双子を身ごもっているリベカにヤハウェは予言する。
「二人は二つの国の民の祖となるが、兄の子孫の国が弟の子孫の国に仕えることになるだろう」
そして、生まれてきたのが兄エサウと弟のヤコブ。
兄は狩人、ヤコブは畑を耕す者へと成長する。
イサクは兄エサウを可愛がり、リベカは弟ヤコブを可愛がった。
ヤコブは「あんたは兄の上に立つ人間になるんやで!」とリベカから言われ育った。
あるとき、エサウが腹を空かせて狩りから帰ってくると、ヤコブに食べ物をねだった。
「その食べ物ちょうだい、弟やろ」
「お兄ちゃん、この食べ物あげるから代わりに長男の権利ゆずってちょうだい」
エサウはあまりにもおなかが空いていたので権利を譲った。
イサクが100歳になるころ、体力も弱まり、視力もなくなってきていて、エサウに家督を譲ることをイサクは考えた。
それを知ったリベカは、ヤコブに兄の変装をさせてイサクをだまし、イサクはヤコブへ祝福と家督をつがせることに成功する。
家督といっても家レベルの話ではなく国レベルのお話。
ヤコブはイスラエル民族の祖と呼ばれるようになった。
生まれてくる12人の子供たちは、イスラエル12部族の族長となっていく。
家督がもらえて、リベカは大喜び。
エサウは大激怒。
「お父さん、取り消してよ」
しかし、一度行った祝福は取り消せないというルールがあった。
「お父さんが死んだら、絶対ヤコブ殺す」とエサウは誓うのであった。