~この競技会に出陳した珍しい犬達について~
世界の犬の種類は、FCIなど権威ある団体に公認された犬種が約四百種、非公認犬種を含めると約八百種といったところでしょうか。(JKCによれば、「現在、世界には非公認犬種を含めて700〜800の犬種があるといわれているが、FCIにより公認された343犬種(2013年3月現在)のうち190犬種を登録している。」旨である。)
こんなに沢山ある犬種の全てを知るのは至難の技かな。
最近のFCI‐WC及びEOでトップスターに輝いた犬といえば次のとおりで、ボーダーコリー、シェルティー、ピレニアン・シェパード、パーソン・ラッセル・テリアなどです。仮にもう少しトップスターの範囲を拡大したとしても、犬種的にはそんなに増えないでしょうね。
◎ ラージ
Lisa Frick(AUT)&Border Collie(ボーダーコリーL)"Hoss"
Gregory Bielle Bidalot(FRA)&Border Collie"Cayenne"
Philipp Müller-Schnick(DEU)&Border Collie"Heat"
Silvia Trkman(SVN)&Border Collie"Bu"
Janita Leinonen (FIN)&Border Collie" Hitti "
◎ ミディアム
Silvia Trkman(SVN)&Pyrenean Shepherd(ピレニアン・シェパード)"Le"・"La"
Natasha Wise(GBR)&Border Collie(ボーダーコリーM)"Dizzy"
Sian Illingworth (GBR)&Border Collie " Maybe "
◎ スモール
Tobias Wüst(DEU)&Shetland Sheepdog(シェルティー)"Peanat"
Elena Kapustina(RUS) &Parson Russell Terrier(パーソン・ラッセル・テリア)" Tekna"
Nicola Giraudi(ITA)&Parson Russell Terrier" Twister "
【スター犬たち】
でも、アジリティーはトップスターだけのものじゃない。
裾野の広がりが大切です。人と犬が一体となってスポーツを楽しむことこそ、大切です。
アジリティーに向いた犬種は、速いだけじゃない。自分の好みや生活環境に合致した犬種と走りたいものです。
どんな犬種がアジリティーに向いているかは、人それぞれです。人が犬をよくコントロールできて、トンネルやタイヤを潜れるサイズ、かつ、ソコソコに走れないと長く楽しめないけど、気持ちよく走れるのであれば、どんな犬種でもアジリティーを走れます。「可愛い犬が好き」「ムク犬が好み」「賢い犬が良い」「精悍なのが好き」「ダイナミックでありたい」「国や地方の伝統の犬を、後まで伝えたい」「アレルギー作用が少ないこと」など、様々な個人のニーズに応じた犬種がアジリティーを走ってこそ楽しいのだと思います。
Agility European Open 2013においては、waiting listを含めて980頭の犬がリスト上に出陳されました。犬種的には64(L:27、M:32、S:26)犬種です。
日本の競技会ではお馴染みでも今回出陳されなかった犬種は、スタンダード・プードル、フラットコーテッド・レトリーバー、シベリアンハスキー、ブルタニー、アメリカン・コッカースパニエル、シーズ、イタグレ、ウェルシュ・コーギー・ペンブローク、ダックスフンド類、ヨークシャー・テリア、チワワなどです。タマタマでしょうかね。また、柴犬がいなかったのは、ここはベルギー、ヨーロッパであって日本じゃないから。
この競技会でも大活躍しヨーロッパではお馴染みの犬種なのに、まだ日本に少ない犬種がいます。それは、次の犬種です。(JKC:J、Wikipedia:W)
○ Croatian Sheepdog クロアチアン・シープドッグ(J、W) 基本的な毛色はブラック、訓練性能が高い。日本ではあまり見ないが、ラージでボーダーコリーに次ぐ有力犬種群の一角に入っている。
○ Mudi ムーディ(W) ハンガリーで、クロアチアン・シープドッグに、プーミーやプーリーの血を加えたと言われている。日本ではあまり見ないが、ミディアムの有力犬種群の一角に入っている。
