郭をなぞる。そんな感覚でずっとペダルを回していた」
例えば、こんな書き出し。アラフォー隊員も地球を肌身で感じたくって、ザックひとつで旅を重ね、はために見れば「非効率、めんどくさい、わざわざそんな…」的暮らしを喜々として楽しんできた。
「身に降りかかる出来事を、基本的に拒否せず面白がる」
そんな自己分析もつづる。うんうん。こちらも数ある予期せぬトラブル、失敗をやらかしてきたが、どこかで「オレ、こんなことになってる。おもしろくね?」「へえ、まさか自分にこんなこと起きるとはね。おもしろくね?」と客観視してしまう。かわいくない。周りの心配や同情に「ん? そんな深刻な話か?」と心で思いつつ、「そうなんですぅ。しょぼーん」といちおう甘えておく。性格悪い。

この共通項。パーソナリティーの部分もあるが、時代の要素も少なからずあるのかなと思う。「結果と成果がすべて」みたいな今の社会。目的やゴールにとらわれすぎて、プロセスを楽しみにくい世の中。

長くなったので、この先はまた書こう。To be continued…