スコットランド、アイスランド、ノルウェー と、 北ヨーロッパを
軒並み温暖にしてきたメキシコ湾流を グーンと南下してみたい。
メキシコ湾流は、カリブ海をルーツにフロリダ半島に沿うように流れ
北アメリカ大陸を離岸し、一路北東に進路を取る。
その途上の北緯32度18分付近の大西洋上に
今回の主人公、バミューダ諸島が存在する。
それほど南の島ではない事に気づく。
アメリカで言うと、サウスカロライナ州 チャールストン
同緯度に値する。
ただ驚きなのは、バミューダ諸島が
世界最北の 隆起サンゴの島である事。
日本近海で 隆起サンゴの島と言えば、
僕が知る限り、トカラ列島子宝島の北緯29度13分が
最北と思われる。
むろん、強烈な黒潮の恩恵あってのことであるが、
それより緯度3度以上も北の 熊本県天草諸島と同緯度の
北緯32度18分付近で隆起サンゴ礁なんて信じられない・・・。
日本がもしそうだったら、桜島バリアリーフ、天草バリアリーフ・・・
九州南岸はサンゴ礁でおおわれてしまうことになる。
アイスランドじゃないが、ブルーラグーンも出現しうるだろう。
北緯32度の熱帯エリア
バミューダ諸島は いったいどのくらいトロピカルなのか?
下の温度グラフを見てほしい。
世界最北の熱帯エリアバミューダ諸島 北緯32度18分
近緯度の北アメリカ東岸 チャールストン 北緯32度77分
近緯度の日本国内 熊本県天草市牛深 北緯32度19分
バミューダ諸島と類似気候 沖縄県那覇市 北緯26度21分
以上 本来なら温帯域に位置するバミューダ諸島が
緯度6度以上も南の 那覇市とほぼ同じ気候であり、
12月~2月に限ってはむしろ那覇よりも暖かいとは
全くもって 驚きである!(@_@;)
ちなみに、ケッぺンの気候区分によると
最寒月の平均気温が18度以上の場合は、熱帯と定義される。
那覇市は最寒月の平均気温が 16.7度であり、
熱帯とは定義されない。
一方、バミューバ諸島は最寒月の平均気温が18.0度であり、
ギリギリながら、熱帯と定義される。
これをメキシコ湾流の賜物と言わずして、一体 何と言おうか?
ニューヨークから 飛行機で2時間足らずで来れる島。温暖な冬と、最高気温が30℃を越えないさわやかな夏。
年間平均気温 22.7℃。年較差が9℃しかない
北緯32度にして、奇跡のような気候。
一年中半ズボンで過ごせる島・・・バミューダ諸島。
バミューダパンツ 発祥の地であることは、有名なお話である。