モーセは、ファラオの娘と召使いが言い争っているのを聞いてしまった。
「姫、いつまでモーセがユダヤ人であることを隠しておくつもりですか?」
うわ~俺、ユダヤ人だったんだ~
ユダヤ人たちは迫害されていたが、自分は王宮でぬくぬくと暮らすことができていることに心を痛める。
あるとき、モーセはユダヤ人を迫害しているエジプト人にキレて殺してしまう。
このことはすぐにファラオにバレる。
モーセは処刑される事態においこまれる。
ファラオの娘は、モーセにすぐ逃げることをすすめる。
ファラオはエジプトを脱出し、荒野をさまよい、ミディアンという町にたどり着いた。
そこでモーセはツィポラという娘と出会い結婚して羊飼いとなった。
子供も二人でき、羊飼いとして各地を転々としながら幸せに暮らしていた。
あるとき、シナイ山を訪れたときに、不思議な光景を目にした。
葉っぱのない枯れ木が燃えているが、燃え尽きない。ずっと燃えている。
その木を不思議がって見ていると、突然声がした。
「モーセよ、履物を脱ぎなさい
そこは神聖な場所だ
わたしはあなたの父の神、アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である
モーセよ、エジプトに戻りなさい
そして、イスラエルの民を連れ出しなさい」
「なぜわしなのですか、そんなことわたしにできるとは思いません
ていうかわたし、エジプトで人殺して逃げてきてるんですよ」
「大丈夫や、わしがおる。
力も貸したるし。
行きなさい」
モーセはそれまでの幸せな暮らしを手放したくはなかった。
ヤハウェは杖を蛇に変えたりしてモーセを説得しつづける。
「いやぁ、たしかにすごいっすけどねぇ…
でも、わし喋るの苦手やし…
イスラエルの民を救うなんてとてもじゃないけどできませんて…
他の人に頼んでもらってもいいっすかねぇ…」
「モーセ君、君にはアロンという兄弟がおるやろ
一緒に連れて行ってあげなさい、
それならいけるか?」
「まぁアロン君おるならいいかぁ…」
モーセはエジプトへ行くことを決めた。