○ Pumi プーミー(J、W) 17~18世紀にハンガリーで生まれた、テリア・タイプのハーディング・ドッグ。
○ Pyrenean Shepherd ピレニアン・シェパード(シープドッグ)(J、W) ホワイトグレート・ピレニーズとのコンビで、牧用犬として使われていた。 Silvia Trkman(SVN)のLaとLeが有名。
○ Parson Russell Terrier(パーソン・ラッセル・テリア(J、W)) 「ジャック」と同じ人が作出したもので、「ジャック」とあまり変わらない。Elena Kapustina(RUS)の Teknaが有名。
また、犬種としては日本で特別珍しいとまで言えないが、国内のアジリティー競技会場で滅多にお目にかかれない犬種は、次の犬種です。これらの犬種についてもJKCやWikipediaの情報を中心に調べてみました。画像はJKC又はWikipediaからです。
○ Staffordshire Bull Terrier スタッフォードシャー・ブル・テリア(J、W) イギリス生まれのガッシリした犬
○ Airedale Terrier エアデール・テリア(J、W) さまざまな作業をこなし、遺伝性疾患に比較的かからないとされていて、「テリアの王様」とも呼ばれている。
○ Old English Sheepdog オールド・イングリッシュ・シープドッグ(J、W) イギリス生れの牧羊犬
○ Chinese Crested Dog チャイニーズクレステッドドッグ (J、W) ほとんど毛がなく、尾、足元、頭の上に房のような毛があるだけの犬 広島市内にも犬舎がある。
○ Bouvier Des Flandres ブービエ・デ・フランダース(J、W) その名のとおりフランダースの犬
日本では、この犬種の犬そのものが滅多にいない。私も実物をみたことがないという珍しい犬種としては、次の犬種があります。今回、次の記述を書くために色々調べてみて、目から鱗でした。
○ Hungarian Vizsla ショートヘアード・ハンガリアン・ビズラー(J、W) ポインティングやレトリービングをする犬の原種的存在
○ Griffon Bruxellois ブリュッセル・グリフォン ベルギーで小型テリア・パグ・イングリッシュトイスパニエルから作出された。ベルジアン・グリフォン(J、W)の色違い。画像は、ベルジアン・グリフォン。
○ Dutch Shepherd ダッチ・シェパード(W) オランダ原産の牧羊犬種、見かけはクロアチアン・シープドッグに似ているので、速い犬かな。
○ Spanish Waterdog スパニッシュ・ウォーター・ドッグ(W) スペインのアンダルシア州原産の牧羊犬種・水中作業用犬種
○ Nova Scotia Duck Tolling Retrieve(J、W) ノヴァ・スコシア・ダック・トーリング・レトリーバー(愛称:トーラー) 「トーリング」とは、デコイ猟に使われていた犬を示す名前。カナダのノヴァスコシア半島原産
○ German Hunting Terrier ジャーマン・ハンティング・テリア(J、W) ドイツ原産の猟犬、テリアの一種である。通称・ヤークトテリア
○ Kromfohrlander クロムフォルレンダー(W) 原産国のドイツとその周辺国でしか飼育されていない珍しい犬種
○ Schapendoes スハペンドゥス(W) オランダ原産の牧羊犬種で、ドックスポーツに向いた犬種。
○ Brazilian Terrier ブラジリアン・テリア ブラジルで、パーソン・ラッセル・テリア、ジャック・ラッセル・テリア、チワワ、ミニチュア・ピンシャーが自然交雑して誕生した。
○ Miniature American Shepherd ミニチュア アメリカン シェパード 新しい犬種か?AKCが犬種承認しようとしているようですが、今後アジリティーなどのドックスポーツで実績を積めば増えてきそうな犬種ですね。「ミニチュア・オーストラリアン・シェパードMiniature Australian Shepherd」というのが、Wikipediaに掲載されているが、これに近いものかな。
○ Teckel テッケル Grey Ghost Teckelのことかとか? ワイマラナーとダックスフントなどをミックスさせた珍しい犬種。
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