オトギリソウ科、Hypericaceae、オトギリソウ属、地中海沿岸地域原産、
学名:Hypericum tomentosum、
和名:ビロードオトギリ(天鵞絨弟切草)、
英名:Wooly St. John's Wort、葡名:Hipérico-peludo、Hipericão-peludo、Miilfurada-pelud、
2014年6月12日、2017年5月21日、2021年6月9日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、
ヒペリクム・トメントスム Hypericum tomentosum の花。
花の直径は1cmほどで、オトギリソウの仲間では極小。
葉や茎は緑灰色で、肉厚。楕円形の葉は互生。
枝分かれしながら地上を匍匐し、50cmほどにも広がる。
草丈は10cmほど。赤土と小石の混じる場所に生育。硬く締まった赤土は雨が降ると流れだす。ヒペリクム・トメントスム Hypericum tomentosum でした。
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(GKZ植物事典より)和名は、学名の意訳から。葉質に細毛が密生することから。属名は、ギリシャ語の hype(=上に)と eikon(=絵)の合成語で、本種を絵画の下に吊して悪魔を追い払った民間伝承から。種小名は「貫通した、孔のあいた」の意。
ビロードオトギリは、オトギリソウ科の多年草である。本種は、原産地に記した地域で、比較的日当たりの良い岩礫質な土壌に自生の見られる野草である。茎は地を這い横走する。草丈は10㎝程度となる。茎や葉には灰白色の細毛が密生する。葉は長さ5~20㎜、幅2~11㎜程度の楕円状で茎に互生する。6~8月頃、茎頂に集散花序を出し、径1㎝程度で黄花の5弁花をつける。花後の果実は長さ4~5㎜程度の卵形の蒴果をつける。我が国では既に帰化状態にある。(GKZ植物事典より)